舞妓さんが一番最後に結う髪型、先笄。
江戸時代では、京阪の若奥さんが結いました。
舞妓さんが芸妓になる直前に若奥さんと同じ髪型を結うというのを聞いた時、複雑な気分になりましたが、この時期の舞妓さんはとても美しい。
先笄を結う時、祇園甲部では黒紋付に白い襟の正装ですが、宮川町は黒紋付に赤い襟を付けるようですし、色紋付に赤い襟という花街もあります。
色紋付きに赤い襟の拵えはとても色っぽく感じますね。
襟替え直前の舞妓が、先笄を結い「黒髪」を舞うと聞きますが、「黒髪」は芸妓さんの舞なので舞妓のうちは舞うのを許さない花街があるとも聞いたことがありますが、「黒髪」はこの先笄を結っている期間にしか舞わないという説明も読んだことがあります。
街による違いなのでしょうか。
芸妓に襟替えをせず、年季明けで舞妓のまま辞める場合に、認められて特別にこの姿になることを許される舞妓さんもいます。
私は、祇園甲部の先笄に黒紋付、白い襟の拵えと、井上流の黒髪が好きです。
井上流は能の影響を受けているからか、顔に表情を出さないし振付もあまり色気が無いと言われていますが、黒髪に関しては他の流派よりも色っぽいと評されているようです。