さて、今夏突然、自ら橋から飛び降り68歳で無くなった、トニー・スコット。
「トップガン」('86)の大ヒットでメジャー監督となり、「クリムゾン・タイド」('95)や「デジャヴ」('06)などの優れた作品を残しています。ちなみにリドリー・スコットは実兄。
で、この兄弟が制作したのが公開中の「THE GREY凍える太陽」。
これはね、もう良くも悪くもすごい映画ですよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c6/fa80d8e7e41758b5f0717c55f908c0ef.jpg)
アラスカの石油会社の社員たちをオオカミから守る孤高のスナイパー役をベテラン、リーアム・ニーセンが演じているんだけど、冒頭、彼の独自のセリフ回しでこの石油基地の風景やら酒場が紹介され、なんか文芸映画のごとき始まり方です。
ところが、このアラスカの石油会社の荒くれ者たちを乗せた飛行機が墜落。
で、生き残った7人でなんとか生き延びようとするんですが「人食いオオカミ(The Grey)」の集団攻撃で一人、また一人と仲間たちが減っていきます。
エンドロールでちゃんとこのオオカミの調教師も紹介されるんで、CGのオオカミじゃないってのがわかるんですが、これがもう怖いのなんのって。
暗闇の中から無数のオオカミの眼光が浮かび上がるシーンはもう不気味そのもの。
このオオカミこそ映画の題名通りもう一人の主役といえるでしょう。
The Grey
で、監督のジョン・カーナハンの演出は、はっきり言ってホラー映画の手法そのもので、正直心臓の弱い人のはこの映画はおススメできません。
なにせ、主役のライフルは壊れて使い物にならなくなり、生き残った者たちはほとんど素手で、この凶暴な大自然とオオカミの群れと闘わなければならない状況に追い込まれます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/d9/8eb67eb4fdee8b07cfd07ff6c0aa0100.jpg)
これね、監督の責任じゃないんでしょうけど、もうちょっと脚本にひねりが欲しかったように思います。
途中、主人公の回想からわかる、すでに死んだと思われる奥さんの謎や父親が教えてくれた四行詩などをもう少し掘り下げて、描いていたらかなりの映画になっていたような気がします。
例えば映画序盤で世捨て人そのものの主人公が自殺を図ろうとするシーンがあるんですが、飛行機が墜落した途端恐ろしいほどの生への執着をみせる対比になってるんですが、ココんところを妻との関係でもう少し深く描けなかったか?、そしてあのラストシーン(ネタばれになるので言えない)へつながるあたりが、父との関係をもう少し上手く描けていたらと思うんですよね。ちょっと消化不良になっちゃった感じがします。まぁ無い物ねだりかもしれませんが、大傑作になったかもしれないのに、惜しいなぁと思うんですよね。
印象深かったのが、最後まで諦めない主役に対して、自ら死を選ぶ仲間がでて、主役たちと握手をして別れを言い合うシーン。
曰く「自分はもう充分闘った・・・。今この瞬間だけはこのアラスカの大地は自分のものだ」と言って、川のほとりでアラスカの山を見ながら死を待ちます。
なんかね、勘ぐりすぎでしょうけど、オラ、トニー・スコットを思い出しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/38/a5ddf88d4155f7b2e35ea74d2894cccd.jpg)
さて、で映画が終わりエンドロールになるとほとんどの観客は席を立っちゃうんですが、実はこのエンドロールが終わった最後の最後に種明かしじゃないけど、ホントの結末が明かされる仕掛けになっています。
オラと一緒にみた人たちの9割はこれを見ないで帰えっちゃったんですが、実にもったいない。
エンドロールは映画に係った大勢のスタッフが紹介されているので、なるべく最後まで見るのがその映画への礼儀だと小生は思います。
それに、よく見てると結構日本人スタッフもいて面白いですしね。そういえばこの映画のカメラもマサノブ・タカヤナギさんという日本人です。
「トップガン」('86)の大ヒットでメジャー監督となり、「クリムゾン・タイド」('95)や「デジャヴ」('06)などの優れた作品を残しています。ちなみにリドリー・スコットは実兄。
で、この兄弟が制作したのが公開中の「THE GREY凍える太陽」。
これはね、もう良くも悪くもすごい映画ですよ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/c6/fa80d8e7e41758b5f0717c55f908c0ef.jpg)
アラスカの石油会社の社員たちをオオカミから守る孤高のスナイパー役をベテラン、リーアム・ニーセンが演じているんだけど、冒頭、彼の独自のセリフ回しでこの石油基地の風景やら酒場が紹介され、なんか文芸映画のごとき始まり方です。
ところが、このアラスカの石油会社の荒くれ者たちを乗せた飛行機が墜落。
で、生き残った7人でなんとか生き延びようとするんですが「人食いオオカミ(The Grey)」の集団攻撃で一人、また一人と仲間たちが減っていきます。
エンドロールでちゃんとこのオオカミの調教師も紹介されるんで、CGのオオカミじゃないってのがわかるんですが、これがもう怖いのなんのって。
暗闇の中から無数のオオカミの眼光が浮かび上がるシーンはもう不気味そのもの。
このオオカミこそ映画の題名通りもう一人の主役といえるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/b0/786bc87135fda1710f517e765a17769f.jpg)
で、監督のジョン・カーナハンの演出は、はっきり言ってホラー映画の手法そのもので、正直心臓の弱い人のはこの映画はおススメできません。
なにせ、主役のライフルは壊れて使い物にならなくなり、生き残った者たちはほとんど素手で、この凶暴な大自然とオオカミの群れと闘わなければならない状況に追い込まれます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/d9/8eb67eb4fdee8b07cfd07ff6c0aa0100.jpg)
これね、監督の責任じゃないんでしょうけど、もうちょっと脚本にひねりが欲しかったように思います。
途中、主人公の回想からわかる、すでに死んだと思われる奥さんの謎や父親が教えてくれた四行詩などをもう少し掘り下げて、描いていたらかなりの映画になっていたような気がします。
例えば映画序盤で世捨て人そのものの主人公が自殺を図ろうとするシーンがあるんですが、飛行機が墜落した途端恐ろしいほどの生への執着をみせる対比になってるんですが、ココんところを妻との関係でもう少し深く描けなかったか?、そしてあのラストシーン(ネタばれになるので言えない)へつながるあたりが、父との関係をもう少し上手く描けていたらと思うんですよね。ちょっと消化不良になっちゃった感じがします。まぁ無い物ねだりかもしれませんが、大傑作になったかもしれないのに、惜しいなぁと思うんですよね。
印象深かったのが、最後まで諦めない主役に対して、自ら死を選ぶ仲間がでて、主役たちと握手をして別れを言い合うシーン。
曰く「自分はもう充分闘った・・・。今この瞬間だけはこのアラスカの大地は自分のものだ」と言って、川のほとりでアラスカの山を見ながら死を待ちます。
なんかね、勘ぐりすぎでしょうけど、オラ、トニー・スコットを思い出しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/38/a5ddf88d4155f7b2e35ea74d2894cccd.jpg)
さて、で映画が終わりエンドロールになるとほとんどの観客は席を立っちゃうんですが、実はこのエンドロールが終わった最後の最後に種明かしじゃないけど、ホントの結末が明かされる仕掛けになっています。
オラと一緒にみた人たちの9割はこれを見ないで帰えっちゃったんですが、実にもったいない。
エンドロールは映画に係った大勢のスタッフが紹介されているので、なるべく最後まで見るのがその映画への礼儀だと小生は思います。
それに、よく見てると結構日本人スタッフもいて面白いですしね。そういえばこの映画のカメラもマサノブ・タカヤナギさんという日本人です。