陶の里・市之倉にやって来ました(2021/10/9)。
ここは岐阜県多治見市にある美濃焼の里です。
毎年、秋のこの時期、「陶の里フェスティバルin市之倉」が開催されます。ここにある窯元が、一般に公開され、焼き物がお祭り価格で販売されますが、今年も中止に。
ただ、中心的な窯元幸兵衛窯(こうべいがま)は、独自に「秋のいろどり市」をやっていると聞き、やって来ました。
幸兵衛窯は、1804年に加藤幸兵衛によって開かれた、市之倉で最も歴史のある窯元です。古代ペルシア陶器のラスター彩を復元した第六代加藤卓男さんは、人間国宝に認定されています。
幸兵衛窯近くの駐車場に車を止めて、歩いて近づくと、
「皆さん、お急ぎです」
後をついて行くと、入口です。
「蔵の白壁、からまったツタ、絵になるなぁ」
上り坂を行くと、上に蔵風の建物。工芸館です。
ここでは、第七代加藤幸兵衛さんの作品展をやっていました。
工芸館の隣りは、古陶磁資料館です。
「 趣があるねぇ」
資料館の裏の穴窯で、窯焚きをしていると聞きました。行ってみると、
「炎が見える。あそこだ」
右の建物の中では、お抹茶が提供されていました。
その近くに、モミジの木とレンガ煙突。
「煙突は、今でも使われているのかなぁ」
と、ぶつぶつ言いながら表に出てみると、
隣りで蔵出し市をやっていました。
ちょっとのぞくと、
「さすが、色合いが、他の窯元とは違う」
古陶磁資料館の向かいは、本館です。
入ると、ロビーで第七代幸兵衛さんが談笑中でした。ここには、小さなギャラリーが。
そちらに行ってみると、
ここでも作品を展示販売。何人もの客が社員と商談をしていました。
久しぶりの幸兵衛窯。オープン直後でしたから、ゆっくり散策・鑑賞ができました。
少しずつ代替わりの準備を進めているのでしょうか、作られている焼き物に少し変化が出ているようです。一通り見て回っての感想でした。
「さて、さかずき美術館にでも、行くか」
幸兵衛窯から下りていくと、美術館の駐車場脇で、果物や野菜などが売られていました。
駐車場の車を見たら、関西や関東方面のナンバーも。
その向かいにさかずき美術館。ここの特産・さかずきに特化した美術館です。めずらしい。
オレンジ色のオブジェの向こうに、白壁のさかずき美術館。
ちょっと中をのぞいたあと、ベンチに腰掛け、ひと時、のんびり。
「空の雲、秋だなぁ」
いい作品、いい風景を見た、秋の一日でした。