台風一過の空に奇妙な白い雲が涌いていた。まるでレントゲン写真のようにも見えるし、空全体が映画のスクリーンのようでもある。
今日は伊丹の子ども教室だったが、東京の将棋会館では三段リーグの最終戦が行われていた。私の弟子の糸谷哲郎三段は、最終日まで11勝5敗の2番手で、上位なので2連勝すれば四段に昇級昇段で、晴れて棋士になれる。結果は1勝1敗の成績で、結局12勝6敗で次点に終わった。
前期も最終局にチャンスがあったが、上がれなかった。報告を聞いて体全体の力が抜けてしまったが、いちばん辛いのは本人だろう。
糸谷君は広島在住で、亡くなった広島将棋センターの本多富治さんが可愛がって育て、私の門下になった。子どもの頃は将棋に負けると泣き崩れ、お父さんの足を蹴っていた。奨励会に入ってからも、電話で報告するたび、負けると泣いてばかりいた。でも直にケロッとするのも持ち味だ。最近は力をつけて、三段リーグでもいい成績を残している。
同郷の故村山聖九段、山隆之六段、片上大輔四段に続く有望株である。とってもユニークなキャラクターで、16歳の可愛い少年である。
勝負の女神はいたずら好きとしか思えないときがある。1勝の重みは自分で噛みしめて、苦い日々を送るしかない。
弟子が強くなり活躍するのは、師匠の願いである。山あり谷ありが勝負の世界だが、必ずや乗り越えてほしい。
今日は伊丹の子ども教室だったが、東京の将棋会館では三段リーグの最終戦が行われていた。私の弟子の糸谷哲郎三段は、最終日まで11勝5敗の2番手で、上位なので2連勝すれば四段に昇級昇段で、晴れて棋士になれる。結果は1勝1敗の成績で、結局12勝6敗で次点に終わった。
前期も最終局にチャンスがあったが、上がれなかった。報告を聞いて体全体の力が抜けてしまったが、いちばん辛いのは本人だろう。
糸谷君は広島在住で、亡くなった広島将棋センターの本多富治さんが可愛がって育て、私の門下になった。子どもの頃は将棋に負けると泣き崩れ、お父さんの足を蹴っていた。奨励会に入ってからも、電話で報告するたび、負けると泣いてばかりいた。でも直にケロッとするのも持ち味だ。最近は力をつけて、三段リーグでもいい成績を残している。
同郷の故村山聖九段、山隆之六段、片上大輔四段に続く有望株である。とってもユニークなキャラクターで、16歳の可愛い少年である。
勝負の女神はいたずら好きとしか思えないときがある。1勝の重みは自分で噛みしめて、苦い日々を送るしかない。
弟子が強くなり活躍するのは、師匠の願いである。山あり谷ありが勝負の世界だが、必ずや乗り越えてほしい。