おでかけ大好き

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マキメに

2012-07-01 01:11:18 | 本に暮らす


メロメロです。

ホレてしまったようです。

マジメに。

マキメ氏に。

マキメ組です、もうすっかり。


まだ冊数も少ないから、今からでもすぐ追いつけるよ。

「鹿男あをによし」も面白かった。

あとは「プリンセス・トヨトミ」と「かのこちゃんとマドレーヌ婦人」のみ。

すでにキープ。

こんなに面白いのに、なんで予約ですぐゲットできるか不思議。

直木賞候補になりまくってるのに、まだ取れてないのが不思議。

関西の人なのに、関西への愛が関西人っぽく押し付けがましさでなく、

遠く東から焚きつけ、扇いでるような、クールさが不思議。


ホルモーは京都。しゅららぼんは滋賀。鹿男は奈良。

(歴史が重厚な)関西ならこんなヘンな風習あるのかも・・

って非関西系の先入観を逆手にとって、広げる広げる大きな非常識な風呂敷。

(あ、韻踏んでてうれしい)

だけど、主人公が冴えなくて、腰ひけてる凡人が、

ちょっと無理をして、世界を守るっていうのが常識的でいいんだよね。

そうホラと現実のバランスがよいのです。

最後必ずハッピーエンドなんだけど、

たらたら書かないで物足りないくらいすぱっと終わっちゃう。

憎い。可愛さあまって憎さ100倍ってヤツ?


鹿男なんて、主人公なのに、名前さえ出てこないんだよ。

あえて主人公のオーラ消されてる?

それに、女性の外見の魅力が、鼻だったり、野生的魚顔だったり。

ただの容姿の整った美しい人というより、印象に残る。

こんな風に一見非常識でも、案外人の魅力って、

局所的に感じるのかもしれないなって、本気で思ったり。


読後感は、武道の達人に、上手に投げ飛ばされたような、

爽快感というか、達成感というか、気持ち良さがあります。


あ、私、本屋さんでPOP書く人になりたいかも。

売り上げにはつながりそうにないけども。


















秋野不矩美術館

2012-07-01 00:01:13 | おでかけ
梅雨の晴れ間の爽やかな初夏。

芝生が青い。



同じ藤森さんの作で、地元天竜杉をふんだんに使った、

↑どんぐりの兄貴分です。




カメラにバッテリー入ってなかった。

携帯もバッテリーも40%台。

ばかばかばか。




2度ほど来た記憶があるのですが、数年ぶりかな。

二俣は天竜?、浜松市天竜区になったのですね。

入館料300円。美術館が苦手な人でも、安心してモトが取れると思うよ。

展示数は少ないのですが、大きな作品ばかりで、

見応えがあります。


屋内は漆喰やゴザ?、土壁だったりの、自然素材。

不矩さんの本分、インドな雰囲気(行ったことないけど)。

展示室は、素足で回れてとても開放感があり、気持ちいい。

夏は、ここに寝そべって過ごしたいな。


日本画ってサイズがでかくて、私は見上げ続けると疲れるのですが、

不矩さんの絵は、茫洋として大きく、広大だけど重くないの。

インドの乾いた黄土色、乾燥した空の青、建物の白。影の黒。

窓枠は意識せず、窓から広がる景色を眺めているような。

景色を閉じ込めたというより、景色が広がっている。

2階の市民ギャラリーで個展を開いていた陶芸家が不矩さんと縁があるようで、

その挨拶文に、不矩さんを「矩形にあらず」と書かれていた。

矩形って長方形のことなのね。

この画(長方形)の中だけではないよ・・ってことなのね。(深い感銘)


私だけ盛り上がってますが、

うまく伝えられないので、観に行ってください。

この地にこんな才能が生まれたなんて、行幸。


そうそう、絵本の原画もありました。常設ではないのかも。

絵本の挿絵の仕事も多いのですね。

長生きした作家さんは、作品数も多くて、後世の人は幸せです。

作風が移り変わっていくのを追うのも楽しい。

不矩さんはあまり変わらず、

柔らかいけど、一貫した背骨があるみたい。




絵本、我が家にもある「一寸法師」。

それから、「髪なが姫」も海の青のバリエーションが美しかった。

絵本とはまた違って、原画は色や筆あとが繊細。

紙質?筆魂?

年配の女性が「一寸法師」の絵本を手に取りながら、

「『たんぽぽ横丁、つくしのはずれ』この本うちにあったわ~」と

はしゃいでるのを聞いて、ほほえましくなりました。

私もその絵をみて、そのフレーズを口ずさんだので。

よい言葉とよい絵のタッグは、時間をかるがる飛び越える。

よい詩とよい音楽もだよね。


十数点しかない小さい美術館なのに、2時間近く過ごしていました。

帰り際、地元の小学生が社会科見学にやってきて、一気に活気が。

子沢山の不矩さんは、賑やかで喜んでるかも。

でも重ならなくて私たちはラッキー。


外に出て、建物も堪能。

ぐるりと裏手に回ると、



またちょっと乙な味わい。

芸術を味わいましたよ。

今度は味覚を味わうかの。