かすみ草を好きだった母は
春を待たずに遠く去った
それから十年があっという間に過ぎても
きのうのように覚えている母の去った日
毎年毎年忘れずに
かすみ草の花をそなえて想いだす母
かすみ草の小さな白い花に
優しかった母の白い顔がうかぶ
どんなきれいな人も
老いると小さな花になる
薔薇や牡丹でなく
百合でもなく
野の花になりかすみ草になって消えてゆく
私たちもいつか同じかすみ草になって
母のもとにゆくのだろう
優しい母といっしょにまた
卵かけご飯を賑やかにたべるのだろう
生きとし生けるものは何度でも
魂をいただいて蘇り
同じ母のもとに戻るのだろう
季節風の吹く日かすみ草は
たまゆらのように心包んで
今朝もふわり 咲いている
春を待たずに遠く去った
それから十年があっという間に過ぎても
きのうのように覚えている母の去った日
毎年毎年忘れずに
かすみ草の花をそなえて想いだす母
かすみ草の小さな白い花に
優しかった母の白い顔がうかぶ
どんなきれいな人も
老いると小さな花になる
薔薇や牡丹でなく
百合でもなく
野の花になりかすみ草になって消えてゆく
私たちもいつか同じかすみ草になって
母のもとにゆくのだろう
優しい母といっしょにまた
卵かけご飯を賑やかにたべるのだろう
生きとし生けるものは何度でも
魂をいただいて蘇り
同じ母のもとに戻るのだろう
季節風の吹く日かすみ草は
たまゆらのように心包んで
今朝もふわり 咲いている