今回の旅行の目的、マイケル・K・リーさんが主演のThe King and IをEverettで無事観て来ました。
シアトルからEverettまで路線バスで行くことにしてちょっとドキドキでしたが、何の問題もなくスムーズに行けてしまいました。
路線バスの場合、初めての場所ではどこで降りるかがわかりづらいのですが、Everett Stationという、アムトラックの駅とグレイハウンドのバスターミナルが一緒になったところ?のすぐ後(正確には2つ後だったらしかったけれど)のバス停だったので、わりとわかりやすかったです。
Box Officeが開く11時より少し早く着いたのですが、窓口のあるところまで建物に入れてホッ。メチャクチャ寒かったんで・・・
しかも、出演者用に開いていたと思われる入り口から入ってトイレまで行けてしまいました(汗)
チケットも無事引き取れて、開演まで時間をつぶすために海まで行こうとしたら、海沿いは全部工場の敷地になっていた入れない・・・せっかくの景観がだいなしじゃないかー。
仕方ないので、劇場近くのダイナーでホットココアとドーナツで1時間ちかく粘って(汗)時間をつぶしました。
会場のPerforming Arts Centerは、新しい、わりとこじんまりした劇場でした。500人入るかどうか、くらいの規模でしょうか。
座席が階段状になっていて、前の人の頭が邪魔にならないのがいいなーと思いました。
しかし、妹は後ろの席の子供が背もたれにずっと足をかけてたそうです・・・(汗)そういうの親も注意しないんだなあアメリカって・・・
それでも、観客のマナーはブロードウェイよりははるかに良かったです。皆ちゃんと集中してみてる感じでした。ブロードウェイって観光客が多いから、特に人気演目ほどマナーが悪いんですよね。レミゼなんかあっちもこっちも喋ってるって感じでした。
そして、お年寄りの割合がものすごく高かったです。ロビーでも申し訳なくて椅子に座れない、というくらいお年よりばかり・・・
演目のせいなのか、いつもこんな感じなのかはわかりませんが・・・
そう言えば、「太平洋序曲」のリンカーンセンター公演や、ロンドンでの公演も、年配の人が多かったんですよね。欧米・・・というか米英のミュージカルのファン層って年齢高いのかもしれませんね。
光っちゃって上手く取れてませんが、The King and Iのポスターです。王様とアンナが踊ってるところを俯瞰から撮っているという面白い構図のポスターですね。
この写真ではよくわかりませんが、王様の額のあたりとか間違いなくマイケルなので、なんかうれしかったですねー。
Everettの街中でもあちこちに貼られていて、みかけると嬉しかったです。帰りのバスで、前のパスの後ろに広告が出ているのを見つけたのも嬉しかったなあ。
劇場で配られるPlaybillのようなものの表紙もこれでした。しかし、ブロードウェイなんかのPlaybillよりもはるかに大きいもので(変形A4版くらい?)、バッグに入らなくて困りました・・・。結局持ち歩いてたエコバッグに入れて持ち歩きました・・・
あ、マイケルのプロフィールを見てたら、RENTではスティーヴをやってたと書いてありました。エンジェルって話もあったけど・・・エンジェルのアンダーもやってたってことなのかな?
スティーヴと言えばWill I?を最初に歌う人ですよね? マイケルのWill I?、聴いてみたかったなあ・・・
緞帳がシャム王宮の風景?でびっくり。公演ごとに毎回違う緞帳なんでしょうかね。
セットもなかなか頑張ってる感じでした。
オケも、この劇場としては過去最大の18人編成だったそうです。
なんかわざとやってるのか?と思うくらいピッチが合ってなくて、微妙なオケでしたが、帝劇よりはマシでした・・・(汗)
「王様と私」は、映画も2回観てたと思うし、(ユル・ブリナーの昔のやつと、ジョディ・フォスターでリメイクしたやつと。リメイク版のアンナの息子はトム・フェルトンくんだったらしいですが記憶にないです・・・)東宝の一路真輝さんのもなぜか2回観てるんですよね、初演と再演と。
その映画と日本の舞台を観た印象では、やっぱり古い話だなあ、という感じだったんです。
というわけで、マイケルが見られる、ということ以外はたいして期待はしていなかったのですが、いや~、なんだかすごく良かったです。
演出も演技も、とてもオーソドックスに、オリジナルに忠実にやってたと思うんですが・・・
もしかすると、カンパニー全体の暖かい感じが反映されてたのかな。(とAfter Performance Discussionを見て思いました)
なんだか改めて、ああ、この話って人の絆を描いた話なんだなあ、と思いました。
今まで見たものは、王様やアンナをスターが演じて、後は脇役、という感じだったのですが(タプチムとルン・タは別として)、今回見た舞台は、夫人たちや子供たちの存在感がもっとあったように感じました。
特に、マイケルの奥さんだから、と思って観てたからではないと思うんですが、第一夫人のレディ・チャンの存在感が大きかったですね。今までの映画や舞台では、いい曲を1曲歌うだけの脇役という印象だったんですが(汗)
キム・ヴァローラさん、コミカルですっとぼけた感じもあって、ユーモラスな雰囲気がありつつも、王室と王様を時に厳しく、時に優しく見守る懐の深さも見せて、非常に良かったです。
王様もアンナも、自分の感情を素直に吐き出すけれど、自分は一歩引いてそれを見守っている存在感を、今回の舞台で初めて感じました。
After Performance Discussionを観ていたら、マイケルとキムさんだけがブロードウェイ経験者なせいか、二人がカンパニーの中心で引っ張っている感じがしたのですが、そういうのも関係していたのかもしれませんね。
他の夫人たちも、台詞とかはほとんどないんですが、アンナの授業を一緒に受けている様子が、なんだか微笑ましく感じました。
子供たちもかわいかったし。
王太子とアンナの息子のエピソードも、今までは印象になかったんですが、結構印象的でした。日本の舞台や映画よりも年齢高めな子たちがやってたからかな?
で、マイケルの王様ですが、なんかかわいかったなあ。まあ、元々かわいい役ではあるんですが。
特に小技で笑わせるとかもなく、オーソドックスに演じていたと思うんですが、それが逆に良かったのかな。威張ってたりするけれど、心の中には優しさを持っている王様の暖かい人柄が感じられたと思いました。
子供たちが挨拶するところもかわいかったし。子供もだけどマイケルが(笑)
そして、逃亡しようとしたタプチムを許さないことでアンナと対立した時の演技が良かったなあ。
その後の、「あなたは王様を壊してしまった」という台詞と、マイケルの演技がリンクして思えました。
歌が少なかったのは残念でしたが。歌だけだったら、マイケルのルン・タが見てみたかったけど、王様の方が出番も見せ場も多いからいいや(笑)
あ、ルン・タ役の人がカッコよかったです。誰かに似てるんだよなあ・・・日本のミュージカルの人か、それとも韓国の俳優さんかも?
アンナ役の人は、ブロードウェイの経験はないようですが、地方の劇場で活躍している方のようで、すごく美人というわけではないのですが、気が強いけれど優しくて気品もあり、かわいらしいところもあり・・・と、イメージどおりのアンナを演じていて、上手いなあと思いました。とても魅力的なアンナだったと思います。
マイケルの王様もそうですが、オーソドックスに演じるのって結構難しいことなのかもなあと。
演出の人も、オリジナルそのままに上演する、とわざわざ書いていたので、あえてオーソドックスにしたのでしょうね。
正直、今ブロードウェイでやっても受ける演目とは思えないのですが、地方の、観客もミュージカルを見るのを楽しみにしている暖かな環境での上演というのが、またこの作品には良かったのかもなあ、なんてことも思いました。
リチャード・ロジャースの音楽も、とても単純でわかりやすすぎなくらいのメロディですが、なんだかやっぱり琴線に触れるものがありますね。いい曲だと思います。
実は終盤、かなりボロ泣きしてしまいまして・・・。なんか一人でおお泣きしてて恥ずかしかったんですけど(汗)
結末も知ってるはずなのに、なんであんなに泣けたのか・・・。暖かい演技と、リチャード・ロジャースの音楽にやられたしまったようです。
なんか疲れてたのかもしれませんが・・・(笑)
あ、劇中劇の「アンクルトムの小屋」が、シンプルながらとても美しくて、良かったです。あれってこの作品の目玉なんだなあ、と今さらながらに思いました。
ダンスのレベルはそこそこ・・・と思ってたんですが、イライザと天使だけものすごく上手かったです。
特に、天井からつるした2本の白い紐を使ってロープワークでアクロバティックなダンスをしていた天使役の人が素晴らしかったです。
というわけで、オーソドックスな上演ながら、この作品の本来の良さを知ることができた、良い舞台だったと思います。
何よりも暖かさを感じたのが良かったですね。
長くなっちゃったので、After Performance Discussionのことはまた次回に・・・
シアトルからEverettまで路線バスで行くことにしてちょっとドキドキでしたが、何の問題もなくスムーズに行けてしまいました。
路線バスの場合、初めての場所ではどこで降りるかがわかりづらいのですが、Everett Stationという、アムトラックの駅とグレイハウンドのバスターミナルが一緒になったところ?のすぐ後(正確には2つ後だったらしかったけれど)のバス停だったので、わりとわかりやすかったです。
Box Officeが開く11時より少し早く着いたのですが、窓口のあるところまで建物に入れてホッ。メチャクチャ寒かったんで・・・
しかも、出演者用に開いていたと思われる入り口から入ってトイレまで行けてしまいました(汗)
チケットも無事引き取れて、開演まで時間をつぶすために海まで行こうとしたら、海沿いは全部工場の敷地になっていた入れない・・・せっかくの景観がだいなしじゃないかー。
仕方ないので、劇場近くのダイナーでホットココアとドーナツで1時間ちかく粘って(汗)時間をつぶしました。
会場のPerforming Arts Centerは、新しい、わりとこじんまりした劇場でした。500人入るかどうか、くらいの規模でしょうか。
座席が階段状になっていて、前の人の頭が邪魔にならないのがいいなーと思いました。
しかし、妹は後ろの席の子供が背もたれにずっと足をかけてたそうです・・・(汗)そういうの親も注意しないんだなあアメリカって・・・
それでも、観客のマナーはブロードウェイよりははるかに良かったです。皆ちゃんと集中してみてる感じでした。ブロードウェイって観光客が多いから、特に人気演目ほどマナーが悪いんですよね。レミゼなんかあっちもこっちも喋ってるって感じでした。
そして、お年寄りの割合がものすごく高かったです。ロビーでも申し訳なくて椅子に座れない、というくらいお年よりばかり・・・
演目のせいなのか、いつもこんな感じなのかはわかりませんが・・・
そう言えば、「太平洋序曲」のリンカーンセンター公演や、ロンドンでの公演も、年配の人が多かったんですよね。欧米・・・というか米英のミュージカルのファン層って年齢高いのかもしれませんね。
光っちゃって上手く取れてませんが、The King and Iのポスターです。王様とアンナが踊ってるところを俯瞰から撮っているという面白い構図のポスターですね。
この写真ではよくわかりませんが、王様の額のあたりとか間違いなくマイケルなので、なんかうれしかったですねー。
Everettの街中でもあちこちに貼られていて、みかけると嬉しかったです。帰りのバスで、前のパスの後ろに広告が出ているのを見つけたのも嬉しかったなあ。
劇場で配られるPlaybillのようなものの表紙もこれでした。しかし、ブロードウェイなんかのPlaybillよりもはるかに大きいもので(変形A4版くらい?)、バッグに入らなくて困りました・・・。結局持ち歩いてたエコバッグに入れて持ち歩きました・・・
あ、マイケルのプロフィールを見てたら、RENTではスティーヴをやってたと書いてありました。エンジェルって話もあったけど・・・エンジェルのアンダーもやってたってことなのかな?
スティーヴと言えばWill I?を最初に歌う人ですよね? マイケルのWill I?、聴いてみたかったなあ・・・
緞帳がシャム王宮の風景?でびっくり。公演ごとに毎回違う緞帳なんでしょうかね。
セットもなかなか頑張ってる感じでした。
オケも、この劇場としては過去最大の18人編成だったそうです。
なんかわざとやってるのか?と思うくらいピッチが合ってなくて、微妙なオケでしたが、帝劇よりはマシでした・・・(汗)
「王様と私」は、映画も2回観てたと思うし、(ユル・ブリナーの昔のやつと、ジョディ・フォスターでリメイクしたやつと。リメイク版のアンナの息子はトム・フェルトンくんだったらしいですが記憶にないです・・・)東宝の一路真輝さんのもなぜか2回観てるんですよね、初演と再演と。
その映画と日本の舞台を観た印象では、やっぱり古い話だなあ、という感じだったんです。
というわけで、マイケルが見られる、ということ以外はたいして期待はしていなかったのですが、いや~、なんだかすごく良かったです。
演出も演技も、とてもオーソドックスに、オリジナルに忠実にやってたと思うんですが・・・
もしかすると、カンパニー全体の暖かい感じが反映されてたのかな。(とAfter Performance Discussionを見て思いました)
なんだか改めて、ああ、この話って人の絆を描いた話なんだなあ、と思いました。
今まで見たものは、王様やアンナをスターが演じて、後は脇役、という感じだったのですが(タプチムとルン・タは別として)、今回見た舞台は、夫人たちや子供たちの存在感がもっとあったように感じました。
特に、マイケルの奥さんだから、と思って観てたからではないと思うんですが、第一夫人のレディ・チャンの存在感が大きかったですね。今までの映画や舞台では、いい曲を1曲歌うだけの脇役という印象だったんですが(汗)
キム・ヴァローラさん、コミカルですっとぼけた感じもあって、ユーモラスな雰囲気がありつつも、王室と王様を時に厳しく、時に優しく見守る懐の深さも見せて、非常に良かったです。
王様もアンナも、自分の感情を素直に吐き出すけれど、自分は一歩引いてそれを見守っている存在感を、今回の舞台で初めて感じました。
After Performance Discussionを観ていたら、マイケルとキムさんだけがブロードウェイ経験者なせいか、二人がカンパニーの中心で引っ張っている感じがしたのですが、そういうのも関係していたのかもしれませんね。
他の夫人たちも、台詞とかはほとんどないんですが、アンナの授業を一緒に受けている様子が、なんだか微笑ましく感じました。
子供たちもかわいかったし。
王太子とアンナの息子のエピソードも、今までは印象になかったんですが、結構印象的でした。日本の舞台や映画よりも年齢高めな子たちがやってたからかな?
で、マイケルの王様ですが、なんかかわいかったなあ。まあ、元々かわいい役ではあるんですが。
特に小技で笑わせるとかもなく、オーソドックスに演じていたと思うんですが、それが逆に良かったのかな。威張ってたりするけれど、心の中には優しさを持っている王様の暖かい人柄が感じられたと思いました。
子供たちが挨拶するところもかわいかったし。子供もだけどマイケルが(笑)
そして、逃亡しようとしたタプチムを許さないことでアンナと対立した時の演技が良かったなあ。
その後の、「あなたは王様を壊してしまった」という台詞と、マイケルの演技がリンクして思えました。
歌が少なかったのは残念でしたが。歌だけだったら、マイケルのルン・タが見てみたかったけど、王様の方が出番も見せ場も多いからいいや(笑)
あ、ルン・タ役の人がカッコよかったです。誰かに似てるんだよなあ・・・日本のミュージカルの人か、それとも韓国の俳優さんかも?
アンナ役の人は、ブロードウェイの経験はないようですが、地方の劇場で活躍している方のようで、すごく美人というわけではないのですが、気が強いけれど優しくて気品もあり、かわいらしいところもあり・・・と、イメージどおりのアンナを演じていて、上手いなあと思いました。とても魅力的なアンナだったと思います。
マイケルの王様もそうですが、オーソドックスに演じるのって結構難しいことなのかもなあと。
演出の人も、オリジナルそのままに上演する、とわざわざ書いていたので、あえてオーソドックスにしたのでしょうね。
正直、今ブロードウェイでやっても受ける演目とは思えないのですが、地方の、観客もミュージカルを見るのを楽しみにしている暖かな環境での上演というのが、またこの作品には良かったのかもなあ、なんてことも思いました。
リチャード・ロジャースの音楽も、とても単純でわかりやすすぎなくらいのメロディですが、なんだかやっぱり琴線に触れるものがありますね。いい曲だと思います。
実は終盤、かなりボロ泣きしてしまいまして・・・。なんか一人でおお泣きしてて恥ずかしかったんですけど(汗)
結末も知ってるはずなのに、なんであんなに泣けたのか・・・。暖かい演技と、リチャード・ロジャースの音楽にやられたしまったようです。
なんか疲れてたのかもしれませんが・・・(笑)
あ、劇中劇の「アンクルトムの小屋」が、シンプルながらとても美しくて、良かったです。あれってこの作品の目玉なんだなあ、と今さらながらに思いました。
ダンスのレベルはそこそこ・・・と思ってたんですが、イライザと天使だけものすごく上手かったです。
特に、天井からつるした2本の白い紐を使ってロープワークでアクロバティックなダンスをしていた天使役の人が素晴らしかったです。
というわけで、オーソドックスな上演ながら、この作品の本来の良さを知ることができた、良い舞台だったと思います。
何よりも暖かさを感じたのが良かったですね。
長くなっちゃったので、After Performance Discussionのことはまた次回に・・・