はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

芸舞妓の衣裳展・やかたの宝物~上七軒

2012-10-17 00:22:20 | 舞妓の衣装・装飾品

織成舘で2011年10月21日(金)~11月20日(日)に「芸舞妓の衣裳展やかたの宝物~上七軒」が開催されました。
芸舞妓の衣裳展は、祇園甲部、宮川町と続き今度は上七軒。
甲部と宮川町の時に行きたかったの残念でした。

上七軒は西陣にも近く、衣装の質は京都五花街でも群を抜くといいますが、独特な色合いの物が多いと聞きます。
渋めの色が多いイメージがあります。
いくつかの置屋のうち、中里、大文字、市さんなどから出品されていて、着物の柄の名称や所蔵の置屋名などが紹介されていました。

   

   

山水描いたお着物、以前テレビに出演していた中里さんの舞妓さんが着ていましたが、他の置屋からも同じような柄の物があり、祇園甲部や他の花街の舞妓さんも山水を描いたお着物を着ておられたのを見たことがあります。
秋には割とポピュラーな柄らしいです。
衣装を手に取ることは出来ませんでしたが、私は和裁を経験したことがあるので、引き着を間近にみて仕立て方など勉強になりました。


   

   

舞妓さんのだらりの帯、改めて見ると長いです~。
祇園祭の山鉾の柄の帯がありました。
この山鉾の帯は、祇園祭のシーズンにだけしか締められないものです。
多くの置屋さんで、長刀鉾や月鉾などの帯を持っているようです。

   

刺繍襟は普段は着用している状態で見る機会が多いです。
掛け襟になっていて、襦袢を着た上から紐で固定して着用します。
展示してあった襟は、小さい舞妓さん用の襟です。
大きい舞妓さん用の襟になると、派手な意匠ではなくシンプルで一面に赤い地が見えないようにびっしりと刺繍されたものになります。
折角ならそちらも展示されてあるともっと良かったです。
一説には、小さい舞妓さん用の派手な意匠の襟よりも、大きい舞妓さん用の一面にびっしりと刺繍された襟の方が高価である、という話もあります。
より、技術が必要なのでしょうか。

この、芸舞妓の衣裳展、京都五花街の残る先斗町と祇園東も開催していただけないかしら?と密かに期待しております(^^)

この記事は、2011年11月19日にアップした「秋の京都2011」から、衣裳展に関する画像と文章を抽出して、新たに画像と文章を追加して個別にアップいたしました。