コロナの第7波が拡大して以降、遠出を控えています。しかし先日、やむを得ず遠出となりました。行った先は、愛知県豊明市の藤田医科大学病院です。
伊勢湾岸道の豊明インターで下道におりて近づくと、丘のような低い山の上に大きな建物群が見えてきました。駐車場に止めて、受付を済ませ、乗せてきた家族を診療科に連れて行きました。
「昼には少し早いが、病院内で食事でもするか」
スマホで病院のフロアマップを検索していたら、フジタモールという一角を見つけました。
「ここに食べるところがありそうだ」
行ってみると、ちょっとした食堂街があって、一番奥の店の前に人が立っていました。近づいてみると、宮きしめんのお店でした。
「なごやめしの名店だ」
きしめんとは、平たく打った麺のことで、なごやめしに数えられます。名古屋できしめんといえば、宮きしめんが代表格です。店先に立っていた人たちにつられて入店し、定番の「宮きしめん(700円)」を注文しました。
出てくるまでネットで宮きしめんを検索すると、
●きしめんは、江戸時代にはすでに名古屋で食されていた。
●宮きしめんは、大正12年の創業。以来、製法と美味しさを守り続けている。
●創業地近くにある熱田神宮の宮司から宮の字をもらい店舗名とした。
「なるほど」
納得していたら、出てきました。
「おっ! シンプル」
幅7ミリ程度、厚さ1ミリ超の麺の上にのっていたのは、シイタケ、ほうれんそう、油揚げ、かつお節、「宮」と薄ピンクの文字が入った蒲鉾。
きざみネギをのせていただくと、お出しのしっかりした醤油汁に、スッキリとした飽きのこないお味でした。
「名古屋で長く愛されているはずだ」
汁を飲み干して店から出てくると、ちょうど診察を終えた家族が店先で待っていました。