神戸梟 retouch
『絵画というものは、時代背景がどうあれ、画家の製作意図がどうあれ、
鑑賞者にとってわかりやすくなくてはならないと、私は思う。
・・・中略・・・
わかりやすさとは、素直に人々の胸へ入ってくる最大の条件だと私は思う。』・・・伊集院 静・著 「美の旅人」 より
モネの絵画をオルセー美術館で見て、モネがその代表であると言っている。
自分が好きなモネだから言うわけではないけれど、この箇所は絵を見るとき大いに味方になってくれる所見で、
これからは絵を見るとき、少しだけ気が楽になるかもしれない。
翻って、写真をつくるとき、この事は忘れてはいけないと自戒すべし。
美術本はいろいろあるけれど、この本は作家が世界の名画を美術館に追っかけて
自分の言葉で歴史や背景、情感を披露している。
固っ苦しい美術解説本からは入ってこない楽しみが得られる。