奧さん 「あそこじゃない」
への次郎 「山門の中に、駐車できるはずだよ」
この日やって来たのは、名古屋市千種区にある覚王山日泰寺です。
こちらは、19世紀に発見されたシャカの遺骨を安置するために創建されたお寺。特に宗派はなく、日本の仏教徒全体のお寺という位置づけです。「覚王」とはシャカ、「日泰」とは日本とタイのことです。
車を止めて、外から山門の細部を見ていたら、
右奥に五重塔があることに気づきました。入って行くと、
山門と大木の間に見えてきました。近づくと、
最上部の相輪がキラッと輝いて、思わず手を合わせました。
中には写経が納められているそうです。
五重塔の左奥には本堂です。中に入ると、
タイから贈られたご本尊の釈尊金銅仏が祀ってありました。
タイの国宝だったそうです。
箱に賽銭を入れて、合掌。
ゾウの置物の横でお線香をいただいて、
常香炉で焚きました。
本堂の左に回ると、チュラロンコン国王の像。
このお方です、シャカの遺骨を日本に下賜したタイ国王は。タイでは名君に数えられます。
右に回ると、
大蔵経もタイからいただいてるんですね。
ところでシャカの遺骨、ここには祀っていないんです。
本堂と五重塔に手を合わせ、そこに向かいました。
日泰寺がある通りの東側にやって来ました。シャカの遺骨は、ここにあります。
色づ始めたモミジの横を上がって行くと、
石段の上に、通天門が見えてきました。
石段をのぼって行って、のぞくと、
先の門のさらに向こうに、ほら、塔の一部が見えますよ。あそこです。
仏舎利奉安塔といい、あの中にシャカの遺骨は祀られています。
入れるのはここまで。二人、ここで参拝をすませました。
つづく