ネオ・クラシカル、フュージョン、ジャズ、ブルーズ、ファンク、ソウル、ハード・ロックとキャリアを通して様々なジャンルを網羅して来たリッチーだが、ここまで純粋にハード・ロックに陶酔したのは初めてではないか。
L.A.を拠点に活動するハード・ロックバンド『BOMB CHILD』。
~TAKA(G.&Vo.)、ARI(B.)、THR3E(Dr.)~
ジミ・ヘンドリックスに憧れ、14歳の時に渡米したという京都生まれのTAKA率いる『BOMB CHILD』。彼らのライヴに感激したリッチーが楽屋を訪れたことをきっかけにコラボレーションへと発展し『FORTY DEUCE』が結成される。
このバンドの結成がアナウンスされた時、『どうせリッチーのバック・バンドなんだろ?』と即座に思ったが、アルバムを聴いた瞬間・・・“違う”ことはすぐに分かった。
兎に角、楽曲やギター・プレイに“リッチーらしさ”は殆ど感じられない。
全編に渡ってメランコリックなムードが漂い、憂いに満ちた楽曲の数々をシンガー=リッチー・コッツェンが極上の作品に歌い上げている。
おそらく楽曲はTAKAのペンによるものではないか。日本人ならではの繊細なメロディー。そして哀愁。これが見事にリッチーの声にマッチしている!
しかし、残念なことに歌詞が余りにナンセンス。これで☆一つ減点ね。
雑誌のインタヴューに『FORTY DEUCEはもう終わった。』とあった。
やっぱりねって思ったが、アルバム1枚で終わるにしてもせめてライヴは観たかった。
本当にリッチー様は気まぐれというか、器用貧乏というか・・・
そもそも(間違いなく)親日家でもないのに“日本語ヴァージョン”(TAKAの姉の猛烈な日本語指導があったそうです。)を収録したり、ガンダムのカヴァー・アルバムを作ったり・・・
ガンダムは明らかに“金儲け”だろうけど、『FORTY DEUCE』は純粋に評価されて欲しかったと思います。
ガンダムのアルバムではかなり手抜きなヴォーカルが印象に残りましたが、このアルバムはかなり気合を入れて歌っています。
ヴォーカリストとしてのリッチーが好きな人は絶対に聴くべき1枚です。
ちなみに。
【私的名盤】は“同じアーティストのアルバムは選出しない。”ことにしています。
『FORTY DEUCE』はリッチーのプロジェクトではなく、TAKAがイニシアティヴを握る“バンド”だと判断したので選出しました。
【私的名盤】は自分の所有するアルバムの2~3%を選出したいと思います。
なので、20枚前後で打ち止めになる予定です。
(2005年・キングレコードよりリリース。)
1.INTRO 2.OH MY GOD(I FUCKED UP AGAIN) 3.I STILL 4.START IT UP 5.COMPLICATED 6.SAY 7.HEAVEN 8.STAND UP 9.NEXT TO ME 10.STANDING IN THE RAIN 11.WANTED 12.NOTHING TO LOSE 13.STANDING IN THE RAIN(JAPANESE VERSION)
あまりに強烈。
マライア・キャリー、セリーヌ・ディオン・・・
高音域で歌う女性シンガーがシーンを席捲していた時代。
処女作『TIDAL』発表。(1996年)
・・・1曲目の“SLEEP TO DREAM”を初めて聴いたときの衝撃は凄まじかった。
自分の中の常識と秩序が崩れていった瞬間だった。
そして1999年発表の『WHEN THE PAWN』(邦題:真実)
通常、あまりに強烈な衝撃の後にはそれ以上の衝撃はやって来ない。
が、しかし・・・
同じく1曲目の“ON THE BOUND”は更に衝撃的だった。
2000年5月。フィオナ・アップル初来日公演。(中野サンプラザ)
ボクの結婚式の2週間後、妻と観に行きました。
ステージには結構歳の行ったミュージシャンが立ち並ぶ。
(アラニス・モリセット・バンドとは対照的に。)
そんなベテラン達を背にフィオナ登場。
正直、ステージ慣れしていないと言うか・・・ややぎこちない印象のフィオナ。
が、しかし“オーラ”は凄かった!やっぱり選ばれた人間ているんだね。
今までボクが“詩”で最も影響を受けたのは
アラニス・モリセットとフィオナ・アップル。
(両者ともにボクより年下の女性。自分でも意外だけど、この影響は間違いない。)
よく『女性の方が現実的でシビアだ。』というがその通りだと思う。
シュールな視点から描かれる言葉は極めて説得力がある。
説明なんて不要だったりする。
※ちなみに正式タイトルは音楽史上最長。90語からなる一編の“詩”である。
1.ON THE BOUND 2.TO YOUR LOVE 3.LIMP 4.LOVE RIDDEN 5.PAPER BAG 6.A MISTAKE 7.FAST AS YOU CAN 8.THE WAY THINGS ARE 9.GET GONE 10.I KNOW
1978年発表のKATE BUSHのデビュー・アルバム。
ここまで官能的で芸術性に富んだアーティストはボクは知りません。
声をこれほどに自由に操り、表現出来たらどんなに気持ち良いんだろう?
『女性ヴォーカルなんて聴いてられるか!やっぱりロックは男だろ!』と決め込んでいたティーンエイジャーのボクを粉砕した女性アーティストのひとり。
魂を鷲掴みにしてくれる素敵な1枚です。
2nd『LIONHEART』、3rd『NEVER FOR EVER』、4th『THE DREAMING』どれも最高なのでお奨めです♪
1.MOVING 2.THE SAXOPHONE SONG 3.STRANGE PHENOMENA 4.KITE 5.THE MAN WITH THE CHILD IN HIS EYES 6.WETHERING HEIGHTS 7.JAMES AND THE COLD GIN 8.FEEL IT 9.OH TO BE IN LOVE 10.L’AMOUR LOOKS SOMETHING LIKE YOU 11.THEM HEAVY PEOPLE 12.ROOM FOR THE LIFE 13.THE KICK INSEDE
凄く悲しいとき。凄く嬉しいとき。
このアルバムを聴きたくなります。
ソニア・マダン率いるエコーベリー1997年発表の3rdアルバム。
エコーベリーと言えば『EVERYONE’S GOT ONE』『ON』のようにキャッチーかつアップ・テンポな楽曲を中心にポジティヴなイメージのバンドですよね。
しかし、この『LUSTRA』はダークで重い。
雑誌のレヴューなどでは酷評されていたし、セールス的にも良くはなかったのだろう。(このあとメジャー・レーベルとは縁がなくなってしまったものね。)
しかし、ソニアの声の圧倒的な力に癒される。聴く度に癒され、感動する。
ソニアの声はダークなメロディーと共に心の深いところに染み渡る。
『明るく元気!』なイメージに括り付けられがちなソニアだが、愁いを帯びた(ドナドナ系←うちの奥さん命名。)楽曲でこそ、ソニアの声は最高の魅力を発揮するのではないか。
愛娘が産まれた日、車の中で聴いた。感動で涙がとまらなかったなぁ。
嬉しいときも悲しいときも、このアルバムはボクを包み込んでくれるのです。
1.BULLDOG BABY 2.I’M NOT A SAINT 3.HERE COMES THE BIG RUSH 4.IRIS ART 5.THE WORLD IS FLAT 6.EVERYONE KNOWS BETTER 7.WIRED ON 8.O 9.BLEED 10.PARADISE 11.ANGEL B 12.LUSTRA
これはいわゆるともだちバンドのアルバムなのですが、ともだちだということで沸く情やひいき目も含め最高にイカしたアルバムです。
とにかく作り手側の楽しさ&テンションの高さがビンビンと伝わってくるし、最初から最後まで全く飽きさせないサウンド・アレンジも最高♪まさに私的名盤と呼ぶに相応しいアルバムです。
世の中には数え切れないくらいのバンドがいて、その殆どは名も知れずに消えて行くんですね。でもこんなにカッコ良いバンドがあったてことを知って欲しい訳です。
もしハンマーパンチ再結成!なんて話があったらお願いが一つ!名曲もう一つの魂を一緒に歌わせて下さい!(本間氏よろしくです!!)
1・北京職人 2・職権乱用 3・カントリーライダー 4・VOLTAGE LIGHTS 5・猿(MONKY) 6・臆病倦怠分裂症 7・もう一つの魂 8・それで行こう 9・傲慢身勝手最悪最低
1998年〔Deep Recordings〕よりリリース。
※本間氏の許可の下、掲載しております。
リッチー様1996年の作品。前作『MOTHER HEAD’S FAMILY REUNION』ではスリーピースと言う形を取っていたが、今作はドラムにATMA ANURその他の楽器はリッチー様が担当。どうやらこのアルバム。ギタリストには不評らしいが、シンガー兼ベーシストのボクには最高!!とにかく歌とベースがカッコいい!ロン・ウッドもFACESでクールなベースを弾いていましたがリッチー様も負けじと最高にファンキーなベース&歌を聴かせてくれます。このアルバム以降、リッチー様は御自分でドラムもプレイする傾向になる訳ですが、やはり本職のドラマーには適いません!
楽曲もめちゃめちゃクオリティーが高い!ファンキーでキャッチーな本物のロックを聴きたい方、是非♪
1.WORLD AFFAIR 2.WAVE OF EMOTION 3.STONED 4.DEGENERATION 5.AIR 6.SOVEREIGN 7.BREAKDOWN 8.MOONSHINE 9.FOOL 10.I’M COMIN’ OUT 11.STROBE
これはバイブルと言うか教科書ですね。僕にとって。
1989年発表のモトリー5枚目のアルバム。
トミーが『捨て曲なし!全曲最高のアルバムを作ろうと思った。』と言っていたとおり1~10曲目まで文句なしにカッコいい!(あっ。11曲目もありました。笑)
前作『GIRLS,GIRLS,GIRLS』のツアーでは縦、横、斜めと360度回転するドラム・セットを使用していたトミーさん。このアルバムのツアーではコンサート会場(客席)の上空にドラム・セットを組み、ド派手なパフォーマンスをしていました。しかし、前回同様そんな大掛かりなセットは日本には持って来ませんでしたねぇ・涙。
日本武道館3DAYS!ライヴ同様に印象的だったのがダフ屋さん…。本当に怖かった…。普通に『おい!チケット!チケット持ってんだろ!!』と脅しまくっていましたから・笑。
この頃のヴィンスはカッコ良かったなぁ…。
1.T.nT.(TERROR ’n TINSELTOWN) 2.DR.FEELGOOD 3.SLICE OF YOUR PIE 4.RATTLESNAKE SHAKE 5.KICKSTART MY HEART 6.WITHOUT YOU 7.SAME OL’ SITUATION(S.O.S.) 8.STICKY SWEET 9.SHE GOES DOWN 10.DON’T GO AWAY MAD(JUST GO AWAY) 11.TIME FOR CHANGE
まさに絶品!
かつてはサウンドガーデン今はオーディオスレイヴに在籍するクリス・コーネル(Vo.)の1999年発表のソロ・アルバム。
バンド・サウンドとは違うアコースティックな雰囲気が印象的な作品だが、クリスの歌、声、歌詞を堪能するにはピッタリのサウンド。
楽曲も素晴らしく歌声も絶品!更に最高なのが歌詞!
『そう、自分が落ち込んでいる時しか、俺はお前を愛さない。死んで初めてお前の傍らにおさまる。ただ、ひとつ覚えていて欲しいのは俺が常に落ち込んでいるということ。』(WHEN I'M DOWN)
この一節痺れた…こんな台詞をカッコ良く言える男になりたい…
これを読んでいるあなた。これも何かの縁です。明日、このアルバムを買ってみて下さい♪
1.CAN’T CHANGE ME 2.FLUTTER GIRL 3.PREACHING THE END OF THE WORLD 4.FOLLOW MY WAY 5.WHEN I’M DOWN 6.MISSION 7.WAVE GOODBYE 8.MOONCHILD 9.SWEET EUPHORIA 10.DISAPPEARING ONE 11.PILLOW OF YOUR BONES 12.STEEL RAIN 13.SUNSHOWER 14.CAN’T CHANGE ME(FRENCH VERSION)
『私的名盤』を紹介します。
1975年にリリースされたアリス・クーパーがソロになっての1作目。
仮面ライダー響鬼の主題歌を歌っていた布○明氏にそっくりなダンディーなこのお方が『ショック・ロックの帝王』の異名をもつALICE COOPERです。
アリス・クーパーは駄作も数多くあり、時代によってサウンドも大きく変わるので『これがベスト!』と言う作品を選ぶのが難しいのですが、このアルバムはコンセプト・アルバムだけあって非常に完成度が高いと思います。ライブでのハイライトで使われる『1・WELCOME TO MY NIGHTMARE』『8・YEARS AGO』『9・STEVEN』など聴きどころいっぱいです♪
ちなみにmuseberryのライヴで1度だけメイクをしたことがあります。そう、アリス・クーパーになりきったのです。しかし・・・練習ではかなりいい線いっていたメイクを本番で微妙に失敗・・・お客さんに『チャップリンかと思ったよ。』と痛恨の一言を頂きました。もう少し心の広い人間になったら、その写真をアップします。
1.WELCOME TO MY NIGHTMARE 2.DEVIL’S FOOD 3.THE BLACK WIDOW 4.SOME FOLKS 5.ONLY WOMEN BLEED 6.DEPARTMENT OF YOUTH 7.COLD ETHYL 8.YEARS AGO 9.STEVEN 10.THE AWAKENING