母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

はつあき

2013年09月29日 | 青春
はつあきは すず風のそよ吹く
はつあきは 白い筋雲
ほほなでるおくれ毛 ちいさく翻る衣のすそ
赤とんぼの茜色
サルビアの紅色のくちもと
遅れ咲くにがうりのはなは 天を仰ぎレモン色に開く

灼熱の怒りの空を遠め 白い季節はなお透きとおり
青空は澄み高まり
夕暮れれば大空の 雲らはみな茜に染まり
待ち望む季節の音色を再び奏でだす九月
日射し温いその末つかたこそ 
遠く名を呼ぶ母の声のごとく嬉し
はつあきの瞳に 護られながら


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋の色種 | トップ | 原質・こころの村 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

青春」カテゴリの最新記事