さて、先週から今週にかけて、各分野における「ノーベル賞」が発表されており、日本でも山中教授のIPS細胞への研究に対して同賞の受賞で日本中がわきました。
その中でも、さっぱり意味がわからないのが「EU(欧州連合)にノーベル平和賞」受賞のニュース。

記事の副題が「国家間の和解貢献評価」とデカデカとあるのに、記事を良く読むとEUは「長期化する債務危機の対応をめぐり加盟国間の対立も顕在化した」とあり、また「09年に表面化したギリシャの財政危機を発端として深刻な債務危機に陥った。」と伝えていて、題と内容が矛盾してるんですね。
実際、この債務危機が招くEU加盟国間の対立はかなり深刻で、EUの崩壊はおろか紛争の火種になりつつあるとみる識者もいるほど。
ちなみに今年の冬に書店で何気にとった本でも、そんなことが書いてあったのでちょっと紹介したいと思います。
で、その本がコレ。
「三橋貴明の日本経済の真実がよくわかる本」

これ、わかりやすい図解付きで日本経済のデフレの構造とか本の名の通り良くわかるんですが、個人的に一番おもしろかったのが「ユーロ崩壊・・・・避けられない理由」って章。
抜粋して紹介すると・・・・
ドイツやオランダ、フィンランドなど、ユーロ圏北部に位置する国々は、魅力ある輸出品を作る競争力があります。ところが、イタリアやギリシャ、スペインなどの南部の国は、対外的な競争力がある商品を作り出せず、一方的にドイツが貿易黒字を積み重ねてきました。
ユーロ圏の貿易収支のグラフをみると、ユーロ加盟以降、ドイツとオランダはひたすら貿易黒字を積み重ねてきた一方、スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルは、一方的に貿易赤字が増えてきていることがわかります。その状況をが2009年まで続いた結果、南欧諸国の対外負債が返済不可能な規模に至ったわけです。

で、なんでこんなことになったかというと・・・・・
「ユーロ加盟国間で為替レートの変動がないため」だと三橋先生はおっしゃるわけなんですなぁ。
為替の変動があれば、ドイツの通貨がギリシャやスペインの通貨に対して強くなっていきます。ドイツは次第に南欧への輸出が難しくなったはずです(輸出品の価格競争力が落ちるため)。 ※現在の日本の円高みたいなもんでしょう
逆にギリシャやスペインは通貨が安くなるため、より多くの観光客が来て観光サービスの輸出により、貿易赤字を減らせたと予想されます。
(略)
ドイツはどんどんモノを生産し、(貿易の)経常黒字を積み上げてきました。
経常収支の黒字の国は、現在の日本もそうですが、マクロ的に国内の貯蓄が過剰になっています。そのため、その国の政府は、容易に国内でお金を調達することができます。
逆に(南欧諸国のような)経常収支が赤字の国は、国内の貯蓄が不足しているために、政府がお金を調達しようとすると、外国向けに国債を発行せざるをえません。というわけで、経常収支赤字国の財政問題は、対外債務(=対外負債)、つまり外国からの借り入れの問題になるのです。
ギリシャの場合、国債の7割は外国人が買っています。しかも、ユーロは共通通貨ですから、ギリシャ政府が勝手に発行することができません。中央銀行の国債買い取りという手段も使えません。結果、長期金利が極端な水準に高騰し、破綻に追い込まれつつあるのです。
で、「近い将来(南欧諸国の)一部の国が離脱するするなど、崩壊は避けられない」と結論付けています。
で、EUのノーベル賞受賞の数日後、不可解なニュースが・・・
「EU地域統合の模範に アジアの枠組み構築促す」
ノーベル賞委員会の委員長へのインタビューです。

で、このヤーグランさんって人なんですが、読んでてびっくり、欧州会議の事務局長も兼務!!だっていうじゃないですか。
ってことは、ノーベル賞を自分たち欧州自身に与えた、ただの自画自賛ってことでしょう。
しかも、自分自身を褒めちぎるのは勝手なので苦笑いで済みますが・・・なんですかこのエラそうに「アジアの枠組み構築促す」って。
ヨーロッパは同じキリスト教文明圏で、欧州間で戦争してきたとはいえ、その王室間は全て親戚同士。欧州の歴史はありていに言えば戦国時代の日本国内の状態に似ていたわけですよね。
統合する文化的な土壌がぜんぜん違うわけ、アジアの歴史の状況とは。
それにね、ほとんど、失敗しかかっている自分たちのユーロの実験をアジア地域に持ち込もうなんて狂気の沙汰というものです。
ちょっと想像してみてください。
日銀を潰して、日本の通貨「円」を廃止。で、北京あたりに「東アジア中央銀行」を創設して、ユーロのまねっこして共通通貨名が1アジア、2アジアってな名前に。
で日本が大陸間貿易で為替変動が無いなんて、もう考えるだけでゾッとするでしょう。
こんなの「東アジア共同体」なんて夢想するのは今やルーピー星の宇宙人くらいのものです。

しかし、彼に言わせれば、中国様が覇権を狙う南シナ海域も尖閣周辺も「友愛の海」らしいですからたいしたものです。
やっぱり宇宙人は大宇宙から見ているからこれだけ視野が広いんですね・・・ある意味おめでたいというか素晴らしいです。
その中でも、さっぱり意味がわからないのが「EU(欧州連合)にノーベル平和賞」受賞のニュース。

記事の副題が「国家間の和解貢献評価」とデカデカとあるのに、記事を良く読むとEUは「長期化する債務危機の対応をめぐり加盟国間の対立も顕在化した」とあり、また「09年に表面化したギリシャの財政危機を発端として深刻な債務危機に陥った。」と伝えていて、題と内容が矛盾してるんですね。
実際、この債務危機が招くEU加盟国間の対立はかなり深刻で、EUの崩壊はおろか紛争の火種になりつつあるとみる識者もいるほど。
ちなみに今年の冬に書店で何気にとった本でも、そんなことが書いてあったのでちょっと紹介したいと思います。
で、その本がコレ。
「三橋貴明の日本経済の真実がよくわかる本」

これ、わかりやすい図解付きで日本経済のデフレの構造とか本の名の通り良くわかるんですが、個人的に一番おもしろかったのが「ユーロ崩壊・・・・避けられない理由」って章。
抜粋して紹介すると・・・・
ドイツやオランダ、フィンランドなど、ユーロ圏北部に位置する国々は、魅力ある輸出品を作る競争力があります。ところが、イタリアやギリシャ、スペインなどの南部の国は、対外的な競争力がある商品を作り出せず、一方的にドイツが貿易黒字を積み重ねてきました。
ユーロ圏の貿易収支のグラフをみると、ユーロ加盟以降、ドイツとオランダはひたすら貿易黒字を積み重ねてきた一方、スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルは、一方的に貿易赤字が増えてきていることがわかります。その状況をが2009年まで続いた結果、南欧諸国の対外負債が返済不可能な規模に至ったわけです。

で、なんでこんなことになったかというと・・・・・
「ユーロ加盟国間で為替レートの変動がないため」だと三橋先生はおっしゃるわけなんですなぁ。
為替の変動があれば、ドイツの通貨がギリシャやスペインの通貨に対して強くなっていきます。ドイツは次第に南欧への輸出が難しくなったはずです(輸出品の価格競争力が落ちるため)。 ※現在の日本の円高みたいなもんでしょう
逆にギリシャやスペインは通貨が安くなるため、より多くの観光客が来て観光サービスの輸出により、貿易赤字を減らせたと予想されます。
(略)
ドイツはどんどんモノを生産し、(貿易の)経常黒字を積み上げてきました。
経常収支の黒字の国は、現在の日本もそうですが、マクロ的に国内の貯蓄が過剰になっています。そのため、その国の政府は、容易に国内でお金を調達することができます。
逆に(南欧諸国のような)経常収支が赤字の国は、国内の貯蓄が不足しているために、政府がお金を調達しようとすると、外国向けに国債を発行せざるをえません。というわけで、経常収支赤字国の財政問題は、対外債務(=対外負債)、つまり外国からの借り入れの問題になるのです。
ギリシャの場合、国債の7割は外国人が買っています。しかも、ユーロは共通通貨ですから、ギリシャ政府が勝手に発行することができません。中央銀行の国債買い取りという手段も使えません。結果、長期金利が極端な水準に高騰し、破綻に追い込まれつつあるのです。
で、「近い将来(南欧諸国の)一部の国が離脱するするなど、崩壊は避けられない」と結論付けています。
で、EUのノーベル賞受賞の数日後、不可解なニュースが・・・
「EU地域統合の模範に アジアの枠組み構築促す」
ノーベル賞委員会の委員長へのインタビューです。

で、このヤーグランさんって人なんですが、読んでてびっくり、欧州会議の事務局長も兼務!!だっていうじゃないですか。
ってことは、ノーベル賞を自分たち欧州自身に与えた、ただの自画自賛ってことでしょう。
しかも、自分自身を褒めちぎるのは勝手なので苦笑いで済みますが・・・なんですかこのエラそうに「アジアの枠組み構築促す」って。
ヨーロッパは同じキリスト教文明圏で、欧州間で戦争してきたとはいえ、その王室間は全て親戚同士。欧州の歴史はありていに言えば戦国時代の日本国内の状態に似ていたわけですよね。
統合する文化的な土壌がぜんぜん違うわけ、アジアの歴史の状況とは。
それにね、ほとんど、失敗しかかっている自分たちのユーロの実験をアジア地域に持ち込もうなんて狂気の沙汰というものです。
ちょっと想像してみてください。
日銀を潰して、日本の通貨「円」を廃止。で、北京あたりに「東アジア中央銀行」を創設して、ユーロのまねっこして共通通貨名が1アジア、2アジアってな名前に。
で日本が大陸間貿易で為替変動が無いなんて、もう考えるだけでゾッとするでしょう。
こんなの「東アジア共同体」なんて夢想するのは今やルーピー星の宇宙人くらいのものです。

しかし、彼に言わせれば、中国様が覇権を狙う南シナ海域も尖閣周辺も「友愛の海」らしいですからたいしたものです。
やっぱり宇宙人は大宇宙から見ているからこれだけ視野が広いんですね・・・ある意味おめでたいというか素晴らしいです。