「“映画トガニ”は衝撃的だった、考えさせられたわ」東京の友人からの電話
俳優コン・ユさん主演の、視聴覚障害者への性的虐待を告発した
実話をもとに映画化されたものだった
トガニとは「熱狂のるつぼと化した」の“るつぼ”という意味
不条理な司法制度を批判し、政府まで動かすまでに発展したそう・・・
幼い子供が受けたその傷を思うと、言葉がない
韓国公開後、あまりの衝撃的な内容に事件は再調査、実在の学校は廃校となったとか
友人の衝撃的だった!という言葉に、私も観たかった映画を思い出した
“ムサン日記-白い犬-”という脱北した少年の話
ギリギリ公開中に合い、観る事ができた
ムサンとは北朝鮮と中国の国境近い町の名前
ラスト、突然スクリーンが真っ暗になったので映画館故障?と思っていたら
それがラストシーンだった・・・
ダサイおかっぱ頭を切ったのは、脱・脱北者の表現?
それにしても相棒犬ペックへちょっと冷たいんじゃない?
「考えさせられたわ~」友人と同じ気持ちになった
「トガニ」は、来月20日から岡山シネマクレールで公開予定
初秋にもう1本、胸を締め付けられる映画を観たいと思っている
☆おまけ☆
世界三大映画祭の一つ、ベネチア国際映画祭でキム・キドク監督の
「ピエタ」が最高賞である金獅子賞に輝いた
大小さまざまな題材で豊かに表現される韓国映画、恐るべし!
今月から3月にかけて、ミニシアターでは韓国映画目白押しだ~^^
初めて観た韓国映画は「シュリ」だったか「八月のクリスマス」だったか?
八月のクリスマスはホ・ジノ監督の秀作と言われている。
写真館を経営している主人公は自分の余命を知るも、淡々とした日常を送っている。
ある日、若い婦人警官が現像の依頼をしに店を訪れたところから物語は始まり、
やがてキラキラとしたその婦人警官に淡い恋心を抱くようになる。
でも、その実る事のない恋、生と死をホ・ジノ監督はほのぼのと、主人公に語らせている。
私が好きなのは、喫茶店の窓越しに、外で働いているその女性を指でなぞる
今生の別れを示すシーン・・・。
結局、何も告げず、自分で自分の遺影を撮影し、亡くなっていく。
ホ・ジノ監督の独特の世界観とでもいうのか、生と死を描きながらも、重くなく、
でも、つーっと頬をつたう涙を描き、“恋”に対して本当に純粋でシャイな方のような気がする。
ラストに流れる、女性に残した手紙の一文にそんな一面が現れている。
僕の記憶にある写真のように
愛もいつかは思い出になってしまうものだと思っていました。
でも、君だけは思い出ではありません。
愛を秘めたまま旅立たせてくれた君に
「ありがとう」の言葉を残します。
この手紙も、投函されず終いであったことは言うまでもない。
ゆっくり映画館で観る。そんな心の余裕が日々の疲れを癒してくれるような気がする。
さて、何を観にいこうかな~!
☆おまけ☆
南北を素材にした映画、ミステリー、韓仏共同作品等、バレエティー豊富な韓国映画。
「八月のクリスマス」もご覧になっていなければ、ホ・ジノワールドをぜひ一度!