ある人のブログを見ていたら、「腹上死に労災認定」というような記事があったので、まさかと思いgoo検索をかけたところ、事実だった。
どうやらフランスの話らしい。この男性は出張先で見知らぬ女性の部屋に誘われ、そこで心筋梗塞に襲われて絶命したらしい。会社側は当然、「この男性は女性のホテルの部屋に招かれた際、業務には当たっていなかった。」と主張したが、 フランスの最高裁は、「出張中の従業員はいかなる状況にあっても、任務に当たっている期間を通し社会的保護下にある 。」とし、勤務中の事故であることを認めた。つまり、裁判所は、男性の死を労働災害と判断。遺族は雇用主に損害賠償を請求できるとした。
日本ではまずこの判定は出ないだろう。というか、日本人ならこういうケースで労災認定を求めるという発想自体が思いつかないし、もしそういう訴えを起こしたりしたら、その家族はまわりから白い目で見られてしまうに違いない。あらためて、日本人とフランス人では性行為に対する感覚が随分違うものだと思い知らされる。フランスでは性行為は「シャワーを浴びたり食事をするのと同じ」、普通の活動らしい。人間生きていればセックスもすると言われれば、たしかにそのとおりである。むしろ、芸能人の不倫問題について無関係の人々がああだこうだと騒ぎ立てる日本人の方がおかしいのだろう。
あらためて思うことは、常識というものは同じような生活形態と文化をもつ集団の中でしか通用しないものだということである。