京舞井上流の先代のお家元の追善公演を見に行ってきました。
10月1日から6日まで、春に都をどりが開催される祇園の歌舞練場で行われました。
普段この時期は温習会という、祇園甲部の芸妓さん舞妓さん達の芸の上達ぶりを発表する舞台が開催されています。
今回はいつもの温習会で戴くパンフレットよりも豪華で分厚く、内容も非常に読み応えがあります。
都をどりや温習会は今まで何度か見てきましたが、お家元やお師匠さん方の舞を拝見する機会は滅多にありません。演目もいつもには無い物ばかりで、もう二度と拝見する事が出来ないかもしれませんね~。
お家元とお家元のお嬢さんと約30人の名取の芸妓さんが一度に立つ舞台は壮観でした。
大人数なので誰を見たらいいの?と忙しいこと。(^^)素晴らしい舞台でした。
歌舞練場の入口では、出番の日ではない舞妓さん達が大集合してのお出迎えがありました。半分以上知らない顔ばかり。皆さん初々しい。
私が見た日に出演された舞妓さんは年長の舞妓さんばかりでしたが、柄の多い華やかな黒紋付に割れしのぶを結っていました。一緒に出る芸妓さんも黒紋付なので、華やかにより可愛いらしく見せる為のようでした。
歌舞練場内では先代さんの写真展もありまして、休憩時間にこちらも拝見させて戴きました。
帰りは舞台に出ておられた名取の芸妓さん総出でお見送りでした。
この日は芸妓さんだけでなくお茶屋の女将さん、井上流の一般のお弟子さんも、名取の人は全て井菱の紋が入ったお揃いの黒紋付と帯を身につけていて、芸妓さんはそのお揃いの黒紋付でお座敷に出られていたようです。
今回は大変に良いお席で、チケットは取って貰ったのですがかなり頑張ってもらったようです。都をどりよりはチケット取りにくいんですよね。こういう舞台は。お隣の席も前の席もお客様にお呼ばれの舞妓さんが座っていました。可愛かった♪
翌朝、芸妓さん舞妓さん達がお師匠さん方やお茶屋さんなどへ挨拶周りをされているのを見掛けました。
この日は朝から雨が降ったり止んだり、舞妓さん達も傘をさしながら大変そうでした。
温習会の時期になると祇園町じゅうに赤い提灯が飾られるのですが、今年は追善という事で紫の提灯でした。夜になると紫色の灯りが町中に灯り、いつもの華やかさとは違った雰囲気でした。