Sydney Yajima


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八百長

2016-04-28 02:26:30 | 経済
私を含めて、多くの相場師や投資家が、アホらしくなって株をやらなくなったのには理由がある。
それは、2008年の金融危機だ。

もし、あなたが、例えば、小さな文房具店を経営している商店主だったとする。
あなたの顧客になるのは、小学生であるかもしれないし、大学生であるかもしれない。もしかしたら、どこかの会社に納入できるかもしれない。
ともかく、あなたは多くの顧客たちの動向を探り、自分のマーケットを広げていこうとするだろう。
そして、もしかしたら、強力な大資本の文房具店が隣にできるかもしれない。
あるいは、学生たちが引っ越してしまうかもしれない。
あるいは、少子高齢化で子供たちが減ってしまうことだってあるだろう。

そうして、あなたのビジネスは、破たんしてしまうかもしれない。

そもそも、大きくても小さくても、商売というものは、そういう危機と向き合いながら、生き延びていこうとするものである。

だが、金融機関は違った。
少なくとも、つぶして当然の金融機関たちに、米国政府は、ジャブジャブと金を入れて生き残らせた。
悪しき金融機関たちは、投入された税金を、あたかも自分たちで得た当然の利益配分のように、自分たちへのご褒美としてボーナスとして受け取った。

この時点で、多くの投資家たちのやる気は失われた。

アホらしくなったのである。

投資家たちは命懸けで勝負をしている。
彼らは、そういう八百長を堂々とやっているアメリカの資本主義に落胆し、愛想をつかした。

同じことを、中国が去年やった。

「またか・・・」と思った投資家たちは、ただ、そっぽを向いた。

そういうことを、繰り返していると、いずれ資本主義そのものが、立ちいかなくなるはずだ。という議論は、あまり誰も語らない。
金融機関たちは、おおきすぎてつぶすわけにはいかない。という理屈は、実にわかりにくい。
ダメなものはダメなのだ。