羽生選手が、わざわざ現役を続けてまで「Origin」というプログラムをやろうとしているのには、明確な理由と目的があります。それは本気だからこそ、できることであって、それがどれほど大変で、それがどれほど尊いことで、どれほど「奇跡的なこと」なのか、羽生選手がどれほどの覚悟を背負って、どれほどまっすぐな想いで、どれほど純粋な気持ちで、悔しさも悲しみも乗り越えて、ここまで頑張ってきてくれたのか、多くの人に、まだ本当のところを全然伝えられていないと私は思っています。今回、羽生選手の思いを考えると、私は演技を見ていて後半で、ちょっと泣けてきました。
まだ羽生選手が言う通り、「20~30%」の感覚ですが、正直、私の想いとしては、羽生選手がこれを本気でやってくれている、ただそれだけで、もう十分すぎるほどの気持ちですし、これ以上ないほど、言葉にできないほど、ただ泣くしかないほど、本当に感謝しています。 でも、だからこそ、私は本気で怒っているものがある。
プログラム及びジャンプを妨害する衣装を平気で作り続けてきたデザイナーを擁護する誤魔化し記事が、「いつものごとく」The Answerというところから出ています。
できるだけ、正確に伝えられるように、私も頑張りたいと思います。 多くの人が理解してくださる日は、近いと信じています…! 羽生選手と同じ、イエス=キリストを主と信じる心のある方は、お祈りいただけますと幸いです。
羽生選手、お身体をお大事に、ファイト!
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「神の恵みから除かれることのないように、また、苦い根が現れてあなたがたを悩まし、それによって多くの人が汚れることのないように、気をつけなさい。」
(へブライ人への手紙12章15節 新約聖書 新共同訳より)
11月2日: オリンピックチャンネルが公開している、フリーを終えた後のインタビュー時の羽生選手の映像を、ページ途中にリンクで追加し、コメント部分を書きだしました!
10月28日:プルシェンコさんから、羽生選手への激励のメッセージが届いています!良かったですね…!
こちら、プルシェンコさんの公式インスタグラムより(羽生選手の演技動画つき)
「君は世界に、また君が何者であるかを証明したね!フィギュアスケートを次のレベルに押し上げ続けてくれ!僕は君をとても誇りに思うよ、ユヅさん(力こぶ)」
スケートカナダ2019(グランプリシリーズ・カナダ大会)の
男子フリーが終了し、羽生選手は、無事に圧勝優勝しました!
おめでとう~~~~!!!
羽生選手は「Origin」2期目。
今日は、冒頭の4回転ループが着氷で危うかったものの、その他はほぼきれいに決め、
特に、後半に初めて挑んだ 4回転トウループ+シングルオイラー+3回転フリップに、
さらに最後に片足上げを入れるという(「パリの散歩道」の時によくやっていたもの)
高難度の3連続ジャンプを、見事に成功!! これはすごかったですね~~~!!!
成功して おお!と思った最後に、片足上げが入ったのが、また意表をつく凄さでしたね!(笑)
最後の3回転アクセル+2回転トウループがちょっと疲れていそうに見えましたけど、
ラストまでしっかりと決めて、フリー212.99点という久しぶりの210点越えを果たし、
(といっても、以前とは採点ルールが変わっていますけど)
余裕の圧勝となりました。
おめでとう~~~~!!
テレビ朝日放送の羽生選手のコメント
「今自分が演じているこの『Origin』っていうプログラムは、やっと自分のものになりつつあるのかなっていう風に思っているので」
「もちろん、プルシェンコさんの『ニジンスキーに捧ぐ』っていうのは、すごい『心の芯』みたいなところにあるんですけど、自分自身の自立した力みたいなものが、自立した『芯』みたいなものが見えればいいな とは思います。」
演技については、全体に力みがなくなり、冒頭の変更も良かったと思いますし、
総合的には、今年の世界選手権の時よりもは、動きが滑らかで力みなく、より洗練されてきていて、良かったんじゃないかと思います。
やはり足の状態があの時よりもはずっと良さそうで、着氷がはるかに柔らかくふわっと、なめらかに、優しい演技になってきたかなとは思いました。(易しい、ではなく。(笑))
衣装については、前から書いていますけど、申し訳ないけど「高貴さ」「気品」「品格」が全然足りないし、衣装にいい意味での「謙虚さ」が足りず、
Origin に見えないだけでなく、羽生選手の身体のラインも損ねているので、そこで大きく羽生選手の本来の個性をつぶし、損していると私は思います。
羽生選手に足りないのではなく、(練習着の時には問題ないので)
ハッキリ書いておきますけど、衣装に足りないです。
色を紫に変えた理由は、羽生選手が今までやってきたプログラムや、いろいろな今までのことを知っていれば、どういう意味か、多くの人にもわかるのではないでしょうか。
いまだに、悪魔系要素がいられたままなのは、どういうことなのでしょう。
そして、何度も書きますけど、涼しい顔をして、汚いことをやり続けている人間を、神様は100%見抜いています。
だから、羽生選手にはまだまだ本当は「この上の演技」があるだろうし、できるよね、というのは強く感じました。
最終的には4回転アクセル導入を目指したいとのことですが、
そのためには、やるべきことがまだまだたくさんありそうだし、
特にそこまでの道のりで、健康にも、様々なことにも気を付けていく必要があるので、大変と思いますけど、「賢明に」「いろいろな道を」判断して、頑張ってほしいと思います!
さて、ここで、オリンピックチャンネルが公開してくださった、羽生選手の「スケートカナダを振り返る」というタイトルのインタビューの映像で、フリーを終えた後の羽生選手が実際に話しているところの動画です。
こちらからクリックどうぞ Olympic Channel 「羽生と紀平がスケートカナダを振り返る」映像動画
以下、羽生選手のコメントを書きだしました(映像の部分)
「自分のこのプログラムに関しては、まだ…30%とか20%とかかなって思っています。
やっぱり最終的には4回転アクセルを入れたいなと思っていますし、もしかしたらルッツを入れたいと思うかもしれないですし まあそれはまだわからないんですけど」
「いいフリーといいショートができたかもしれないんですけれども、実際にループはミスをしてしまっていますし ショートプログラムは トウループをちょっと…えー、ぐらつきながら跳んでしまっているので、 もっといいジャンプができたなという反省点があります。
だからこそ 今ちょっと壁が見えているので、その壁を乗り越えきれたら、なんか…もっといい景色が見えるんじゃないかなと思って、もがこうと思っています。」
(※インタビュー全体は、下の「スポニチ一問一答ほぼ全文」に載せてあります。ご参考にどうぞ)
… なんか、スケートカナダが鬼門だのなんだのという記事や意見などがありましたけど、
過去にスケートカナダで羽生選手が2位になっているとき、私はその結果にあまり疑問には思っていなくて、(申し訳ありませんが)それなりに理由があると思っていましたので、
私は以前から、スケートカナダを特に羽生選手の鬼門とも何とも思っていませんでした。
きちんとやるべきことをやり、成功し、たとえ失敗しても、総合的に、きちんと観る人に伝わり、評価されることが大事です。
今回は、コーチたちまで、スケートカナダで2位にしかなったことがない羽生選手にプレッシャーをかけていた(?)そうですけど(笑)
うーん、正直、今回のメンバーには羽生選手の強力なライバルとまで呼べそうな選手は特にいませんでしたので、
余裕で圧勝できないとしたら、かなりの怪我をしているときのみだろう、ぐらいの感じに私は見ていたので、
無事に優勝して良かったね! というのが率直な気持ちです。
全然驚いていなくて、申し訳ないですけど…(汗)
でも、特にここまで大きな酷い怪我もなく、無事に、このスケートカナダを乗り切れたのは、本当に良かったと思います!!
グランプリシリーズ第1戦、優勝、本当におめでとう~~~~~♪♪♪
まだ、この後エキシビションがありますので、最後まで油断せずに、
よく休んで、健康を保ちながら、エキシビションは楽しんで滑ってほしいなと思います!
楽しみにしています!!
こちらは、表彰式動画
テレビ朝日放送の、優勝決定後の、松岡修造さんからのインタビュー。
松岡さん「パーソナルベストで、カナダ大会初優勝の羽生結弦さんです、おめでとうございます!」
羽生選手「ありがとうございます。」
松岡さん「この落ち着いた中で 熱さとか 本気さっていうのをものすごく感じました。おめでとうございます!」
羽生選手 「ありがとうございます。やっとスケートカナダでとることができて、本当に安心したっていう気持ちがいっぱいです。」
松岡さん「でも、落ち着いた中で、熱さがすごくありました。」
羽生選手「そうですね。あのー、今日になってみて、やっぱりちょっとずつふつふつと燃え上がるようなものがありましたし、やっぱり早く300超えたいという気持ちももちろんありました。ただ、実際やってみて、あまりスコアにはこだわっていなかったですし、とにかく(4回転)ループも、最終的には良い形にはなってきていたとは思うので、また次に向けて頑張りたいなと思っています。」
松岡さん「最後、バンバンバンって氷をたたいたのは、あれは感謝なのか?」
羽生選手「たたいたっていうか(笑)、やっとスケートカナダインターナショナルでいいスケートができたよって思って、ありがとうございます!って思ってやりました。」
松岡さん「これだけの質の高さ、そして点数も出てきた、いろんな新しい羽生さんを僕は感じています。」
羽生選手「そうですね、ちょっと安心しました。やっぱり、自分の道を行ってて良かったなっていう風にまた思いましたし、また新たな武器を早く加えて、この質の、自分の演技をできるようにしたいなと思っています。」
松岡さん「ファイナルに向けて、応援しています。ありがとうございました!」
羽生選手「ありがとうございました!」
――久々の笑顔。演技後の気持ちは。
「まず、久しぶりに心の中から自分に勝てたなという風に思える演技でした。SPも含めて、なかなかSP、フリーともにそろうということが長い間なかったので。そのこと自体がうれしかった。ここの試合に来る前に凄くプレッシャーをかけていて。300点を超えたいという気持ちはもちろんあったはあったんですけどが、それよりスケートカナダで優勝したいっていう気持ちが強くあって、ブライアンやジスランにも“スケートカナダだよ”“それは言っちゃダメだよ”って冗談言われるくらい凄いプレッシャーをかけてやってきました。だからこそ、そのプレッシャーに最終的に勝って、まあパーフェクトではないですけれども、2つとも、まとまったいい演技を出すことができてよかったと思っています」
――今回の試合の目標、次の目標は。
「まあ今回の目標は達成できたと思っています。ただ、自分の中では4回転ループをきれいに決めたかったという気持ちがあったので。そこに関しては少し不満があります。次の試合へ向けて、また新しいステップを踏んでいかなければいけないと思ってはいるんですけど、まずは何が必要で何が自分の武器なのかっていうものを改めて確認しながら練習を進めていきたいなと思っています」
――完璧な「Origin」にどこまで近づいた?
「自分のこのプログラムに関しては、まだ30%とか20%だと思っています。やっぱり最終的にはこのプログラムに4回転アクセルをいれたいなって思っていますし、もしかしたらルッツを入れたいって思うかもしれないですし。それはまだ分からないですけど。とにかく、せっかく、こういう演技が出来るようになっているからこそ、より高いものを目指していきたいなと思っています」
――世界選手権では強い選手と戦って勝つことがうれしいと言っていた。今回は自分に勝つ要素が強かった。戦い方がどう違ったか。学びはあったか。
「まず、隣にいるナム選手がテクニカル90以上出してますし、田中選手も80点以上出してますし。PCSも8点台後半を並べてきていることは、その時点で凄い強いスケーターだと思っています。まず彼らに対するリスペクトを凄い持っています。自分と戦うということも、もちろんあったかもしれないですけど。ただ、やっぱ、彼に負けたくないという気持ちも強くありました。とくにスケートカナダだったんで。あとは、そうですね、ショートの時も凄く落ち着いていたんですけど、それが今の自分にとって本当に正しい集中の仕方かどうかっていうのはいまだに分かっていません。いいフリーといいSPができたかもしれないんですけど、まあ実際にループはミスをしてしまっていますし。SPではトーループをちょっとグラつきながら跳んでしまっているので。もっといいジャンプができたなという反省点があります。だからこそ、今ちょっと壁が見えているので、その壁を乗り越えきれたら、なんか、もっといい景色が見えるんじゃないかなと思って、もがこうと思っています」
――3連続ジャンプをサルコーからフリップに変えた。どういう取り組みを。
「まずフリップにした理由は、まあ少しでも基礎点を取れるようにしたかったっていうのがやっぱり一番が大きな理由です。まあ後半のコンビネーションなので、まあ前半に入れることはたぶんできたと思うんですけど。それだと4回転トーループ―トリプルアクセルのシークエンスをやっていた時もそうなんですけど、やっぱポイントにならないんだったらやる意味はないと思っているので。初めて成功させるっていうことにも意義はあったと思ってはいるんですけど、ただ、ポイントとして、本当に実用的で活用できる戦いに必要なものとして使いたいなと思って今回やってみました。サルコーの方が、エッジを使える分、なんか体を回しやすいんですけど、1回止めてからフリップにいかなくてはいけないし、アクセルからよりもやっぱり流れがない分、ちょっと、トージャンプだから流れがない分、難しかったかなと思っています」
気合のスポニチが(笑)、またも詳細な(ほぼノーカット?)インタビュー一問一答を記事にしてくださいました!
優勝から一夜明けた後のインタビューその1 こちらスポニチ記事1より
――昨日の演技後は何を。
「ドーピングの検査があって、思ったよりもスムーズに終わったので、その後しっかり食事をとってケアしてもらって。今日に備えてきました。フフフ」
――エキシビションは凄く懐かしい曲になった。
「うーん。特に深い意味はないんですけど、ちょっと懐かしいものをやっていきたいなっていうのが、またちょっとずつよみがえってきてて。今このトーループ1本の構成のショートをやったらどのくらいできるのかなっていう挑戦でもあって。ちょっと楽しみにしながら、しっかり備えてやってます」
――いい点数を取って、一夜明けて満足感は?
「まあうれしいなとは思うんですけど、実際まだグランプリの初戦ですし、まだまだ気を引き締めないとなと思っているので。浮かれてはないです。すごい地に足をつけている気持ちでいますし。あとは今回の試合で自分がやってきたことが少し肯定されたような感じがしたので。その肯定感と、あとは自分が本当に勝つために、勝ち続けるために何が必要かというのを常にすり合わせながら練習していかないといけないとな、という気持ちでいます」
――肯定感とは?精神的なもの?
「点数的にですかね。やっぱりオータム・クラシックで全然点数でなくて悔しかったというのも、もちろんありますし。まあ点数に関してどうこう言うっていうことはではないんですけれども、スケートカナダで結構苦戦していたので。それから考えてみると、今回そういうこともある程度覚悟していたからこそ、今回、演技としてしっかり評価していただいたというのはちょっとホッとしたというか。やってることは間違いじゃないんだなと肯定していただけたような気がしています」
――ループを入れた構成で点数を出した。
「自分の演技を評価してもらえるというか。自分のジャンプを評価していただけるというのがちょっと見えたので。ちょっと安心材料にはなりました。安心というか、自信の材料にはなりました」
――チェンの世界最高得点とほぼ同じ。
「あっ、でも僕ノーミスじゃないので。あと3点、4点ぐらいはジャンプだけでも上げられますし。全然、伸びしろはあると思いますし。今回の構成だったとしても。だから、ワールドの時とはまた、たぶん採点のルールも違っていますし。単純比較はできないんですけど。久しぶりに210を超えたというのがやっぱりうれしかったですし。まだショートで110は超えてないですけど、また、ショートもフリーも110、200。220はたぶんもう今のルールでは難しいと思うので、とりあえず110、215を目指してやっていきたいという気持ちでいます」
――大会前に言った“自分にしかないもの”はどれくらい出せたか。
「自分の中でなんですけど、ちょっとずつ高難度のジャンプに偏ってきたなという印象がちょっとあって。自分自身もそうならなくてはいけないという感覚があって練習してきていて。まあ、アクセルもそうですし。ルッツもそうなんですけど。それにちょっと、うん。ちょっとだけでもその流れを止めることができたのが今回の試合だったんじゃないかなと自分の中で感じているので。それが一番良かったかなと思っています。自分の武器が認められたからこそ、その流れにちょっとでも歯止めをかけることができたのかなという感じがしているので。それはたぶん、全スケーターの健康状態にも影響はあると思うんですよね。もちろん、4回転ルッツが本当に難しいのかと言われたら、やろうと思えばみんな跳べるのかもしれないですし。それはもうタイプによりけりですし。僕はどう頑張って練習しても下で回ることができないので。昔からそういうジャンプじゃなかったので。なかなか4回転ルッツに対してのルッツのジャンプじゃないのかもしれないですけど。やっぱりそれぞれのスケーターにそれぞれの個性があって、それがやっと評価されるような採点システムになったのに、それがだんだん高難度のジャンプに傾倒していって、PCSとの比率がだんだん合わなくなってきてるというのが、現在の状況だと思うので。それに対して、ジャンプでも表現できるよ、というところを今回見せられたと思うんですよね。それは非常に良かったと思ってます。特に後半の4回転3回転。ト―ループ―フリップにですけど。あれに関しても、しっかり音に合わせた状態で難しいことをやったので。難しくてもジャンプでも表現できるというのは自分の武器だと思いますし、それによって評価を得られるんだよというところをちょっとでも出せたんじゃないかなという感覚はあります。すいません、ちょっとなんか話が、ばく大、膨大なことですけど(笑い)」
――自分の試合に加え、競技の形をつくりだす、と。
「そういう訳でもないんですけどね。ただ自分がやってきている道が本当に正しいのか正しくないのかっていう風に迷ってはいたので。言ってみればなんですけど、ジャンプ跳ぶ前に凄い固まって静止状態から下で回りながらジャンプを跳ぶことが果たして正しいジャンプなのかどうかというのと。例えば、ステップから跳んだジャンプだったり、ジャンプ終わったあとにステップをやったりとか、そういうものが果たして全部評価されきれているのかということとかに関して凄く疑問を持っていたんですね、ずっと。今シーズン始まってから。一番そこを重要視してきて、ずっとスケートやってきましたし、そこが自分の武器だと思っていたので。今回それをしっかり評価していただけたっていうのは、この道でよかったんだなという自信になりましたし。これからまたルッツとかアクセルとかやっていくにあたっても、そういう道を進んだ上で難しいことをやらないといけないなという確信になりました」
――昨日の会見でロシアのジュニアの選手も名前を挙げていた。研究しているか。
「研究してます。やっぱり女子の選手って偏見とかではなくて、人間的にどうしても男子よりもやっぱり力が弱かったりとか、筋質的に骨格的に違かったりというのがある中で、あれだけスムーズに4回転が跳べる、アクセルが跳べるというのは、やっぱり魔法ではないので。ちゃんとしたパターンがあるので。そのパターンを見つけたいなということで、凄い研究してます。それはやっぱり自分が線が細いというのもあるし、力を使わないで跳びたいっていう自分の信念みたいなものがあるので、そういう面でも凄い参考にしてます」
――今日、エキシビションの練習でトルソワと練習して何か感じたか。
「トルソワはどっちかというと力で跳べるタイプの選手なので、体幹も凄く強いですし、体のバネ自体がすごくあるんだろうなという感覚を受けました。あとは回転に入るスピードが非常に早いなという風に思ってて、それは自分に生かせるかといったら、どっちかというと自分のタイプではないかもしれないんですけど。ただそういう強さも、これから高難度をやっていくにあたって、安定感をあげるためには必要だと思うので、そういうところも見ながら一緒にやらせていただいてました。(取材終了で)ありがとうございます。またよろしくお願いします」
「(ボイスレコーダーを確認し)あ、大丈夫じゃないですね。止まってますね。しかもホールドされてますね。ファイルがいっぱいらしいです(笑い)」
――スケートカナダ、4度目の正直で初優勝。
「ははは。4度目の正直って言うんですか?(笑い)。うん。本当にあの、やっとホッとできました」
――あらためて一夜明け、優勝はどんな感じか。
「まあ初戦の勝てないジンクスは去年、ヘルシンキというフィンランドという自分にとってすばらしい環境の中で、やったことでそのジンクスが晴れていたので。今年もそれを一つずつ晴らしていこうという風に思っていて。実際、達成してみてうれしいですけど。今の感触としては、一夜明けた感触としては、まずは演技内容としてここまで評価していただいたのが、まずはホッとするところです」
――ジャンプのつなぎなどを意識してやってきて、それが評価されたのか。
「まあ、凄くざっくり言えば、つなぎをだいぶ外そうかなという風に思っていたのと。やっぱりジャンプの確率を上げるためにはスピード落として、しっかり静止した状態から態勢を整えてから跳ぶという方が明らかに確率上がりますし、力も使えるので。ジャンプ自体も高くなったり、幅が出たりということもあったんだと思います。ただそれをしようと思ったんですけど、僕にはやっぱりその道ではないなということ感じながら、このスケートカナダに来ていて。実際、それをもう1回ぶつけてみようと思って、ぶつけた結果、こういう結果になったので。この自分の武器を生かしてやっていきたいなという風にまた思いました」
――今回、壁が見えていると言っていた。乗り越えた時にいっそう強い姿が見られるのか。
「なんか核心みたいなところを突いているんですけど、その確信がまだ自信になっていないというか。まだ手探りな状態を繰り返している状態なので。だから、それが確信に変わった時に、もっと強くなれるかなという風に思ってはいます」
――手探りとは課題がまだあるのか。
「うーん。なんかちょっと、まだうまく自分の中でコントロールしきれていないみたいな状態ですね。なんかそこのいいところに入ったり、入らなかったりみないなものを繰り返しているので。その曖昧な部分ではなくて、しっかりとそこのいいところにストンと入りたいなという風に思っています」
――子供の頃からずっとハイレベルな戦いがやりたいと言っていた。今はループや世界初の3連続ジャンプを成功させて、夢がかなってきた現状については。
「フフフ。まあ、でもト―、フリップはやっぱりおまけみたいなものなので。ト―アクセルもそうだったんですけど。まあそれで世界初って。まあ世界初かもしれないんですけど、コンビネーションなので。そこまで喜ぶようなものではないかなと思っています。ただ、得点を上げるという点に関しては着実に強くなってはいかないとなっていう風には思っているので。強くなる上で、こういうことができていることはうれしいなという風に思います」
――練習でしゃがんでからループをやっていた。具体的にいつからやっている。
「小学校2年生くらいから全ジャンプをあの入りから全部やっていて。その当時まだ小学生だったので。何が目的かなんて分からずに先生に言われるがままにやっていました。実際は、最終的に今感じているのは軸の取り方とか、足の滑らせ方とか、そういったものに今は生きているなと思っています」
――「Origin」は20-30%と言っていた。70%は何がある。
「なんか、自分の中のイメージみたいなものですかね。やっぱり自分の中のイメージをもっと表現しきりたいというのもありますし。言葉で表現するのがちょっと難しいんですけど。理想型としての表情の付け方だったり、表現の仕方だったり、または、そのプログラムとしてのオーラだったり、雰囲気だったり。そういったものに関しては全然足りないなという風に思っています」
――高難度ジャンプと自分の武器とどうバランスを取っていくか。
「もちろん難しいジャンプはやりたいと思っています。それは絶対必要だとは思っているので。ただ、ちょっと今回、自分のジャンプにまた自信を持つことができ始めてはいるので、しっかりとその自信を持ちながら、ただ、高難度になった場合でも、この自分の質を消さないように。この質の状態のままで高難度ができるようにというのを意識して練習はやっていきたいと思っています」
――今回300点やスケートカナダ優勝など強いプレッシャーをかけた。その結果を受けて、次のNHK杯のテーマは。
「次のNHK杯は…。NHK杯はNHK杯で、まず考えようかなと思っています。もちろんファイナルに行くために必要な試合というような位置づけももちろんありますし。またはファイナルまでの期間が短いからこそ、凄く慎重にやらなくてはいけないというのもありますし。また、2戦目でケガをしやすいというのももちろん頭の中に入れつつやっていかなきゃいけないと思っていて。とにかく、いろんなリスクとかを考えながら。またその上で最大限、自分ができることをトレーニングとして積んできた上で、試合に臨みたいと思います」
――3連続ジャンプやト―ループ―アクセルは少しでも点数に影響しなければやる意味がないと言っていた。五輪終わったシーズンは自分のやりたいスケートをやりたいと言っていた。それがどのように自分の中で変化があったのか。
「やっぱりオータム・クラシックの時に、去年のですけど。去年のオータム・クラシックの時に凄いフワフワした状態でやっていて。それが、なんか、まあ、アクセル跳んで早く辞めたいみたいな…感じのところが若干あったはあったんですね。やっぱり競技続けることがどれだけ大変かというのを覚悟しなきゃいけないと思ってますし。実際、今、競技を続けている上で、もの凄くいろんなものを削ってやっているとは思っています。だからこそ。あの、なんか削っている上でそんな中途半端なことしたくないなと思ったんですよ。で、今やっとこのスケートカナダが終わった段階で、やっと、その自分がしたいスケート、自分が目指したい理想のスケートと、高難度ジャンプ、自分の夢だったアクセルだとかルッツだとか。そういったものが、やっとイコールになってきた状態なんですね。だからこそ、それも含めて質の高い演技をしたいなって思っています」
――今回はどうだったか。
「そうですね。かなり大きかったです。やっぱり320を超えたのが本当に久しぶりだったというのもありますし。ヘルシンキ以来ですかね。ヘルシンキワールド以来だと思うので。あの時はまだエレメンツももう一個多いですし。あの時以来に久しぶりにいい演技ができたので。これからまた自信を持って、自分は羽生結弦なんだってまた言い聞かせながらまた練習したいなと思っています」
「久しぶりにいい演技ができたので、また自信をもって練習をしていきたい」
「演技の内容をここまで評価してもらって、ほっとしている。ただ表現のつけ方などは、まだ全然足りないと思っている」
「今回の演技でジャンプに少し自信を持ち始めている。難度の高いジャンプになっても自分の高い質を消さないことを意識しながら練習していきたい」
「去年9月の時には、すごくふわふわした感じがあって、4回転アクセルを跳んで早く辞めたいなという感じが若干あった。競技を続けることがどれだけ大変か覚悟しなけらばならなかったし、実際にすごくいろんなものを削ってやっている。ただ、削っているからこそ中途半端なことはしたくないなと思えるようになった」
「今大会は久しぶりにいい演技ができたので、これからまた自信を持って“自分は羽生結弦なんだ”と言い聞かせながら練習をしていきたい」
…去年の9月ごろって、幸せいっぱいの笑顔だったころですよね。ふわふわ、と羽生選手は言うけれども、五輪で2連覇した後くらい、ふわふわしていていいと私は思っています。(笑)
「実際にすごくいろんなものを削ってやっている」「削っているからこそ、中途半端なことはしたくないなと思えるようになった」という言葉の意味は、重いですよね。
「自信をもって、これからまた羽生結弦なんだって言い聞かせながら…」のところは、前後をスポニチ記事で全部を見てみると、カットされているものとは印象が変わりますね。
他の何者でもない、「羽生結弦」という花を、その本当の本来の、神様が羽生選手に備えてくださっている美しい色を、発揮していってほしいと思います…♪(笑)
フィギュアスケートマガジン2019-2020 Vol.2 スケートカナダ特集号 (B.B.MOOK1469) | |
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※ショートはまた別ページで作る予定です。
時間がないので、また後になるかも・・・・すみません。