Sydney Yajima


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ジョン ボルトン

2018-03-23 12:54:20 | 政治

元国連大使として知られているジョンボルトン。

彼はタカ派であり右翼であり、当然のことながら、全米ライフル協会の重要な会員の一人でもある。

さらに言えば、二つの中国ちうアイデアをサポートしている。

それは、台湾と中国本土を別離させて台湾を国として認めるというものだ。

しかしながら、このアイデアは、中国のレッドラインを完全に超えており、共産党主導部は「如何なるコストをかけてでも 阻止する」と言ってはばからない。

如何なるコストの意味するところは、中米戦争をさえ含むものである。

キューバに対して、中国は北朝鮮と共同で毒ガス入りのミサイルを売りつけることをするかもしれない。

また、イランへの核兵器供給を、北朝鮮のパイプラインを引き受けることによって容易に行うことだってできる。(実際に、昨日書いたようにパキスタンのカラチには立派な軍港が出来つつあり、それは中東の入り口にあたる。)

私が危惧するのは、今後行われるであろう核実験の行方である。

日本の行方とも重なる重要な局面である。

また現在、アメリカが推し進めている25%の鉄鋼やアルミに対する関税= 貿易戦争でもある。

米国の対中国攻撃は、単に関税にとどまらず、年内の利上げは、米ドルを押し上げ、中国元を暴落させることとなるだろう。

米国にとって、今は、刈り取り場でもあるのかもしれない。

刈り取り場というのは、国にとってのシーズン単位は少なくとも10年以上であり、今回の場合はそれこそ30年ぶりの刈り取り場とでも言っていいのかもしれない。

1990年代のビルクリントン政権時代に、繰り広げてきた グローバル化というものがあり、そのためには、さまざまなCIAの暗躍と時には、戦争をも引き起こした30年間が、いきなりの方向転換で、保護主義へと走り出したのだ。

保護主義は、自由貿易とは真逆の方向で、時には高い関税をかけて自国の産業を守ることを是とする方針のことである。

日本は、散々これに苦しめられ、その結果、国内の産業を海外に移すことによって 特に米国内で工場を建てるなどの方法によって企業の生き残りを図った。

日本の行ったやり方は、米国人の雇用を生み、WINWINの関係を築くことができたため、米国は、「かわいいやつよ」と日本を見る結果となった。

だが、中国のあからさまなやり方は、真正面からの対立であり、それは、さらに米国の態度を硬化させる結果となってしまった。

北朝鮮が、白旗をあげて平昌オリンピックに出かけてきたことで、米国は次の段階に進んだのである。

米国にとって、北朝鮮など初めから存在すら怪しいほどの敵であった。

戦争にとって、国家にとって、重要な武器は経済である。

核爆弾の弾頭数で勝ち負けを決めるというアイデアは、実に20世紀的で、21世紀では、到底通用しない概念だ。

「歴史に学べ」という軍事学者のなかには、傭兵によって滅びたローマ帝国の話がお好きな方がいて、米軍に頼っている日本の脆弱性‥と言う言葉をお使いになられる。

現在の戦争の概念は、一国VS一国 というものではなく、多国籍軍VS 一国 というものになりつつある。

多国籍軍の仲間は、同盟国の集まりである。

日本の場合で言えば、米国とは強力な同盟関係にあるために、ローマ帝国のような傭兵というものや単に、米国に頼っているというものではなく、もちろん、不平等な日米地位協定というものがあるにせよ、ほぼ、同盟国としては合格の範囲だといえるはずだ。

少なくとも、現在 辺野古問題でもめている沖縄に基地がなぜあるのかは明白で、それは対中国というはっきりとした敵国への備えなのだ。

しかし、中国を倒すのに武器はいらない。

経済力で締め上げることがもっとも有効だ。

中国は、経済大国になった。という見方もあるが、しかし、足元には、依然とした旧態が残っており、そこには賄賂を好む役人も多くおりなどして、脆弱性が丸見えの状態である。

アメリカがCIAなどを使い、様々な工作を中国国内で仕掛けるであろうことは、目に見えており、賄賂などで中国を売る高位の政治人脈も沢山いるのだから、それこそ、丸裸の大国なのである。

まず、中国の問題は雇用が減っていくことだろう。

中国共産党のポリシーは、量から質へという移行期をスムーズにこなせるかどうかというものである。

質とは、例えばハイテク産業などを指しており、あるいは、製造業もより付加価値のついてものになるだろう。

現在中国の特許申請は、日本を抜いて世界二位となっており、今後、ますます技術革新と新型産業へと広がりをみせるかもしれない。

だが、これは、量のビジネスから質のビジネスに移行すれば、雇用率が良くなるのか?という根本的な疑問への答えには、なっていない。

中国の雇用は、量によって成り立っているからだ。

GDPに対する現在中国が言う2・6%の借金目標というものも、疑問符が付く。

米ドルが強くなる局面で、元を買い支え、なんとかキャピタルフライトを防ごうとするに違いないからだ。

中国が進めている1.35トリリオン元の国債は、果たして一体、誰が買うというのだろう?

アメリカが25%の高関税をかけようとしている中国の鉄鋼の余剰在庫を30ミリオントンも減らそうと希望しているが、一体、どのようにすれば、そんなマジックが可能なんだろう?

さらに、世界にグローバルスタンダードでより良い地位を確保したい中国としては、GDPの3%もの消費エネルギーを減らそうと言っている。

石炭で頼ってきたエネルギー源を減らすつもりらしい。石炭を150ミリオントン カットするのだと言っている。

貧しい農村の人々も救わなければならない。彼らが暴動の元となる日は、いつ訪れるか分からないからだ。

少なくとも、不満分子の人数を減らさなければならないと考えたようだ。

計算ではまず1000万人程度を毎年、救済することで不満を抑えようというアイデアだが、これは、遅すぎるし少なすぎるだろう。

ビジネスやコーポレーションのタックスカットもすると言い始めた。まるでトランプのようだ。

とうてい共産主義のやりかたではなく、どうみても資本主義なのだが、この議論は置いておくとしても、実際に80兆円のカットという数字を出されると、首をかしげてしまう。

可能なのか?

という点だ。

なにしろ、道路をさらに20万キロ延長すると言っており、鉄道には732トリリオン元(約15兆円)も使うというし、ハイウエイには40兆円以上使うという。ただ、不便な生活をしている田舎の人々を、強制的に280万人移動させて新しい街づくりをするなどという離れ業は、日本などの自由主義国では、原発の爆発などがない限り、出来ない相談だ。

この30年間で、中国がもっとも変化したもののひとつに、保険というものへの概念がある。

30年前の中国人は、かなりインテリな人でも、保険という怪しげな概念を信じなかった。まるっきり、怪しいものとして疑っていたのだ。

ただ、保険を疑うという感覚において、それは、かなり正しいとも言えるだろう。

 

一気に、情報を書いたため、恐らく、読者の中には消化するのに時間がかかるという人もいるだろう。

 

私が、休筆をしていて、最近書き始めた理由は、もうすぐ自明となるはずだ。

 

 


米国の利上げ

2018-03-22 15:41:05 | 政治

米国のパウエル新連邦銀行議長が、利上げを示唆していることで、米国内でも、景気が悪くなってしまうのではないかという観測が流れている。

今日の明け方からの、アジアにおける株式の推移は概ね その流れを引っ張った状態で始まった。

投資家の、不安要素となっているのは、好景気のアメリカが利率を年内に2~3回上げるということで、米国の景気が失速するという単純なものでは、しかし、ないのである。

漠然とした不安が付きまとっているのは、中国の景気だ。

 

米国がトランプ流に(多くの日本の経済学者を称する人々は、うんざりするほど、「トランプは何をするかわからない」と言い募るが、私が思うには、それは、あなたたちが「何がどうなっているのかわからない」ことへの言い訳に、トランプを使っているだけではないのか?)と言い換えれば、アメリカンファーストとしては、中国のことなど、”知ったことでは無い”のである。

実際に、恐々としている中国への重厚長大であり、かつほとんどが中国政府の所有となっている企業 鉄鋼、アルミを、米国は関税によって押しつぶそうとしている。

中国は、対抗策として、米国からの輸入を減らそうと画策もしているが、それらは、ほとんど対抗策にはなりえないだろう。

中国の銀行は、ここにきて、やや貸し渋りを始めた。

中長期の利率を0.5%程度押し上げるというものだ。

しかし、パニックになるほどではない。

今のところは。

 

米国は、さらに中国への締め付けを増やしていくに違いなく、それを見た日本の 中国嫌いの人々(ほとんど、彼らの行動様式は感情で動くのであって、理性ではないのが実は問題でもあるのだが・・・)は、小躍りをして喜んでいる。

実際、中国の景気が停滞するようなことがあれば、(それも長期にわたって)日本への不法移民が増え、また、製造業も圧迫を受けることになるだろう。

これは、壮大な実験ではあるけれども、実はかつて、オイルショックのころ、日本は似た経験をしている。

中東からのオイルが入らなくなるという情報だけで、主婦たちが混乱し、トイレットペーパーを買う為に行列を作ったという当時では大まじめだったが、今になって見直してみれば、とても馬鹿げた事象だ。

しかし、ここから透けて見えることは、(人は、ある事象から別の発想へと移り そして 極端な行動へと走ることがある)という教訓である。

 

例えば、第二次世界大戦で、戦勝国と敗戦国があったということを、思い出してみてほしい。

私やあなたが習ったように、敗戦国は日本であり、戦勝国は、アメリカ、イギリスを中心とした連合国ということになっている。

もちろん、アメリカが戦勝国であったことと、日本が敗戦国であったという構図には、一切の疑問の余地もないことだが、果たして、イギリスは戦勝国であっただろうか?という疑問が残る。

彼らの19世紀から広げていた植民地の多くは、戦後独立を果たしており、イギリスの衰退は、見るも無残なものであったことを知る読者は多いはずだ。

つまり、第二次世界大戦における最大の敗戦国はイギリスであったのだというのが、証拠からみた見方だ。

イギリスの失った土地や資源を現在の金額で換算すれば、数千兆円になるはずである。

日本のGDPの10倍程度にはなる試算だ。

つまり、私の言いたいことは、こうだ。

歴史を表面からなぞってみただけでは、決して分からないことがある。ということだ。

 

では、現在の状況に置き換えてみよう。

一見、ドナルドトランプ率いる米国が、中国をやっつけているように見える。

一方中国は、中国という国の上に位置する中国共産党という一党に独裁支配されたまま、ボロボロとメッキが剥がれ落ちていくようにも見える。

言っておくが、それは間違った見方ではない。

歴史の教科書的には、正しいのだ。

だがしかし・・・

私は全く別の見方を持っている。

それは、インドだ。

 

インドは、今、破竹の勢いで経済成長をしている。

隣国のパキスタンとの紛争を抱えていて、常に核戦争の危険があるというのは、主に西側の意見だ。

西側の意見は、「世界で次に核戦争の起こるのはインドとパキスタンだ」と言った意見だ。

それは、彼らが、インド人に人種偏見を持っていることから出てくる言葉だという側面がある。

インド人とパキスタン人が殺し合いをして人口を減らしてくれるなんて、なんて 素晴らしい光景だろう。と彼らの中には思う人間がいるかもしれない。

だが、インドは、昨日おとといにできた人々ではない。

頭脳もあり、忍耐力もある。

忍耐力は400年の植民地政策にも辛抱できるほどのものだ。

褒めているわけではないが、馬鹿にすることはできない。

その忍耐力で、インドは、月へ新しい基地を作る計画を持ち出した。

月の軌道に人工衛星をまわらせて、いざというときにバックアップする態勢を整え、月面で、さまざまな製造工場を作る。

製造工場は、軍事の性格を持ち、月から、地球を俯瞰するという構想だ。

中国は、ほとんど慌てている。もともと中国とインドは相性が悪い。

そこで、中国はインドとも仲の悪いパキスタンのカラチという地域に軍港整備を始めている。また月に対しては裏側の詳細なマッピングをするために探査ロケットを飛ばそうともしている。

 

今、最新の武器の世界では、レーザービームがもっとも脚光を浴びている。

日本の自衛隊でも実験を兼ねて、装備をはじめようとしているほどだ。

それは、敵地奥深くへと入ることのできるステルス機に搭載することで、ミサイルを空中で爆破させることができるだけでなく、核実験場そのものを無音で爆破することさえできるのである。

さすがにアメリカは、このあたりの機密事項はよく研究をしており、中国との対抗策を常に考えている。

まずやり始めているのは中国への兵糧攻めだが、しかし、成功したとしても、それはインドを喜ばせる結果になるだけだろう。

インドと日本は結びつきが深くなりつつある。

日本はベトナムとインドネシア、フィリピンとインド、さらにはオーストラリアを組み入れたダイアモンド構想を推進させようと躍起になっているが、しかし、これはうまくいかないだろう。

各国の重鎮があまりにも中国との結びつきを強くしているからである。ただ、インドを除いては。

だから、と結論するのは早すぎるが、しかし、インドとの連携は、悪くはない。

しかも今のところ(今のところとあえて書く)、アメリカはこの方針を支持しているということだ。

もし、次の選挙で民主党が勝つということにでもなれば、そして、それがより、中国寄りの政策をしたとするならば、全てはご破算になる可能性がある にしても、だ。