アミの会の短編集
対面式キッチンから見える向かいの家の日替わりぬいぐるみに妄想が爆走してしまった主婦(対面式/福田和代) 合理主義からか包丁を持たなくなった女がひょんなことから出会ったのは(わたしの家には包丁がない/新津きよみ) 姉の造るレシピ通りの料理と記憶がないほど幼いころ死んだ母への複雑な思いと蘇るかつての恋(お姉ちゃんの実験室/永嶋恵美) 男の料理教室に集う熟年たちと逃亡中らしい居直り強盗犯の(春巻きとふろふき大根/大崎梢) 退職金で離れを作るのはどうかと言いだした夫とかつて実家にあった離れに思いを馳せる妻(離れ/松村比呂美) ちょっとだけ鬱陶しかったが愛はあった姉の突然の自殺と冷蔵庫にたまった姉から送られてきた大量のジャムたち(姉のジャム/近藤史恵) 親ガチャのはずれを引いた男の貧しい短期奮闘記(限界キッチン/福澤徹三) ともかくおなかをすかせていたネグレクトされていた子供時代に救われた団地の部屋をかつての想い出と共に訪問する女性(黄色いワンピース/矢崎在美) そんな8編。
色々ですね。ご都合主義っぽいのもあれば、背中がヒヤッとする話もあり、ほのぼのもしみじみもブラックも。全体に小粒ですが、サクッと楽しむには良いかと。
プチ面白かったです
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