Sydney Yajima


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米国の利上げ

2018-03-22 15:41:05 | 政治

米国のパウエル新連邦銀行議長が、利上げを示唆していることで、米国内でも、景気が悪くなってしまうのではないかという観測が流れている。

今日の明け方からの、アジアにおける株式の推移は概ね その流れを引っ張った状態で始まった。

投資家の、不安要素となっているのは、好景気のアメリカが利率を年内に2~3回上げるということで、米国の景気が失速するという単純なものでは、しかし、ないのである。

漠然とした不安が付きまとっているのは、中国の景気だ。

 

米国がトランプ流に(多くの日本の経済学者を称する人々は、うんざりするほど、「トランプは何をするかわからない」と言い募るが、私が思うには、それは、あなたたちが「何がどうなっているのかわからない」ことへの言い訳に、トランプを使っているだけではないのか?)と言い換えれば、アメリカンファーストとしては、中国のことなど、”知ったことでは無い”のである。

実際に、恐々としている中国への重厚長大であり、かつほとんどが中国政府の所有となっている企業 鉄鋼、アルミを、米国は関税によって押しつぶそうとしている。

中国は、対抗策として、米国からの輸入を減らそうと画策もしているが、それらは、ほとんど対抗策にはなりえないだろう。

中国の銀行は、ここにきて、やや貸し渋りを始めた。

中長期の利率を0.5%程度押し上げるというものだ。

しかし、パニックになるほどではない。

今のところは。

 

米国は、さらに中国への締め付けを増やしていくに違いなく、それを見た日本の 中国嫌いの人々(ほとんど、彼らの行動様式は感情で動くのであって、理性ではないのが実は問題でもあるのだが・・・)は、小躍りをして喜んでいる。

実際、中国の景気が停滞するようなことがあれば、(それも長期にわたって)日本への不法移民が増え、また、製造業も圧迫を受けることになるだろう。

これは、壮大な実験ではあるけれども、実はかつて、オイルショックのころ、日本は似た経験をしている。

中東からのオイルが入らなくなるという情報だけで、主婦たちが混乱し、トイレットペーパーを買う為に行列を作ったという当時では大まじめだったが、今になって見直してみれば、とても馬鹿げた事象だ。

しかし、ここから透けて見えることは、(人は、ある事象から別の発想へと移り そして 極端な行動へと走ることがある)という教訓である。

 

例えば、第二次世界大戦で、戦勝国と敗戦国があったということを、思い出してみてほしい。

私やあなたが習ったように、敗戦国は日本であり、戦勝国は、アメリカ、イギリスを中心とした連合国ということになっている。

もちろん、アメリカが戦勝国であったことと、日本が敗戦国であったという構図には、一切の疑問の余地もないことだが、果たして、イギリスは戦勝国であっただろうか?という疑問が残る。

彼らの19世紀から広げていた植民地の多くは、戦後独立を果たしており、イギリスの衰退は、見るも無残なものであったことを知る読者は多いはずだ。

つまり、第二次世界大戦における最大の敗戦国はイギリスであったのだというのが、証拠からみた見方だ。

イギリスの失った土地や資源を現在の金額で換算すれば、数千兆円になるはずである。

日本のGDPの10倍程度にはなる試算だ。

つまり、私の言いたいことは、こうだ。

歴史を表面からなぞってみただけでは、決して分からないことがある。ということだ。

 

では、現在の状況に置き換えてみよう。

一見、ドナルドトランプ率いる米国が、中国をやっつけているように見える。

一方中国は、中国という国の上に位置する中国共産党という一党に独裁支配されたまま、ボロボロとメッキが剥がれ落ちていくようにも見える。

言っておくが、それは間違った見方ではない。

歴史の教科書的には、正しいのだ。

だがしかし・・・

私は全く別の見方を持っている。

それは、インドだ。

 

インドは、今、破竹の勢いで経済成長をしている。

隣国のパキスタンとの紛争を抱えていて、常に核戦争の危険があるというのは、主に西側の意見だ。

西側の意見は、「世界で次に核戦争の起こるのはインドとパキスタンだ」と言った意見だ。

それは、彼らが、インド人に人種偏見を持っていることから出てくる言葉だという側面がある。

インド人とパキスタン人が殺し合いをして人口を減らしてくれるなんて、なんて 素晴らしい光景だろう。と彼らの中には思う人間がいるかもしれない。

だが、インドは、昨日おとといにできた人々ではない。

頭脳もあり、忍耐力もある。

忍耐力は400年の植民地政策にも辛抱できるほどのものだ。

褒めているわけではないが、馬鹿にすることはできない。

その忍耐力で、インドは、月へ新しい基地を作る計画を持ち出した。

月の軌道に人工衛星をまわらせて、いざというときにバックアップする態勢を整え、月面で、さまざまな製造工場を作る。

製造工場は、軍事の性格を持ち、月から、地球を俯瞰するという構想だ。

中国は、ほとんど慌てている。もともと中国とインドは相性が悪い。

そこで、中国はインドとも仲の悪いパキスタンのカラチという地域に軍港整備を始めている。また月に対しては裏側の詳細なマッピングをするために探査ロケットを飛ばそうともしている。

 

今、最新の武器の世界では、レーザービームがもっとも脚光を浴びている。

日本の自衛隊でも実験を兼ねて、装備をはじめようとしているほどだ。

それは、敵地奥深くへと入ることのできるステルス機に搭載することで、ミサイルを空中で爆破させることができるだけでなく、核実験場そのものを無音で爆破することさえできるのである。

さすがにアメリカは、このあたりの機密事項はよく研究をしており、中国との対抗策を常に考えている。

まずやり始めているのは中国への兵糧攻めだが、しかし、成功したとしても、それはインドを喜ばせる結果になるだけだろう。

インドと日本は結びつきが深くなりつつある。

日本はベトナムとインドネシア、フィリピンとインド、さらにはオーストラリアを組み入れたダイアモンド構想を推進させようと躍起になっているが、しかし、これはうまくいかないだろう。

各国の重鎮があまりにも中国との結びつきを強くしているからである。ただ、インドを除いては。

だから、と結論するのは早すぎるが、しかし、インドとの連携は、悪くはない。

しかも今のところ(今のところとあえて書く)、アメリカはこの方針を支持しているということだ。

もし、次の選挙で民主党が勝つということにでもなれば、そして、それがより、中国寄りの政策をしたとするならば、全てはご破算になる可能性がある にしても、だ。