世界選手権2016で、銀メダルとなった羽生選手が、エキシビションで、
シーズン最後となる、「天と地のレクイエム」をやりました。
一言で言うと、私は途中から涙が止まらなかったです。最後まで…
今までで、一番優しい、本当に優しくて深くて美しい、最も心にしみる、本物のレクイエムだったと思いました。
個人的には、今シーズンのベスト演技だったと感じました。
本当に素晴らしかったです! ありがとう!!
デイリーモーション動画 ↓
http://www.dailymotion.com/video/x41r1a5_20160404-yuzuru-hanyu-ex_sport
羽生選手が、実は左足の靭帯を損傷していた重症だったとニュースで報じられ、治療のためにトロントへ向かうことになったようです。
やはり、と思いました。
→ ニュース記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000063-dal-spo
右足甲靭帯損傷とはどんな状態で、どのくらいかかるのかを検証したニュース動画
今まで、どんな時でも、羽生選手は得意のアクセルは失敗しなかったです。
最も羽生選手が動揺していた、ソチ五輪フリーの時でさえも。
そこが羽生選手の強みだったのですが、さすがの羽生選手も、怪我をしていたら別です。
今回はそのアクセルに異変があったので、精神的なものだけではないだろうと私は思っていました。
羽生選手の不安が強かったのも、珍しく怒ったというのも、やたらと緊張が高い様子だったのも、本当は怪我を隠しているからではないのかと、想像していましたけど、当たっていたようです。
他の報道によれば、1月のアイスショーの時から痛み止めを使っていたそうで、その後は7週間滑ることが出来ず、再開後も、痛み止めを使ってしのいできた、ということだったようです。
痛み止めを長期使って誤魔化し無理することに、良いことはあまりないと思うので、どうかよく休めて、本当に回復してからまた頑張ってほしいな…と思います。アイスショー出演なども、どうか無理をしなくて済みますように…
羽生選手のアクセルというのは、全く助走のないアクセルで、他の人ができない高難度のものですが、いつもそれを美しく、隙もなく、パーフェクトに決めるのが羽生選手の凄いところでした。
誰にもできないのはすなわち、常人が耐えられないほどの、半端なく、尋常じゃない負荷が足にかかってくるような、特殊で大変な技だからでしょう。
曲かけ練習という、本番のイメージ通りを出来る唯一の時間に、
いつもとは違う大きさの特殊なリンクに対応するためにも、色々と最後の確認をしなければならなかったはずです。
6分間練習と、曲かけ練習の「意味」や「位置づけ」が全く違うことや、何が優先されるべきなのかは、見たことがある人なら、みんなわかると思います。
あれほどの緻密な演技は、どれほどの精巧な計画と軌道に支えられて初めて完成されているものなのかを思えば、
羽生選手にとって「曲かけ練習」での最終確認は、妥協できない、本当に大事なことだったはずだと、私には思えます。
突然何かに邪魔されても、音楽があるのだから止めたりやり直したりはできない状況の中で、急きょジャンプの軌道を無理して変更したりしたら、
「曲かけ練習」の目的が果たせないだけでなく、足に一体どれほどの良くない負担がかかってくるのか、想像できますね…
助走の長い、普通の選手のジャンプなら、場合によっては、そのような軌道変更も容易でしょう。
でも、「助走なしのアクセル」を無理な軌道変更を強いられたら、
足に尋常じゃない負荷がかかって、大変な大怪我につながることは、私にだって、簡単に想像出来ることです。
そのジャンプで、軌道修正を強いられて転倒してしまい、激突したフェンスを手でたたいて、とても悔しがったということは、
その時に、足を(さらに)捻ったりして、痛めてしまった可能性が高いのではないかと、私は想像していました。
本番直前のギリギリの調整、プレッシャーも凄い中、自分の身体の限界との闘いの中で、致命傷を負うことに対して非常に警戒しているからこそ、余計に湧き上がる感情…
なんというか、思わず怒ったって、あたり前のことだよね、と私には思えます。
それも、前日に注意したのに、まただった、4度目だった、というのでは、なおさらです。
それを、全く同じ状態に置かれながら、沸き上がる怒りや悲しみを、何の苦も無くコントロールできる、超人的な人間なんて、この世にいるのかな…?
ぜひ、そんな人を紹介してほしいものです。
きっと、自分の限界に挑戦したことのない人でしょう。(笑)
事実が気になる方のために、証拠映像を一部だけですが、まとめて下さったファンがいらっしゃいますので、
それをご紹介しておきたいと思います。 →https://www.youtube.com/watch?v=nrtx1v7xZew
問題となった、羽生選手が怒った時の映像はここには入っていません。
でも、昨年の世界選手権の公式練習と、今年のショート前の「羽生選手の曲かけ練習時」の映像が入っています。
問題になった時は、このようなことが何度も積み重なっていった果ての、羽生選手の最後の怒り爆発だったということですね。
私には、明らかだと思いました。
相手の選手はきちんとその前から羽生選手をずっと見ていて、追いかけてそのうえでそこへ目がけてジャンプしているのが、不自然ですね。
かろうじてぶつからないことを前提に、心理的恐怖を与えようとしたように見えます。(最初のこれは、昨年の中国杯の事故があったのと、同じ場所で開催された、昨シーズンの世界選手権での映像ですから。)
曲かけ練習時の問題を話しているのに、普段の練習の話にすり替えたり、意味の違う6分間練習の話と混同させた話題で羽生選手の非難に持って行ったりするのはおかしいし、
「避けられると思った」という反論は、むしろそこが進路上だと認識してやっていたことの証拠でさえあります。
「曲かけ練習の選手が優先で、他の人を避けなくても済むように」配慮すべきというルールを、五輪銅メダリストが「知らなかった」はあり得ませんし、
曲かけ練習が始まったばかりの場面ではないので、曲かけ練習が始まったことに「気づかなかった」も、あり得ないでしょう。
「フェルナンデス選手もやられたけど、彼は流した」などという話も出ていたようですが、たとえ4度も繰り返されても、同じだったでしょうか?
残念ですけど、ファンの方はこれ以上騒がずに、「見たままの事実」だけを確認して、心の中に収めて理解しておくことをお勧めします。
選手がそれぞれ、国や多くの人の期待を背負うというのは、それだけ本当に大変なことなのですね。
羽生選手も、大人の対応をして決着をつけたようです。
→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000034-mai-spo
羽生選手の言葉 「(テンと)握手した。彼も、僕も苦しかったことがたくさんあったけど、この試合で和解したいと思っていた」 (上記ニュース記事より引用)
何度でも書きますけど、神様は、全ての人間の全ての心のうち、あらゆる隠された事情まで、何もかもを、全てをご存知ですから。
心配しないことです。(笑)
また、アメリカという国の素晴らしいところは、ホントに陽気で、素晴らしいモノには惜しみない拍手と声援を送り、
凄い技を積極的に見せてくれる人には、遠慮なく「ヒューヒュー」と大歓声を飛ばし、皆がノリノリになって盛り上げ、心から楽しみ、良いモノにはスタオベをしっかりとし、喜びながらスポーツを応援するような雰囲気が、当たり前にあるところです。
羽生選手のような積極的でサービス精神旺盛な性格は、きっと大歓迎されることが多いでしょう。
そんな陽気な観客に囲まれた中で、激しい緊張を乗り越え、
ジャンプを成功させるたびに轟音のように鳴り響く大喝采を浴びながら、パーフェクトなショートの演技を見事に終えた羽生選手が、
総スタオベを浴びながら、珍しく、「よっしゃー!」って、いつも以上に大興奮して叫び、喜びを爆発させる。
私は、この経緯と、その雰囲気の中では、羽生選手の興奮や反応は、むしろ自然だったと思います。
成功して素晴らしい演技を見せてくれたこと、それを喜ぶことを大歓迎するような雰囲気がある国の会場だからこそ、
さらに気持ちが盛り上がった部分も大きいのではないかと思っていますし、そういう雰囲気はアメリカの強い特徴だし、長所です。
(本当は怪我していたなら、なおさら嬉しかったでしょうしね。)
私は、多くのアメリカ人のそういう面は凄く大好きです。
本当に楽しいし、人の長所が伸びていくし、人を引き下げることを考えず、良いものは良いと徹底的に認める。
少しでも良い点を見つけたら、すぐ褒める人がとても多い国ですし、ノリノリモードが大歓迎され、誰もそれを見ても引かないどころか、みんなでノリノリになる。
浅田真央選手でさえ、演技後に、「イエ~イ♪」 ポーズが出てくるような明るい雰囲気ができるのですから。
こういった底抜けの明るさは、日本もちょっと、見習うべき点かな、と思っています。
そんな中での演技でしたからこそ、自分のイメージ通りに盛り上げることのできなかったフリーは、本当にさぞかし残念だったことでしょう。
羽生選手は、「喪失感、悲しみがある」とインタビューで答えたようです。
→ http://mainichi.jp/articles/20160404/dde/035/050/018000c
そうでしょうね…
ただ応援しているだけのファンでさえ複雑な気持ちになるのだから、(笑) ご本人はどれほどかと、本当に思います。
でも、この記事に一緒に書かれている浅田真央選手の前向きパワーが、もの凄くて、それはちょっと嬉しい!(笑)
こちらは、羽生選手がインタビューに答えた動画です。
食べたいものを聞かれ、「今は食べ物のことよりも、やはりスケートですね…」と答えた羽生選手。
もう、さすがだわ…!(笑)と、思わず笑ってしまいます!
そんな羽生選手だからこそ、あれだけのことが出来るのでしょう。
でも、どうか、足は本当にお大事に…!
「この性格を大事にしながら、またスケートに向き合いたいと思っています。」と最後に答えた、羽生選手。
本当に、ぜひ、大事にして下さい!(笑)
羽生選手はやはりフリー後は、本音ではとても悲しく、喪失感で一杯になったとのことでしたけど、
そのことさえも、何一つ無意味ではなく、無駄にはなっていないと、エキシビションを見て、そう思いました。
なぜなら、そんな羽生選手が、身体にも心にも、本当は激しい痛みを抱えながら演技してくれた、
このシーズン最後の「天と地のレクイエム」は、
その深い痛みや喪失感が全て、限りない優しさと切ない祈りに変わって、天に捧げられたように見えました。
本当に本当に素晴らしい演技で、
まさに本当の「レクイエム」になっていて、私は言葉に出来ないほど感動してしまいました…!!
もちろん、良い演技をしてくれると思ってはいたけど、 正直、ここまで出来るのか、同じ演技でもこんなに変わるのか、と驚いたほどです。
羽生選手の演技は、本当に、魂からの演技なんだ、と改めて思いました。
私は、こういう羽生選手の演技が、本当に好きです。
きっと神様は、この演技を最高に素晴らしいものにするために…
そして、その優しさを演技の隅々にまで滲ませるために、
羽生選手に、このような試練と痛みをもたらすことをお許しになったのかもしれない…
そんな風に思えて、途中から、泣けて泣けて、たまらなかったです。
「SEIMEI」では、大変さや苦しさの中でも、粘る羽生選手の姿、その生命力の強さを見せ、
「天と地のレクイエム」で、本当の強さとは、痛みを知る優しさから出てくるのだよ、と教えるかのような、この一連の流れ。
今回の世界選手権は、羽生選手が望んだ結果とはほど遠かったかもしれないけど、
でも、羽生選手が今シーズンやりたかったこと、プログラムを通して、本当は表現したかった事、伝えたかったであろうことは、
見事にこの「レクイエム」の中で成就しているように、私には思えました。
すごく感動しましたし、
本当に美しい、優しい、清らかで、そして丁寧で繊細な、珠玉のレクイエムでした。
もしどこかから、本物の悪魔や悪霊たちが、この羽生選手を見ていたとするならば、
この演技を見て、きっと地団太踏んで猛烈に悔しがっていたことでしょう。(笑)
だとしたら、むしろこれは、「勝利」なのです。
これこそが、神様が、今回の羽生選手に対して望んでいた一番の勝利だったのではないかと、私は強く思いました。
既に五輪の金メダルも、世界選手権の金メダルも持っていて、今シーズン、世界最高得点記録を(SPでもFSでも総合でも)全て手にした羽生選手。
神様はきっと、もう一つ金メダルを増やしたり、歴代最高得点記録を更新させることよりも、
シーズン最後に、もっともっと大事なことで、羽生選手以外には誰にもできないことを、
もう一つ、どうしても成し遂げてほしかったのではないかと…
それゆえの試練ではないかと…
この演技を観ていたら、私にはそう思えました。
私は、アメリカのボストンという土地で、21歳の男性でありながら、
こんな深く繊細で優しい、心のこもった演技を見せてくれた羽生選手を、 本当に本当に嬉しく、本当に誇りに思います。
羽生選手、本当にお疲れさまでした。
そして、シーズン最後の最後に、心の中で大切な宝物にしたいと思えるような、最高の演技を見せてくれて、本当にどうもありがとう!!
私はこの演技もまた、一生忘れないと思います…!!
この状況、この結果が、こんな風に演技に活かされる形になったこと…
間違いなく、偶然じゃないと思います。
きっと総合優勝していたら、(それでも素晴らしい演技だっただろうけど、)
こんなにまで優しい演技にまでは、ならなかったのではないかと…
全く想像していなかった「大どんでん返し」を最後に見せられたような気分で、
私はむしろ、すごく幸せな気持ちになりました…!(笑)
心がとても軽くなったし、たまたま通りで見かけた花が、いつもよりはるかに、美しく優しく見え、風に揺れる姿が、心にしみました。
羽生選手の上に、神様の豊かな祝福が、この先もずっと降り注がれますように…!!
お怪我が、少しでも早く良くなりますように…!!
心の奥の悲しみや喪失感も、少しでも早く癒えますように…
心から、お祈りしております。
羽生選手がよく言っているように、何一つ、無駄にはならないことに、
大きな希望を感じながら…♪
「好きなプログラム」とはまた違う感覚にとらわれましたが、うまく表現できぬままシーズンを終え…
管理人の言葉で気づきました!
レクイエムまさに「魂」です!
どのプログラムでも、毎回違うのは当然ですが
私の中でこのプログラムだけは、見るたびに異なった魂を感じる不思議なプログラムでした
全ての感情が注ぎ込まれたというか…
(やっぱりうまく表現できません 汗)
幸運にも、それを会場で見る機会に恵まれたこと
一生忘れない時間です
そして、テン選手との話
私も管理人と同じく「心に収めて欲しい」と願っております
今回と性質は違いますが、ハン ヤン選手との事故の時もとても心が痛みました
管理人様ありがとうございます
大・大・大好きだったフリープログラムの「SEIMEI」も今回の世界選手権で見納めなんですね・・・
出来るなら、ゆづ君の納得する、最高難度の「SEIMEI」来シーズンまた滑ってくれないかなぁ~
でも来シーズンはどちらも新プログラムって言ってましたよね、残念(涙)
アイスショーで滑ってくれたいいのに・・・密かに期待してるんですよ(笑)
今回の「天と地のレクイエム」まさに渾身の滑りでしたね。
なんて穏やかな表情、なんて優しく美しい優雅なお姿なのでしょう、もう目が釘付け状態、本当に本当素晴らしかったです。
sai様も書いて下さっていますが、そんな素敵な「天と地のレクイエム」を生で見る機会にあずかれた事は本当に幸せでした。
それにしてもまさか、あんな大怪我をしていたなんて・・・
そんな状態での世界選手権、きっと不安と緊張感でプレッシャーは相当だったと思うと胸が痛みます。
あんな怪我をしながらも、素晴らしい滑りで感動と勇気を貰いました、ありがとう~
ゆづ君にはいつも貰ってばかりですね。
何かお返ししたいのですが・・・
私の煮えたぎる程の熱~~~い思いじゃだめですか?(笑)
ゆづ君、今は怪我を治す事に専念してくださいね。
そして来年こそ王者奪還だぞ~
それにしてもデニス・テン選手大人気ないですね。
年下のがゆづ君が和解を申し出たそうですね、何て謙遜な子、本当に大人の対応、人間的にも素晴らしい、出来た選手だと感心しています。
来シーズンまでゆづ君には会えないけど、お利口さんにして待ってるからね・・・
管理人様、今回も素敵な動画、また情報をありがとうございました。
それではまた
魂の演技だけに、羽生選手の精神状態が演技に直結していくと思いますし、人の死に関わるテーマなだけに、繊細さが要求される、大変なプログラムだと私は思っています。
私はアメリカで、そしてシーズンラストの世界選手権で、こういう演技が出来た羽生選手を本当に誇りに思いますし、本当に良かったと思いました。
ハンヤン選手との事故は、みんなが見ている前での衝突で、実際に双方が大きな身体ダメージを負いました。
今回は、故意だとするなら、「精神ダメージ」を狙ったものだと私には見えます。
だからこそ、「ぶつからなかったから良いではないか」で終わらせてはダメだと思います。
ぶつからないように羽生選手が自分から避けざるを得ないような形をとられたのであって、そしてそれが繰り返され、本来の練習が成立しなかったからこそ、羽生選手は本気で怒ったのであって、これを黙って耐えていたら、今後もさらに繰り返されるだけです。
こういうことを放置すると、後々こういうことが増えてもっと大変になるので、羽生選手が問題だとして声を上げたこと自体は、とても良かったと私は思います。
これが、五輪本番の時でなくてよかったですね。
それこそ、五輪では何が起こるかわかりませんから、いろんな状況に耐えられるように訓練されていくことは、結局強さにつながりますので、羽生選手は、ますます強くなることでしょう。
一方で今回、男子フリー最終組で、氷が融けて水たまりが出来るような環境で滑らせたことを、フィギュアスケート大国だったアメリカが許したことは、はっきり言って恥だとして記録に残すべきだとさえ私は思います。
あれがなければ、男子はもっと素晴らしい演技が続出したことでしょう。
怪我のリスクを考えても、危なすぎますね。
良い演技が連発されれば、フィギュアスケートの人気も出るのだから、氷の状態は大事です。
チャン選手には、元王者として、氷についてガンガン主張してもらいたいですね。(笑)
開催国の「氷の環境評価」を記録して残していくべきではないかと思いました。
何よりも、高難度化が続く昨今ですから、特に6分間練習の練習環境を、改善してほしいですね!
今回、浅田選手も6練でヒヤッとするシーンがあり、選手同士の激突は、毎年避けられないくらい、スピードもジャンプの高度化も求められているのだから、現代の状況に適応できる、ベストなやり方に変えてもらいたいですね…
そういう意味では、自分で記事中に書いたものの、「心に収めて」だけで本当に良いのかどうか、ちょっと自問中です…。
>ライム様
「SEIMEI」は、羽生選手の全技術が投入されているし、ジャンプも最難関の詰め込み状態の、驚異的なプログラムなので、これを毎回アイスショーでやるとなると、羽生選手の身体的負担はものすごいことになってしまうと思います。
ケガがなくて万全ならともかく、完治しないうちは、やめたほうがよいでしょうね。
私は、後半4回転がサルコウになったバージョンを見てみたい気がしますけど、身体負担は大きそうですから、無理しなくていいです。
できるとしたら、ラストのコレオシークエンスや、ステップシークエンスのように部分的にとか、ジャンプの難易度を落として全体を見せるとかですけど、高難度ジャンプの組み込みも一つの見せ場なプログラムだったので、そこを羽生選手が割り切れるかどうか、ですよね。
五輪シーズンに再演、という可能性もありますけど…
次の五輪会場が韓国だとしたら、和のプログラムをやることが戦略的に正しいかと問えば、金メダルを狙うなら、私にはちょっと疑問です。
私は今のところ、羽生選手には、さらに素晴らしいプログラムが今後も生まれてくる予感がしています。(笑)
後で記事でUPしますけど、羽生選手はスモールメダルセレモニーで、今やっていて楽しいのは、「sing sing sing」「と「change」だと答えてくれていて、もしかしたら、ショーかエキシビションのどこかで、それの、「今の羽生選手バージョン」をやってくれる可能性はあるかもしれません。
でもまずは何よりも、お怪我の回復です。
五輪までにひどく悪化して、どうしようもなくなったりしたら、そのほうがよほどファンとしては悲しいですから。
本当に、羽生選手の演技はすごく好きだからショーでも見たいけど、でも、無理は絶対にしないでほしいです。
羽生選手が出来るだけ望む結果を試合で残せたほうが、未来の目標もより実現可能になると思うので、今は焦ることなく、何よりもアスリートとしてのベストが尽くせるように計画してほしいと思います。
特に今年は、大学4年ですし、未来を考えるうえでも、今後の道を選ぶうえでも、重要な年だし、きっと色々と大変になるはずなので…。
年間計画でもそうですけど、新プログラムの選曲においては特に、曲の商業主義やただの広告に利用されることのないように、慎重に選んでほしいですね。
やたら曲の売り込みがセットになってついてくると、羽生選手を利用して売り込まなきゃ売れない曲だと宣伝しているようなものですし、本当に音楽的価値の高いモノなら、スケートとのセット宣伝なんてしなくても売れるので、これをやられると、ハッキリ言って、演技の価値まで落ちる勢いになるので、非常に残念な気持ちになりますから。
羽生選手の心身が単に利用されて終わるようなことがなきよう注意して、無理なく頑張ってほしいなと、私は強く思います。
それから、今回問題になった選手の出身国のカザフスタンは、結構な独裁国家だとのことですので、日本とは全然違う環境の中、こちら側が普通からは想像もできないような、様々な重圧があろうかと思います。
旧ソ連や、旧東側の選手たちがかつて、試合の結果によって、人生や家族の境遇、生死さえも分かれていくような運命にあったことなどを思えば、その選手たちが、「人生をかけて」闘っている場でもある世界選手権で、なりふり構っていられないような人も出てくることがありますし、いろいろな圧力や指導・協力がある場合もあります。
かつての女王・東ドイツのカタリーナ・ビットさんは、選手であると同時に、国のスパイとしての任務も並行してやらされていたそうですから、
一概に、大人げない、などとも言いきれない部分もあるかな、とも思います。
でももちろん、それで被害をこうむり、人生を変えられてしまう羽生選手が、黙っていていいわけではありませんので、きちんと意思表明をしておくことはとても大事だと私は思います。
今回、彼のコーチはアメリカ人なので、主張はハッキリとさせ、論理のすり替えで誤魔化されることなく、気が付いていることには、「気が付いていますよ」と示すことはとても大事だと私は思います。
また、外国のマスコミの主張や書かれることについては、どこの国のマスコミでも、自国の不利になることは隠されることが多いし、それを、その国の人たちはむしろ、きちんと知っていることが多いです。
今回、日本人の中にも、相手方の主張だけを鵜呑みにしてしまう方々の存在がかなりいるのを見て、羽生選手の名誉と、今後のことを考えて、私はあえて文中に書かせてもらいました。
羽生選手は、大変だったし辛かったでしょうけれども、最後にはよく頑張ったのではないでしょうか。