あついときは本読みにかぎる。 北の部屋に陣どり、静かにして風をとおす。 いずれ眠くなるからその時は昼寝にはいり、・・・・・。 古座の一枚岩をいつか見たいと思っていたら、少し前にTVが旅番組でやっていて、 それではと、「街道を行く」の古座街道を読むとこれがおもしろい。 周参見から川沿いに入り、古座川をたどり海にでるコース。 備長炭の産地で、秋の落ちアユを干してつくる時に欠かせないらしい。 天日干しだと鮮度が落ちるという。今は網でとるほど取れるのか。 雫の滝は、道が高みにのぼった上にまで飛沫が飛んでくるきれいな滝、 有名な一枚岩は黒っぽい鉄さび色で、近づくほどに人は小人になっていくらしい。 潤野の潜水橋もおもしろそう。いかにもの形の簡易橋だ。 この旅の主題の若衆組・若衆宿も、話しが飛んで飛んでおもしろい。 初出1975年は、今から37年前(昭和50年)、今もこのあたりは変わってないのでないか。 古座川のあれこれを読んでいると旅情をそそる。 「会津藩家老」の小説は、前段が多くまだ佳境にはいれてない。肝鍛会でもらった本。 これに疲れた中休みに、「おれん」がくつろげる。 「これがはじまり」はシリーズ中の一番できでないかな。 |
古座川の 瀬々にせゝらぐ 瀬の音は 神を聴きつつ人を聴きつつ 記念館 司馬遼太郎 色紙展より |