回想法は以前は「現実からの逃避」などど否定的にとらえられていましたが、アメリカの精神学者バドラー氏が、高齢者の回想について「過去の未解決の課題を改めて捉えなおすこともできる積極的な意味をもつものである」と提唱しました。
回想法の聴き手としての留意点10項目
1、自分の価値観で判断しない。
2、話を批判的にではなくそのまま受容する。
3、相手に十分な関心を示しているとわかる姿勢をごく自然にとる。
4、相手のペース・進み具合に沿う。
5、今何を感じているのか、その気持ちを大切にする。
6、語られる内容が事実と違う事がはっきりしていても、訂正した方がよいとは限らない。
7、自分の話をしすぎて、相手の話をとってしまわないように気をつける。
8、他にもらさないと約束した秘密は守る。
9、相手が話したくないことは、それが重要でも無理やり尋ねない。
10、辛い体験や苦しい思いが語られるときには、静かに耳を傾け、深く共感する。焦って慰めたり、「そんなことはない」などど即座に否定したりしない。
出典 野村豊子「回想とライフレビューその倫理と技法」
このなかでも個人的には6と10を特に気をつけたいと思います。
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