JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

『悲惨な戦い』にならないように

2008年09月17日 | y-その他

 ♪ <前略>

 全く引力とは恐ろしいもので 地上に浮いている物は下へと
 落っこってしまうのだから アレヨアレヨと思うまに
 若秩父のマワシは落ちた

 さすが天下のNHK すぐにテレビカメラを消せと命じたが
 折も悪くもアルバイトを使っていた為に アップで放映してしまったのだ

   <中略>

 何か体をささえる物はありませんか
 何かつかむ物はありませんかと 何かつかむ物はありませんかと
 目をこらして見た 目の前にあった

 私はかってあの様な 悲惨な戦いを見たことがない ♪

今朝、スポーツニュースで朝青龍の負け相撲を見ながら、お得意の鼻歌が出てしまいました。(笑)懐かしいですねぇ、なぎら健壱の『悲惨な戦い』でありますが

悲惨なことが起こるとき、何か原因があるはずですよね。
ところが、へんに繕おうとするもんだから、なおさらに悲惨さが増したりして、さらには原因も、朝潮が悪い、木村庄三郎が悪い、国技館が悪い、NHKが悪い、いやいや引力が悪い(『悲惨な戦い』を知らない人にはチンプンカンプンでしょうが)と、わけが分からなくなっていく・・・・
『世界的経済不安』も『事故米問題』にしても、歌の当事者じゃないけど『相撲協会問題』も、そんな人間の愚かさを見る思いです。

ともあれ『相撲協会問題』はともかく、『世界経済不安』も『事故米問題』は、●チンのアップをテレビで見せられるより、我々庶民に多いに影響を及ぼす問題だけに、責任のなすりあいや、遅い政府の対応、そして茶番を続ける自民党総裁選と、私ですら「それでいいの?ダメじゃねぇの?!!好きな音楽かなんだかしらないけど、にこやかに入場してる時じゃねぇだろ」と思ってしまうんですから、そうとうムチャクチャ、ダメダメなんじゃありませんかねぇ。

私の田舎では、今まさに市議会議員選のまっただ中でありまして、まぁ飽きもせず「よろしくお願いします。よろしくお願いします。」と選挙カーの行進が続いています。
あれもひじょうに無駄だとは思いますが、市議会議員選に誰が出馬しているのかも分からないような無関心の市民も多いわけで、どっちもどっち、これもまた原因があるのに原因が分からなくなっちゃった例の一つかもしれません。最も身近な選挙のはずなんですけどね。
身近になればなるほど、生徒会会長の選挙のような、クラスの委員長を選ぶ選挙のような「誰がなってもいっしょだろ」的発想が増すのはとても不思議に思えてなりません。
これは、国政選挙が一番大切で、それからどんどん身近になって行くにしたがって、重要度が落ちていくという感覚がそうさせるのでしょうか?
かく言う私も、改選前の市議会議員が「どういった活動をして、何を成したのか」なんてほとんど分かっちゃいませんし、「ただの金食い虫だろ」ぐらいにしか思わない輩ですから、この状況に文句を言えたもんじゃありませんけど。

今回も選挙前日あたりに
「明日は選挙日です。必ず投票されますように、その際は○○をよろしくお願いします。」
「あ~あ、はい、頑張って下さい」
なんていう電話のやり取りを何度かすることになるのでしょう。
一有権者として反省せねば、今回は私も実績や公約に少しだけ耳を傾けるつもりでいます。そして、自信を持って一票入れてこようかな。『悲惨な戦い』にならないように。

さて、今日の一枚は、以前「ジャズ~~????」という記事で、音源しか持っていないといったTHE RIANO CHOIRの一枚です。
でへへへへへ、レコードが手に入ったのです。

このアルバムは、私の初恋の人かもしれないジャズ喫茶のママに、A面ばかり(2枚組だったこともLPを手にするまで思い出せなかったほど)何度も何度も聴かされた、彼女お気に入りの一枚でした。

7人のピアニストが、7台のピアノとオルガンのみで繰り広げるアンサンブルは、私の中でのジャズと呼べるかどうかとの問いには未だ「無回答」ではありますが、じつに壮大で気持ちの良い一大パノラマとなって拡がってきます。
また、観客のノリが良いんだなぁ、会場の音響も、ちょっと教会を思わせるような。
そう、まさに教会で肉声ではなく、ピアノとオルガンでゴスペルを歌っている、そういった表現がピッタリでしょうか。

あらためてC面まで聴いてみましたが、「MAN EXTENSIONS」なんかの各人のソロもとても楽しいく思えました。
ともかく、「朝、出がけに聴いてもやる気を起こさせてくれる」そんな一枚だと思いますよ。

HANDSCAPES / THE PIANO CHOIR
1972年
STANLEY COWELL, NAT JONES, HUGH LAWSON, HAROLD MABERN, DANNY MIXON, SONELIUS SMITH(p) WEBSTER LEWIS,(p,org)

1.JABOOBIE'S MARCH
2.STRAIGHT NO CHASER
3.PRECIOUS LORD
4.SANCTUM SAINTORIUM
5.NATION TIME
6.EFFI
7.MAN EXTENSIONS
8.THE ALMORAVIDS
9.KILLERS


私は甘党?!

2008年09月16日 | a-c

姉夫婦も帰り、また平穏な日々が戻ってまいりました。
ありがたいことに土産もたくさん持ってきてくれまして(自分たちの食べ残しも多いのですが)そんな中に、おそらくは途中のサービスエリアででも買って来たのでしょう、水戸の銘菓『のし梅』も幾つか残っていました。

水戸の銘菓といえば、明治23年創業の老舗「水戸井熊總本家」の初代が創案したという『水戸の梅』が最も有名ですが、この『のし梅』も昔っからあるお菓子でして、あれ?これも考案は「水戸井熊總本家」なのかな?姉夫婦の置きみやげはこちらも老舗「あさ川製菓」のものでしたけど?
まっ、ともかく、甘い物大好きな私としては(笑)じつに久しぶりに口にしたお菓子なのです。

中身は完全に「梅ゼリー」なんですが、食感は和製グミ位の固さ?甘酸っぱい味には清涼感があります。(って、甘党?の私には半分が限度なんですけど..笑)

「あれ?こうしてみるとグミみたいなものは、昔っから食べてたんじゃん」
厳密には『のし梅』の材料は寒天ですから、ゼラチンを使う「グミ」とは根本が違うのでしょうけど、いつの間にかメジャーなお菓子になっていたあの「グミ」なる謎の物体(私はどうもあの中途半端な固さが口に合わんのですよ)と食感が似ているように思います。

私が「グミ」をお菓子の「グミ」として(「グミ」といえば、真っ赤な木の実を頭に浮かべる世代ですから)始めて意識して食べたのは、父が初の海外旅行の土産にと買ってきたアメリカ製のそれでありました。
これが強烈に不味かったんです、それ以来「グミ」への拒否思考が植え付けられ、未だに「グミ」には、敵対心さえいだくのであります(笑)。

思えば日本にも『のし梅』だけでなく、あの「これがゼリーだ!」と長年だまし続けられていた『オブラートに包まれた堅いゼリー』も「グミ」っぽいっちゃ「グミ」っぽかったし、『肝油』だって食感は近いものがありました。もちろん駄菓子屋にも同じような商品があったように思います。(ちなみに『ゼリービーンズ』なる代物も、あたしゃ大嫌いでござんした。)
あっ、そうそう、それとは全く違いますが、駄菓子屋といえば『試験管ゼリー』って覚えてます?今思えばなんともグロテスクな色合いのドロドロしたゲル状のものを、竹籤で食べるアレです。あれも、ゼリーとはほど遠いものでしたよね。


ネット上にオブラートに包まれたゼリーの写真が載っていました。
ちょっと画像を拝借。

あれ?何の話でしたっけ?
ともかく、これからも甘党の私は(しつこい!)好んで「グミ」的お菓子を食べることはけして無いでしょう、ということですよ。

「なに、半分残して、嫌なら食べなけりゃいいのに、もったいない」
竹の皮に残る半欠けの『のし梅』を見て、母に怒られたバブ君でありましたとさ、おしまい。(笑)

さて、今日の一枚は、ドナルド・バードです。
ハード・バップからの脱却という時代の流れの中で、ある種素直にそれを受け入れられないミュージシャンは数多くいました。バードもまたそんな一人だったのかもしれません。
そして、そのニーズに悩んでいたのは、ミュージシャンだけでなくレーベルも同様であったでしょう。
ブルーノートにおいても、60年代に入り不動のハード・バップ路線を大幅に崩す事はなかったものの、あきらかに新たな息吹を取り入れる傾向は強まっていったように感じます。

そんなブルーノート、いや、アルフレッド・ライオンが、この時期バードをどう捕らえていたのか、彼の有能さを感ずればこそ、長くブルーノートに在籍させたのだとは思いますが、もうこの時期には「バード一人では・・・」という思いがあったことも事実のようです。
リチャード・クックのようにバードをぼろくそにコケおろす気は、私にはまったく起こりませんが、デューク・ピアソンとの双頭的アルバムを作ることで、バードが一皮むけることをライオンが期待したことは確かでしょう。

ともあれ、このアルバムは半年3回のレコーディングで完成をみました。
しかし、バードに何らかの変化があったのかと訊ねられれば、答えは「NO」です。私的にはいつものバードをいつものごとく楽しむアルバムに変わりありません。

いずれ、フュージョンに行き着くバードを、良しと捕らえるか、やっぱりなと捕らえるか、「それは、あなたしだいです。」(笑)

余談ですが、このジャケットは多いに気に入っています。緑のジャケットの中で多彩なふるまいをみせるトリ(バード)達、ライオンが期待したのは、自由に多彩な姿をみせるバードのトランペットだったのかもしれません。

BYRD IN FLIGHT / DONALD BYRD
1960年1月17,25日, 7月10日録音
DONALD BYRD(tp) HANK MOBLEY(ts) JACKIE McLEAN(as) DUKE PEARSON(p) DOUG WATKINS, REGGIE WORKMAN(b) LEX HUMPHRIES(ds)

1.GHANA
2.LITTLE BOY BLUE
3.GATE CITY
4.LEX
5."BO"
6.MY GIRL SHIRL


血筋は争えず?

2008年09月15日 | a-c

昨日は十五夜、仲秋の名月。きっかりの満月は今日だそうですが、いずれにしろ名月は拝めもそうもない空模様です。

一昨日の晩、Mさんのお店でアルバイトをしている中国人留学生Yさんが、
「バブさん、明日はお月見ですか?」
と訊いてきました。そうでした、十五夜、仲秋の名月はは中国発祥の行事でありましたね。「中国じゃ月餅食べんだろ?」
「そうです、お団子は食べません。(笑)・・・でも、私はお団子の方が好きです。月餅は年に一回だけ、『中秋節』(中国ではこう呼ぶんですが)のときだけです。」
あはははは、私なんか、十五夜にさえ甘いお団子なんて食べやしませんけどね。

そうそう、そのMさんの店でも月見団子を売っておりましたが、昔、絵本なんかで見た月見団子とは様相が違いますよね。つまり食べることを優先した結果なのでしょうけど。
真ん丸の団子15個を三方にこんもりと盛ったあのお団子「いったいどんな味がするんだろ」なんて子供心に思ったものです。
この団子の数と真ん丸ってとこに大きな意味があるわけでして、15という数字がまとまった数『丸い』という意味を成すからなのだそうですよ。

萩 尾花、葛 女郎花、藤袴、桔梗 撫子

春の七草が食する物なら、団子に添える秋の七草は愛でる物。七五調にまとまっているのも、数合わせなんでしょうね。

収穫を神に感謝する、食糧自給率が40%を切ろうかという現代ではあまりピンと来る行事ではないのかもしれません。
昔は、子供たちが五寸釘を竹に付けて、垣根越しに月見団子を盗んでも罪にはならなかったんだそうで「こうして美味し物をみんなで味わえるのも、秋の収穫があればこそなんだよ」と、行事の中で教えていたのでありましょう。

今、世の中を騒がせている『事故米混入事件』や、何度となく繰り返される『食品偽装問題』、今こそ食の重要性、食の確保の難しさ、そういったものをあらためて子供たちに教えていかなければいけない時期なのかもしれませんね。

ところで、今年の我が家の十五夜はじつににぎやかになりました。というのは「お盆に墓参りに行けなかったから」と姉夫婦が泊まりに来ましてね、さらにもう成人を過ぎた二人の甥っ子もこれに同伴するということで「そりゃもう大騒ぎさ」だったのであります。

秋刀魚とイカとサザエの刺身、レバニラ炒めに里芋の煮付け、それからいも餅と、なんともメチャクャな組み合わせの料理で、飲むは飲むは、ビール1ケースと久保田の千寿、あげくは私のウイスキーまで・・・・全て無くなってしまいました。(笑)
特に姉は、我が姉弟ながら呆れる飲みっぷり。「まったくしょうがない」って、私には言われたくないでしょうけど、敬老の日の前夜というに、母のため息が聞こえそうでした。まっこれも『家系、血筋』ってやつですから、母も言えた事じゃないか。(笑)
ともかく、今晩の酒を仕入れてこなくっちゃ・・・・・(今日も飲むんかい!)

さて、今日の一枚は、久しぶりのクリフォード・ブラウンです。邦題は『キャラバン』A,B面ともに一曲のみという、長尺ジャム・セッションです。
以前紹介した「BEST COAST JAZZ」と同一メンバー、同日録音となる一枚で、東西の雄が一堂に会した的アルバムではありますが、急ごしらえの無茶苦茶さが全くなく、じつに心地よいアルバムだと思います。
特に私はB面「AUTUMN IN NEW YORK」が好きで、ブラウニーのソロはもちろん、ケニー・ドリューのソロ部分がたまらないのですねぇ
もちろん、ジョー・マイニ、ウォルター・ベントンも良いし、マックス・ローチは言うまでもありません。

ブラウニーをドド~ンと前面に押し出したアルバムではけしてありませんから、純粋なブラウニー・ファンには物足りなさがあるかもしれませんが、私は大好きな一枚です。

CLIFFORD BROWN ALL STARS
1954年8月11日録音
CLIFFORD BROWN(tp) HERB GELLER, JOE MAINI JR.(as) WALTER BENTON(ts) KENNY DREW(p) CURTIS COUNCE(b) MAX ROACH(ds)

1.CARAVAN
2.AUTUMN IN NEW YORK

おまけ、

余談ですが、クリフォード・ブラウンといえばエマーシー、エマーシーといえばクリフォード・ブラウンいった感のある「EmArcy」。
マーキュリーのジャズ専門レーベルとしてスタートしたエマーシーは、シャレで名前が付いたということをご存じでしょうか?
「Mercury Record Coorporation」のイニシャル「MRC」をそのまま発音すると「エム、アール、シー」つまり「エマーシー」という。
まぁなんともいいかげんなネーミングでありますよね。(笑)


肩越しの女子高生

2008年09月13日 | a-c

昨晩は先日亡くなった友人の通夜でした。坊さんという職業柄、死亡直後に身内だけの葬儀を済ませ、一般向けの葬儀は今になったというわけですが、さすが大きなお寺ということもあり、檀家さんを始め多くの弔問者が訪れておりました。
あらためて冥福を祈ります。

焼香を済ませた私はS君とともに「喫茶店ででも一服しようか」という話になり、寺の近くをウロウロ、昔は「犬も歩けば喫茶店に当たる」と言われたほど多かった喫茶店も、今や探すのも困難なわけで、結局黒ネクタイのままマクドナルドで珈琲を飲むことになりました。
店内には家族連れやカップル、女子高生といったお客さんが数組、完全分煙された喫煙ブースには私ら二人しかおりません。
あはは、面白いものですねぇ、男同士なんてぇものは酒でも入らないと話も弾まないものでして、そんななかどうにも気になるのはS君の肩越しに見える3人組の女子高生、そうちょうど我が娘くらいの年頃でしょうか。
それが、いかにも今の子らしいしいうか、3人で何か会話はしている様子なのですが、携帯の画面から一時たりとも視線を外さず、器用にボタン操作を続けているのであります。

「しかしなぁ、起用というか、失礼な奴らというか、アレが普通なんだろうなぁ今は」
その彼女たちが我々二人に思わぬ話題を提供してくれたのでした。

「我々の高校時代には、良い悪いは別としても、それぞれに行きつけの喫茶店みたいなものがあって、そこでたむろしてたけど、今の子はマックとかミスドとか・・あっカラオケ、漫画喫茶もそうか、そういうところでたむろするしかねぇんだろうな」
「・・・・・・・でもさ、思うに、あの子達、店の人と仲良くなったり会話したりなんて事あるのかな?ほら、我々の頃はその茶店のママやマスターとは、いやいや他の客とまで顔見知りになってさ、仮に一人で行ってもそこそこ暇つぶしになったりしたジャン」

その時、私はふと思ったのですよ。
「あれはある意味世代を超えた交流の場でもあった」なんてね。
同世代はもちろんですが、まったく年の違う、ヘタをすれば自分の親のような世代の常連さんと話をしたりふざけたり出来る場所だったじゃないですか、そんな中で先輩やもちろん後輩ともどう接っするべきかというか、つまりは人間と人間の付き合い方を覚えていった(生身のね)そんな気がふとしたのです。

「あの子達は、我々おじさん連中となんか話しもしたくないんだろうね」

もちろんこれは女子高生に限ったことではなく、男子高生もおそらくはそういう場を持っていない子が今は多いのだと思います。
まっ、私のように高校の頃から飲み歩くのはイカンですよ、でも、親子、親類縁者といった関係が全くない、年の違う人とのお付き合い(変な意味じゃありませんよ)って、いずれ必ず必要になることですよね。それを我々はそんなところで覚えてきたんじゃないか、なんてね。

「あっ、でもほら、アルバイトなんかでそういう場はあるんじゃないの?」
「なるほど、だけどさ、喫茶店なんかで知り合う気楽な関係と、アルバイトで知り合う、つまり何て言うかなぁ、上司と部下みたいな付き合いとはまた違うジャン」
「う~~ん、だから、今の若い連中は、区切られた空間での自分たちだけで飲むっていう酒の飲み方をするのかなぁ?」
「それも、携帯片手にじゃ、面白くねぇだろうなぁ」
そう思うのはオヤジだけなのかもしれませんが(笑)


これは高校時代、我がバイト先のジャズ喫茶で行われた
ママのサヨナラパーティー、ここに高校生が混じっているのは
ちと、問題があるといえば問題があるんですが(笑)

昔、大学生時代に藤沢駅前のビル中でアルバイトをしていたことがありました。
いつだったか帰りがけに駅前に立ち並ぶ屋台で飲んでおりますと、隣で飲んでいた、そう私の父より少し若いくらいのおじさんと話が弾みまして、
「俺にも、あんたくらいの息子がいるんだけどね、まぁ親子の会話は無いね」
もちろん当時私だって父との会話など無しに等しいものでした。
「それがさぁ、こうして息子と同じ年代の君と飲んでいると、素直に話せるから不思議だよなぁ、よし!今日はとことん飲むぞ!おじさんのおごりだ!」
結局、明け方近くまで飲み明かし、帰りのタクシー代までおごってもらいました。
翌日、ふと父の声が聞いてみたくなって、実家に電話をした覚えがあります。もちろんたいした会話はありませんでしたけどね。(笑)

ともかく、そんな話題を提供してくれた『肩越しの女子高生』達は、ついに我々が店を後にするときまで携帯から目をそらすことはありませんでした。
帰り際車の中で、我が息子と娘をふと想った私でありました。とさ。


自分が写った写真を使わないところがいいですよね(笑)

さて、今日の一枚は、ケニー・バレルです。
邦題が『ケニー・バレルの全貌』という、なんだか凄いアルバムでありますが、たしかにギル・エバンスの巧みなアレンジで、バレルの魅力を引き出した一枚であることは間違いないでしょう。
ただね、個人的趣味で言わせていただくと、マイルスとギルの協同アルバム同様、あまりこの雰囲気は好きじゃないんですよねぇ。バレルの場合は、もっと、そう「INTRODUCING」みたいな演奏の方が、どうしても私は好みなのであります。そこには、何処がどうという確固たるものは無いのですよ、ただの雰囲気。
中身もアレンジもまったく違いますが、例えば同じギターのジム・ホール、彼の「CONCIERTO」いわゆるアランフェス協奏曲も、肝心のA面よりB面が好きみたいな。(笑)ほんと、単純に個人的感覚だけなのです。

おっと、話は今日のアルバムでしたね。
好みは別として、ギルのアレンジというのは、マイルスでもそうですけど、一人のソリストを巧みに押し出すアンサンブルの作り方、そのへんにかけては天下一品であるとは思います。
おそらく、このアルバムの全てが彼のアレンジでは無いんじゃないでしょうか?それ故になおさらそれを感じ取れるようにも思えます。
これって、好きな人にはたまんないんでしょうね。

GUITAR FORMS / KENNY BURREL
1964年12月4,5日, 1965年4月5,12日録音
KENNY BURREL(g) GIL EVANS(arr,cond) & オーケストラ

1.DOWINSTAIRS
2.LOTUS LAND
3.TERRACE THEME
4.EXCERPT from "PRELUDE #2"
5.MOON AND SAND
6.LOIE
7.GREENSLEEVES
8.LAST NIGHT WHEN WE WERE YOUNG
9.BREADWINNER


めざせ『携帯マスター』!

2008年09月12日 | g-i

「あれ?バブちゃん風邪じゃなかったの?」
とは、久しぶりにランチを食べに行った喫茶店のマスターです。
私は風邪をひいたなんて話し、誰にもした覚えはありませんし、もちろんひいてもおりません。
「俺が風邪ひいたなんて嘘、誰から聞いたの?」
なんちゃありません。ブログの更新を二日連続でお休みしたからなのです。
まぁ、そうして毎日我がブログを覗いていて下さる方がいることには感謝しますが、二連休ぐらいで病気にさせられてもねぇ(笑)
「それじゃ何で更新サボったのよ?」
では、ご報告いたしましょう。

まず一昨日ですが、これは水曜恒例となりつつある『酒飲み日』だったからでありまして、『ひろし』→『いつものバー』→『またしてもバーのママを巻き込んでのカラオケスナック』という定番コース、S君も引きずり込んでの午前様です。当然、更新なんぞ出来やせんわね。(笑)

では、昨日は何故更新できなかったのか?
じつはですね、携帯電話のバッテリーが一日保たなくなってしまいまして、まだそんなにガタが来る年数使ってないんですけどね、ともかくこれじゃ携帯の体を成さないってんで、携帯屋さんに飛び込みました。

「バッテリーをお買いになるんでしたら、新しい機種をお考えになったらいかがですか?ポイントもたまってますし」
この言葉に思わず反応してしまったんですねぇ
「お金無いから、安いのだったら考えてもいいよ。」

バッテリーだけでなく、なにしろ画面が小さくて年相応の慢性眼球疲労(つまり老眼ですよ)には辛いものがあったんです。
(「このさいだから買い換えちゃうか」)
買ってしまいました。

ワンセグやらなんやら、私には不要な機能がやたら付いているのが今の携帯、先日ブログにも書いたとおり、今まで使っていた携帯ですら全機能を把握していなかった私は、
「今度は、使いこなすぞ!」
とばかり、昨晩は説明書片手に携帯と格闘をしていたというわけです。

はたして私はこの携帯を使いこなす『携帯マスター』になれるのでありましょうか?

さて、今日の一枚は、私としてはひじょうに珍しいスイング・ビックバンド、ライオネル・ハンプトン・オールスターズです。

1982年の春、私は神奈川県は横浜市に住んでおりました。
以前、「彼女ではないものの、私が落ち込んでいたときにジャズ喫茶『ちぐさ』に付き合ってくれた女性がいた」という話を『ちぐさもまた』という記事で紹介したことがありました。その彼女M美さんに、ある日一枚のチケットを手渡されたのです。
6月2日、神奈川県民会館ホールで行われたライオネル・ハンプトン・オールスターズ・コンサートのチケットでした。
彼女にしてみれば、私がジャズ好きだというので気を利かせてプレゼントしてくれたのでしょうけど、正直、私としてはスイング・バンドにそれほどの興味は無かったわけで・・・・・

ところがところが、いざ行ってみるとこれがじつに盛り上がりましてね。
大きなホールでのコンサートでは、例えば、私がついつい居眠りしてしまったマル・ウォルドロンのソロ・コンサートみたいなものは不向きなんでありまして、その点ビッグ・バンドのしかも陽気なライオネル・ハンプトンですから、自然と体が動いてきて、できればM美さんとその場で踊っちゃいたい気分、いやぁ楽しかったです。
(かといって、VSOPやサド・メルの時、マウント・フジなんかとも一味違ったノリなんですけど。)
その時の興奮が、このアルバムの3曲目と5,6曲目に収められています。
そしてこのアルバムは、私がM美さんに贈った唯一のプレゼントでもあるのでした。

明日、明後日は、仙台定禅寺ストリートジャズですね。行きたくても暇も金もないので無理ですが、街の何処かで踊り出したくなるような演奏が聴けたら・・・いいだろうなぁ。

AIR MAIL SPECIAL
      LIONEL HAMPTON ALL STARS LIVE IN JAPAN '82
1982年6月1, 2日録音
LIONEL HAMPTON(vib)
JOHN MARSHALL, BARRY RIES, JOHN WALKER, VINCE CUTRO(tp) CHRIS GULHAUGEN, JOHN GORDON, CHARLES STEPHENS(tb) YOSHI MALTA, TOM CHAPIN, GLEN WILSON, RICKY FORD, PAUL JEFFREY(sax) JOHN COLIAINNI(p) TODD COOLMAN(b) DUFFY JACKSON(ds) SAM TURNER(percussion)

1.AIR MAIL SPECIAL
2.ADVENT
3.STARDUST - MOONGLOW
4.INTERPRETATIONS OPUS 5
5.MINOR THESIS
6.JODO


無用の長物は安らぎの種

2008年09月09日 | m-o

まさに秋晴れ、爽やかな風「来たぁ~~~秋~~~!!」そんな感じですか。よろしいですねぇ、私にとっては花粉症も出ない秋はまさに天国です。

『無用の長物』:(連語)[文]あっても役に立たない(大きな)もの。
                      (三省堂 国語辞典 第二版)

なんだ突然、ってですか?(笑)
じつは昨晩12時過ぎに帰宅すると、テーブルの上にこんな物がド~~ンと出ておりまして(本は別ですよ)

今朝になって母が
「○○(私です)これなんだかわがっか?」
母にとって、シェーカーもメジャー・カップもミキシング・グラス、ストレーナー、ロング・スプーン、ぜぇ~~んぶ接点のないものばかり、
「入れといた覚えないんだけど、サイドボードの中に入ってたんだよ。父ちゃんかなぁ?」
いえいえ、これは私が実家に帰ってきたときに捨てられることを恐れて、そっとそこへしまって置いたものなのであります。母もたまに気分で整理なんかを始めるもので、発見されてしまったのですね。
「まっいいから、しまっといてよ」
「どうせ使わないだから、捨てるか片付けるかしちゃえば」

たしかに私は、良く言えば「物持ちが良い」、悪く言えば「捨てられない男」。我が家の『無用の長物』は、ほぼ私の物でしめられているわけでして、
でもね、過去にも家人の言いつけで、増えすぎたぐい呑みを整理し、本も整理し、カセットだってMDだってVTRだって、整理してきたではありませんか。
「他人様には『無用の長物』でも、あ~た、私にとっちゃ、大切なものだってあるんですよってんだい。」
「何言ってんの、まだまだ必要ない物いっぱいあんだかんね、言ってやろうか、釣り竿でしょ、組み立てが終わってないプラモデルでしょ、音が出るんだかなんだか分かんないカセットデッキに、アンプに、スピーカー、MDデッキだって二台もあんのよ。本だってそのうち床が抜けるって、あと、そうそう、お茶箱に入ってるわけ分かんないもの、それから、電機部品だかなんだか知らないけど、道具箱いっぱい何か詰まってるし、あとはねぇ・・・・・」
「いい、分かった、それ以上はけっこうでございます。はいはい、整理はしますから、ともかく本日のところは、元の場所に戻しておいていただくということで・・・ね」
まったく、女性というのはどうしてこうもちっちゃな一つのことが、次から次へと大きな話へ拡がっていくのか・・・「あ~あ」

ところで、普段からカクテルなどまったく飲まない私が(オンザ・ロックをカクテルとするなら別ですが)何故にシェーカーやら何やらを持っているか?
じつは以前、サービス業の現場に従事していた時にカクテルの『カ』の字ぐらいは勉強してみようかなんてね。
えっ?今となっては何の役にも立っていないだろうって?
いえいえ、そんなこたぁありませんよ。
例えばですねぇ、最近重くなりすぎてまったく更新していませんが、私のHPの『酒話』に載せた話なんてぇのは、ほとんどその時に仕入れたものですし、二人ぐらいで飲みに行ったときの話題にも使えるじゃありませんか。

う~~ん、今じゃそんなのは通じもしませんけど、女性と始めてバーへ飲みに行った時なんかにね、
「俺は、バーボンのロックでいいけど、何かカクテルでも作ってもらえば」
「え~~でもカクテルなんて分かんないし・・・」
ここで、知ったかぶりして「じゃあ、○○作ってやって」なんて言っちゃダメですよ。
「だいたいこんな感じのがいいって言えば、マスターが合わせて作ってくれるって、そんでそれが気に入ったら名前を教えてもらって、次に誰かとバーに行ったときに「私、○○ね」って、いかにもなれてる風に注文すればいいジャン」なんてね
そして、乾杯。
「俺もさぁ、バーにはよく来るくせに、ほら、カクテルって飲まないジャン、だからよくわかんねぇんだよなぁ・・・・マスター、これはウォッカベース?」
(作るとこ見てれば何ベースかなんてじつはわかってんですけど、ジンだろうがウォッカだろうが、リキュールだろうが、何だっていいんですよ、ともかく「ウォッカベース?」って訊くんですねぇ。)
「あっ、これ、これは○○リキュールの入った××っていうカクテルだよ。ちょっと甘すぎた?」なんてふってくれれば御の字。
「あっちゃあ、やっぱ俺はカクテルはダメだわ、考えて見りゃ、マティーニぐらいしか知らねぇからなぁ、なんでもかんでもウォッカベースなんて言っちゃうんだな、「マティーニをくれるかい、シェイクでね」そればっかだもん」
彼女がジェームス・ボンドを知っている知らないなんてこたぁこれもどうでもいいんでして、
「あっ、マティーニ飲んだことある?」
飲んだことあっても、なくても、これもどちらでもいいんですよ、まっここでは無いことにしましょうか。
「飲んだことない、だって、そんなの出すお店行ったことなかったもん。」
「そうかぁ、じゃあねぇ、どっかでマティーニをもし飲むことがあったら」
「うん」
「一口飲んだ時にこう言うんだよ。「お砂糖入れてちょうだい、あっそれともっと大きなグラスにね」って」
「????????」
「その時に「そんな事しなくても、君はモンローより可愛いよ」って言う男がもしいたら、そいつぁなかなかの野郎だよ。・・・・・まっ、俺はそんなことしなくても君がどれほど可愛いか知ってるけどね」
く~~~~~!妄想がぁ~~~~~!!!!!

「ちょっと、妄想もいいけど、007の『ゴールド・フィンガー』と、マリリン・モンローの『七年目の浮気』を知らない人にはチンプンカンプンだし、そもそも、カクテルの『カ』の字を知ってる知らないに関係ない話ジャン、どんどん話が拡がっていくのは、女性じゃなくて、バブ、あんたの話でしょ!」
あれ?そうでした?

んっんっん、ともかく、
たしかに『無用の長物』は、その語源仏教用語のごとく、「多くを求めてその善心を壊すること勿れ」要らない物まで持つ事は煩悩の元とこそなれ、行の妨げとなることは、よく分かります。
だけど、他人様には『無用の長物』でも、こうして妄想のきっかけを作ってくれる、つまり、心の安らぎを誘う種と思えば、けして『無用の長物』では無くなるのでありますよ。
分かるかなぁ・・・・・・

「馬鹿なこと言ってないで、いらない物は早いとこなんとかしなさい!」
「ふぁ~~~い」


カメ太も朝から甲羅干し、気持ちよかったんでしょうね

さて、今日の一枚は、モーリス・ナントンです。
彼にご出演いただくのはこれで2度目?ともかく、名前も忘れてしまわれそうなナントン(なんと)もマイナーなピアニストではあります。
大きな特徴もなく、強烈に耳に残るピアニストでは無いのでそれも仕方のないことかも知れませんが、彼もまた『無用の長物』とかたづけるには、ちともったいない気がするピアニストでもあります。

彼のアルバムは、プレスティッジに以前紹介した「PREFACE」と今日のメンバーによるもう一枚「SOUL FINGERS」という3枚、他にワーナー・ブラザースに「THE FIRST JAZZ PIANO QUARTET」(ピアノ4台とベース・ドラムスという編成のアルバム)を含む3枚、この6枚だけかと思います。
べつに体調を崩した等々、やむを得ずの少数アルバムということではなかったようですから、日本だけでなく本国でもその程度のピアニストであったということでしょう。

なんだか否定的なことばかり並べましたが、私にとっては「サラッと聴くのにはじつに良いピアニスト」、つまり可もなく不可もないといった存在です。

「いの一番に聴くべし!」とは口が裂けても言えないナントン、何処かで出会ったらそれなりに聴いてみて下さい、悪い気は起きないピアニストだとは思いますよ。
それにしても、ピンクのシャツはいかがなものかなぁ(笑)

SOMETHING WE'VE GOT / MORRIS NANTON TRIO
1965年6月13,15日録音
MORRIS NANTON(p) NORMAN EDGE(b) AL BELDINI(ds)

1.SOMETHING WE'VE GOT
2.ANY NUMBER CAN WIN
3.THE MASQUERADE IS OVER
4.MOOD INDIGO
5.MY MAN'S GONE NOW
6.TABOO


領収書に見合うオヤジに

2008年09月08日 | a-c

さても予報どおり今日は朝から快晴、まだどことなく靄がかかったような青ではありますが、明日はさらに秋らしい青空が拡がるとのこと、なんだか楽しみです。
昨日の疲れではありませんが、サウナと割り切れない、そうまるで蒸し器に閉じ込められたような残暑はじつにこたえます。
「どうせなら真夏のジリジリした暑さの方がまだましだ」
なんて「隣の芝生」的トンチンカンな発想まで浮かんできます。
これで、少し涼しくなると「夏の太陽が懐かしい」なんて言っちゃうんですかねぇ?

人間、今一時の苦しみが一番辛いように感じるのは「暑さ寒さ」に限らぬ事でありまして、子供の頃は「早く大人になりたい」、思春期の頃は「もう少し大人になれば、誰にも文句は言わせない」・・・・・・それがこの歳になれば「あ~あ、若い頃が良かったなぁ~~~」ですからね。
会社の立場だって同じ
平には平の苦しみが、管理職には管理職の苦しみが、経営者には経営者の苦しみが・・・
その時だから分かる苦しみというものはそれぞれに有るものです。
そうは言っても、若い頃でも「汚ったねぇ中年オヤジ、オバサンにはなりたくないよなぁ」とは思ってましたけどね。
それが今や私など立派な「汚ったねぇ中年オヤジ」ですから・・・・・・あはハハハハハ

最近は、以前に比べて「中年オヤジ」も「中年オバサン」も姿形からして、我々が若い頃に毛嫌いしたそれとはずいぶん変化したように思います。(あれ?これも自分がその年になったからの、良い目か?)
ただ、それとは逆に、威厳というか風格というか、そういったものがどんどん無くなってきているようにも感じるんですねぇ。
テレビをつければ、やれヒアルロン酸がどうしたとか、10年は若返る美容術だのとか、女性ばかりか男性までも外面の若返りを望んだりして、
たしかに、連れ合いや彼女なんてぇもんは、シワシワよりピチピチの方が良いだろうとは思いますよ。思いますけど、実年齢を全面否定する必要は無いようにも思います。

誰だったか「シワやシミは、歳月の領収書」なんておっしゃった方がおりましたけど、その通りだと思いますねぇ、その領収書に見合う人間性を我々中年は誇りにすべきだと。
いやいや、自分が出来ないからヒガミで言ってるわけじゃありませんよ、若い見た目も否定はしません。
ただ、上辺だけ着飾った蝋人形のようにだけはなるべきじゃない、なんてね。
年相応から出る内面の美しさ、これを我々中年が主張しなくてどうするかという話ですよ。
どんなに投資して表面的若返りを謀ったとしても、若者のそれになれるわけもなく、ならば、若者には真似の出来ない中年の魅力を全面に打ち出そうではありませんか!!!(笑)


庭に秋を告げる『秋明菊』も咲きました。

あれ?何の話でしたっけ?
そうそう、明日あたりからどんどん秋めいてくるとの予報が出ています。去りゆく夏への未練など断ち切って、実りの季節がやって来るんですから、容姿など気にせずに、美味しいものをいっぱい食べて、新米、新酒・・・(くぅ~~~楽しみだぁ)
どんどん肥えましょう、私みたいになりましょう!

「ひょっとして、自分の容姿はもうどうしようもないから、みんなを自分の世界に引きずり込もうってこと?」
「えっ!分かっちゃった?!」

さて、今日の一枚は、ジーン・アモンズです。

今日はこんなライブ盤を聴きながら「イエ~~ィ」って言って飲んでいたい気分なんですが、これからMさんのお店の手伝い、そうもいきません。(三笠フーズの事故米問題が焼酎の売り上げに何らかの影響を及ぼすのか心配です。)

アモンズの「ブアッパブアッパ」って感じの音は、私にとってはときおり耳障りだったり、ときおりムチャクチャ良かったり、これは聴くときの体調や気分に多いに左右されるところがあります。(昔は大嫌いだったんですよ)
5曲目の「IT COULD HAPPEN TO YOU」なんて、まさにその最たる演奏かもしれません。

一つだけ、断言できるのは、けして目覚めに聴く曲ではありませんね。疲れ切っているときもどうかなぁ????
一杯入って、いい気分になって・・・その時ですねぇやっぱり「イエ~~ィ」なのであります。(なんのこっちゃかぜんぜん意味を成していませんが)

ともかく、若い時みたいにあれやこれやと難しく考えずに、スコッチの香りを心から楽しめる歳になったと感じたとき、アモンズの良さが身に染みるのかもしれません。

LIVE ! IN CHICAGO / GENE AMMONS
1961年8月29日録音
GENE AMMONS(ts) EDDIE BUSTER(org) GERALD DONOVON(ds)

1.SCRAPPLE FROM THE APPLE
2.FALLING IN LOVE WITH LOVE
3.PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE
4.SWEET GEORGIA BROWN
5.IT COULD HAPPEN TO YOU
6.FOOT TAPPIN'
7.JUG'S BLUE BLUES
8.FAST TRACK


宣言します!

2008年09月07日 | a-c

コロコロ変わる空模様の中、趣味部屋の掃除を済ませ、

「わたくしバブは、本日一歩たりとも家を出ない、用事も何もしないことを、ここに宣言します!」

今になって夏バテか、どうにも疲れがたまった感じで、完全休暇が必要だと判断しました。しかし、世のオヤジ諸氏ならよ~~~くおわかりだと思いますが、思っただけでは実行できない家庭環境が現実にはあるわけで・・・・
「何言ってんの?休みの日はいつもゴロゴロしてんじゃないの」
何も分かっちゃおりません。
いつもいつもひとが良い気分でレコード聴きながらノンビリしていると、やれアレをやれだのコレをやれだの、いらぬ用事を言いつけるのは何処の何奴じゃい!なのであります。だからこその『宣言』なのです。

「そうじゃなくても最近はMさんの店の手伝いで週休一日なんだから・・・」
「それは自分の勝手でしょ・・・・」
「いいの、ともかく今日は何にもしないから」
と、ビールと日本酒を持ち出し、趣味部屋で半ばストのように一日を過ごしました。(笑)

昼間っから酒飲んで、CDかけっぱなしでウトウトして・・・目が覚めればまた一杯ひっかけぇのギターなんぞを抱えての一人カラオケ・・・それに飽きれば、昨日録画しておいた映画『七人の侍』を観~~の、またウトウト・・・・・・・

目覚めれば窓の外は早暗くなり、
「いやいや、暑い暑いと言ってる間に、ずいぶん日は短くなったもんだぁ・・って、えっ!もう8時ジャン!」
慌てて
「飯どうした?」
「あっ、いちおうは声かけたんだけど、返事無かったから、適当に食べちゃったよ。」
(「そうかそうか、さすがに今日は料理当番も可哀相だと思ってくれたわけね」)
「で?何食べた?俺のぶんは?」
「なに~、なんか食べんの?そんなら秋刀魚あるから自分で焼いて食べれば、あっ味噌汁だけは残ってるよ」
って、「え~~~~~~」であります。

そこで、『料理当番じゃないけど、今日の一品』
先日、何気に夜見ていたNHKの「きょうの料理」でやっていたレモンソースで食べる焼き秋刀魚を作りました。

なんてこたぁありません。塩焼きの秋刀魚にニンニク、オリーブ・オイル、バター、ケッパー、レモン酢で作ったソースをかけ、炒ったパン粉を乗せるだけ、
コレをつまみに、今度はちょっとふてくされながらウイスキーをいただきました。

まっ、最後がイマイチでしたが、疲れを癒すには充分な休日でした。『宣言』して良かった。

さて、今日の一枚は、ドナルド・バードです。
バードにとって「COMPLETE RECORDINGS」というCD紹介の時お話ししたアルバム「BYRD JAZZ」がデビュー作ではありますが、きちんとしたスタジオ録音でのデビューとなると、一ヶ月後に録音されたこのサボイに残るアルバムということになります。(「BYRD JAZZ」はライブ録音です。)

ドナルド・バードというと、今ひとつパッとしないイメージがあるのは何故か?それはとんでもないテクニックを持っているでもなく、かといって他を圧倒する個性があるわけでもない、つまりスター性にはあまり縁がない人だからということなのでしょう。ここでの演奏も正直に言えば「とりたてて凄い」といったものではありません。

ただ、テクニックや個性が無いことが、逆にいつも全力を出し切るというスタイルを生み、そしてそれがバードの魅力と捉えるなら、若さ溢れる(この表現は間違っているかも)この演奏は、まさにちょっと恥ずかしがっている青年がそれでも精一杯今ある力を出し切ろうとしている、そんなバードを聴ける一枚として魅力あるアルバムだと思います。

特にA面が良いですよねぇ、私は好きです。
垢抜けないジャケットですが、いかにもこの時のバードらしいっちゃらしい気がして、嫌いじゃありません。(笑)

BYRD'S WORD / DONALD BYRD
1955年9月29日録音
DONALD BYRD(tp) FRANK FOSTER(ts) HANK JONES(p) DAVE(PAUL) CHAMBERS(b) KENNY CLARK (ds)

1.WINTERSET
2.GOTCHA GOIN' N COMIN'
3.LONG GREEN
4.STAR EYES
5.SOMEONE TO WATCH OVER ME

おまけ、
え~~私が居眠りこいてるうちに、夕食以外もう一つコケにされたことがありまして、
娘から電話が入ったんだそうですよ。
「あっ、そういえばさっき○○から電話があって、『普門館』決まったって」
「?????? あれ?だってこの前の演奏会が最後だったんじゃないの?」

ちっくしょう!完全にコケにされました。先日聴きに行ったのは、最後の独奏コンサートだったんだそうで・・・・・
いやね、私は「おそらく『普門館』はダメだったんだろうな」って勝手に思って、わざとその話題に触れないようにしてたんですよ。ところがあ~た・・・・・

「ところで『普門館』って何だ?」
とは母。
『普門館』といえば、高校野球なら甲子園みたいなもんなの、吹奏楽憧れの大会!」
ともかく、我が娘の吹奏楽部がその『普門館』での全国大会に駒を進めたことは、じつに嬉しいことでありまして、
「電話しようかな」
「あっ、今日は出掛けるからいないって」
「え~~~~~」

明日にでも電話をして「おめでとう」って言おうとは思ってるんですがねぇ・・・・『普門館』かぁ、10月19日、行きてぇ!!!!!
でも、チケット取れねぇだろうなぁ・・・・・・(笑)


くだらない話は夢だけにしろ

2008年09月06日 | p-r

連日連夜「角界の大麻騒動」と「自民党総裁選」の報道で明け暮れる毎日、どうにも鼻について鼻について、どちらも結果報道で充分だと考える私はおかしいんでありましょうか?

そんなつまんない話は置いておいて、
今朝起きて顔を洗っていると、
「何わけのわかんない鼻歌唄ってんの?!」
私はどうも昔から無意識に「♪ンンンンン~~~」ってやる癖があるようで、特に疲れている朝なんかに出やすいというじつにやっかいな病気持ちなのであります。(笑)
不思議ですよねぇ、他人(ひと)に言われて始めて「あっ俺歌ってた」みたいな、曲目もまったくの無意識で、気が付くと「何で俺こんな曲歌ってんだ?」なんてね。

今朝私が口ずさんでいたのは「GET ME TO THE CHURCH ON TIME」そう、映画『マイ・フェア・レディ』で、口八丁のオヤジ(スタンリー・ハロウェイ)が結婚式に向かう前に酒を飲みながら歌っているあれです。
もちろん歌詞が分かるわけもなく、ミュージカルや映画のその曲というより、やはりシェリー・マンの「MY FAIR LADY」の調子なのですがね。

ここで不思議なのは、その曲が無意識に頭に浮かぶ理由が分からないことです。
昨夜聴いていたわけでもないんですよ。もちろん映画だって少なくとも一年以上は観ていないし、シェリー・マンのそれだってずいぶん聴いてません。なのに何故、今朝?

みなさんもそんな事ってあります?
じつをいうと、私の『鼻歌』はこの手の謎の歌が非常に多いのです。
そして、一度その曲に気付くと耳から離れず、手元にあれば聴かずにはいられなくなるという・・・・・・
しかるに(そんな意気込む事じゃないんですけど)、今朝も一番にターンテーブルへご招待したのはシェリー・マンになりました。

こんなことあまり深く考えたことは無かったのですが、今朝は「何故?マイ・フェア・レディ?」というのが気になって仕方がありません。珈琲を飲みながら「MY FAIR LADY」を聴きつつの自問自答です。
「何でマイ・フェアレディだぁ????・・・・・あっ!思い出した!今朝方、SNさんの夢見たからだぁ!!!!」
そうでした、そうでした、今朝見ていた夢にSNさんが確かにご出演されていたことをかすかですが覚えています。
SNさんというのは、私がジャズ喫茶でアルバイトをしていた時代の常連さんで、何故か酒が入ると「MY FAIR LADY」を聴きたがるオッサン(失礼)だったのであります。『鼻歌』の謎は解けました。
しかし、
「でも、なんで、SNさんなんて夢に出てきたんだぁ???????」
という新たな謎が!
なにしろ夢の内容を良く覚えてないんですよねぇ・・・・それに、SNさんの記憶なんて存在すら忘れていたくらい古いもので、夢に出てくる理由が分からない。

今も「GET ME TO THE CHURCH ON TIME」を鼻歌で口ずさみながら、今朝見た夢をなんとか思い出そうと苦悩するバブでありました。とさ。

えっ?「角界の大麻騒動」や「自民党総裁選」より、もっとくだらないどうでもいい話だったって?
そうかなぁ、今の私にとっては「角界の大麻騒動」や「自民党総裁選」なんてぇ話題は、そんなくだらない話以下のもののような気がしてならないのですが。

あっ!こんだけの長文で狙いはただ一つ『皮肉』だって分かってくれたあなた、あなたはとても良い人ですねぇ、明日の朝はあなたの夢を見て鼻歌を選曲することにしましょう。

さて、今日の一枚は、そんなこんなでシェリー・マン・・・・じゃなく、フレディ・レッドです。(笑)

バップコンボを数多く渡り歩いたフレディも、結局はヨーロッパ逃避組となり(これもまた他のミュージシャンに多くある再帰国という道を歩みますが)、フランス人ミュージシャンと残したのがこのアルバム。

もともと「ダンダーン」っとただ叩きつけるようなタッチだけが特徴だと思っていたフレディも、「THE MUSIC FROM THE CONNECTION」では「ジャッキー・マクリーンが共演だから、こんな感じになったのか」なんて思い、さらにこのアルバムで「技術的な事であって、じつは根底に流れる叙情性があるんだ」と感じさせてくれる、そんな一枚だと思います。

なにしろ、曲が良いですよねぇ、彼の作曲力はミュージカル「THE CONNECTION」以降、誰しもが認めるところですが、ここでのオリジナルもさすがとうなずかされるものがあります。(全曲オリジナル)

残念なのは、途中で曲調が変わるあたり、若干ベースとドラムがついて行っていないようなところかなぁ、でもじつに魅力的な一枚だと思います。

あっ!明日の朝はフレディのあのなんとも言えない優しそうな笑顔が、夢に出てくるかもしれません。
となると『鼻歌』は「TO BUD WITH LOVE」かな?(笑)

UNDER PARIS SKIES / FREDDIE REDD
1971年6月26, 29日録音
FREDDIE REDD(p) DIDIER LEVALLET(b) DIDIER CARLIER(ds)

1.DIANE I LOVE YOU
2.BLEEKER STREET BLUES
3.TO BUD WITH LOVE
4.THIS HEART IS MINE
5.YOU
6.MY GOD IS LOVE


女にもてるアイテムじゃないよ

2008年09月04日 | p-r

昨日までとは風向きが少し変わって若干涼しくなったように思えますが、湿気はあいかわらず、秋の爽やかさを感じるのはまだ先のようです。

「バブさん、ジャズ聴くんですって?嬉しいなぁ、なかなか話が合う人がいなくて」
と声をかけてきたのは、一週間ちょっと出張で滞在しておられるNさん。
「いやぁ、iPodには何曲か入れて持ち歩いてるんですけどねぇ、お酒飲みながらじっくりジャズが聴けるお店なんかありませんかねぇ?」
気持ちは分かりますが、田舎にそうそう都合の良い飲み屋は無いわけでして
「じっくり聴きながらってお店は難しいかなぁ・・・・バックにジャズが流れている飲み屋はありますけどね。」
「何処でもいいから、バブさん連れてってくださいよ」
「好みに合うかどうかは分かりませんが、いいですよ、今度ご一緒しましょう」
社交辞令の「今度」ほどアテにならないものもありません、ましてあと数日しかここにおられないのですから(笑)
それでも、今日は昼食をとりながら、しばしお話をさせていただきました。

それがねぇ、珍しいというか、私は会ったことがないというか、
「僕ね、ドン・ランディが大好きなんですわ」
とNさん。
いやね、話の途中で「ドン・ランディのピアノなんかも好きなんですけどね」って出てくるんだったら分かるような気もするんですよ。それが開口一番ドン・ランディって・・・


FEELIN' LIKE BLUES

Nさんは、現在30代後半、ジャズを意識して聴き始めたのはここ5年ほどなんだそうで、
「最初はねぇ、何からとっかかって良いもんやら分からなくて、友達にジャズ好きってヤツもいなかったし」
これは良く聞く話であります。
「いいじゃないですか、ともかくなんかを聴いてジャズに興味を持ったんでしょ?入り口なんて何でもいいんですよ。べつにジャズだけそこに大きな扉が有るわけでもなし、「おっ、この音楽いいジャン」って気がついたらジャズだったみたいなのが一番でしょ。あっ!それがドン・ランディだったとか?」
「いや、バブさんはそういう意識で聴き始めたかもしれませんけど、私の場合は、そこにかなりの下心がありまして・・・」

カラオケだなんだと馬鹿騒ぎしていたNさん、ある日先輩にお洒落なバーへ連れて行ってもらったんだそうで、静かにウイスキーかなんかを飲んでいるその雰囲気が、「大人だなぁ~~」と感じたんだとか、その時
「30代も半ば近くなれば『大人の男』を目指さないと、女にももてやしない」
と思ったというのです。
そしてそこで流れていた音楽、つまりジャズも
『大人の男』には絶対に必要なアイテムだ!なんてね思ったのがきっかけですから・・・じつに不純なんですよ。」

あはは、私が中高生時代にギターを手にしたのにさも似たり、ってなとこですか。でもきっかけがなんであれ、それでジャズ好きになってくれれば「結果オーライ」であります。ただし、けしてジャズが女にもてるアイテムだとは思いませんけどね。(笑)

話を戻しましょ、
友達にジャズを聴く人もおらず、Nさんはどうしたかというと、いわゆる入門本にまずは頼ったのだそうです。(これもよくある話です。)
「いろんな本読みました」
これはあまり感心しませんが、Nさんは真面目で勉強熱心だということでしょう。
「レンタル屋にあるものを片っ端から借りてきて、そのうちに中古のレコードショップ覗いたり、結局プレーヤーまで買っちゃいましたよ。」
「フムフム・・・・・それじゃ、何でドン・ランディ?」
「バブさん、寺島靖国って知ってます?」
「メグのマスターね、知ってますよ。向こうは私のことを知ってませんけど、笑」
「彼の『ここを聴け!JAZZ最高の愉しみ方』って読みました?」
「ごめん、それは読んでないわ」

その『ここを聴け!JAZZ最高の愉しみ方』の中で、ドン・ランディの「枯葉」つまり「WHERE DO WE GO FROM HERE ?」が紹介されており、
「それが、僕が始めて買った中古のLPになったんですよ」
「こりゃまた、始めて買ったLPがドン・ランディとは、冒険したねぇ」

始めて買ったLPへの思い入れ、これはじつに良く分かる感覚です。とりあえずはNさんのドン・ランディ好きに納得をした私でした。
その後は、『平岡vs寺島 話』を私が持ちだして、昼休みは終了となりました。

まっ、飲みに行くのは時間的にも難しいかもしれませんが、ドン・ランディの「FEELIN' LIKE BLUES」は持っているものの「LAST NIGHT」は持っていないとNさんは言っておりましたので、「録音して渡してやろうかな」なんて思っています。


LAST NIGHT

さて、ということで、今日の一枚は、もちろんドン・ランディです。
なんでこのアルバムの邦題が「枯葉」なのか?「WYNTON KELLY ! 」の邦題が「枯葉」なのと同じ、「何といっても、日本人は『枯葉』好きだから」って事なんでしょうね。(とか言って、私が「WYNTON KELLY ! 」を買ったのは中3の時、「枯葉」なら知ってるって買ったんですから、戦略に乗せられた一人なんですよね。笑)

正直に言うとウイントン・ケリーの「枯葉」のほうが、「枯葉」の演奏としては数段上だと私は思います。ランディが不味いと言ってるんじゃありませんよ。このアルバムに「枯葉」の邦題は無いだろうということです。

ドン・ランディという人は、十数年間クラシックを学び、LA音楽院在学中にジャズに興味を持って、以降十年近くハリウッドのクラブで活躍(?)したという経歴のピアニストですが、いわゆるウエスト・コースト・ジャズのブームに乗っかった感はありません。
結局は自分も「THE BAKED POTATO」というジャズ・クラブのオヤジに収まっちゃって、

余談ですが「THE BAKED POTATO」は今も健在なのでありましょうねぇ?ちょっと前に「THE BAKED POTATO LIVE」なんていう有料ライブ映像配信なんかもやっていたようですし・・・・・

ともかく、ランディという人は、Nさんじゃないけどジャズだけに傾倒した人ではなく、それが演奏される場所、客、雰囲気に最大の魅力を感じた人だったんじゃないか、そんな気がします。

演奏を聴いても自分の主張を押し通すというよりは、全体を楽しく聴かせる「こんな演奏を聴かせるクラブなら、あなたでも楽しめそうでしょ」的な感じがするのです。それでいて大きく基本を外さないのが彼らしさといえばそうなるのかもしれませんけど。

このアルバムは、全体を通してルロイ・ビネガーのベースがアクセントになっています。もちろん、この時はまだモンタレー・ジャズフェスのハウスドラマー的存在だったメル・ルイスも正確なタイム感覚で堅実なドラミングを聴かせてくれますよ。

WHERE DO WE GO FROM HERE ? / DON RANDI
1962年1月31日, 2月1日録音
DON RANDI(p) LEROY VINNEGAR(b) MEL LEWIS(ds).

1.T.J'S BLUES
2.WALTZING MATILDA 
3.I LOVE PARIS 
4.THAT'S ALL 
5.TAKE SIX 
6.INTERLUDE 
7.AUTUMN LEAVES 
8.GYPSY IN MY SOUL