厳しい寒さが続いていますが
散歩の道筋の藪の中に
赤い椿が花を咲かせているのに気が付きました
ふとこんな歌が思い浮かびました
「ふりかえる 秋篠寺の やぶかげの 椿の花は みなもの言えり」
小野 興二郎
椿の花は日本原産の花で
お茶の世界と深いつながりがあることで知られています
花は野にあるように・・・と千利休が唱え
茶花の女王としてあるがままの美しさを愛でられているそうです
特に侘助は茶花として栽培され
花は小ぶりで半ばしか咲かない控え目な姿が
好まれているとのこと
画像拝借
遥か昔お茶を少し習っていた時に
白い侘助の花が
茶室の床の間に飾られていて
その清楚な姿が印象に残ったことがありました
茶花は部屋の雰囲気をガラリと変えるような華やかな花ではなく
ささやかにそっとお茶の席に寄り添う上品さが求められるそうです
そのため花は満開ではなく
今にも咲きそうな蕾の状態の椿が好まれるのだとか・・・
椿の花言葉は
「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」・・・赤い椿
「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」・・・ピンクの椿
「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」・・・白い椿
椿が大きく派手な印象とは裏腹に 香りがないことから
花言葉は「控えめ」と言われているようですが
真赤な藪椿の花が沢山咲いている姿をみると
「控えめ」という花言葉には
何だかチョッと違和感も感じてしまいます・・・(^_-)
元々椿は 最高の吉祥木として
平安時代の貴族の間で「高貴な花」「聖なる花」として
扱われていましたが
江戸時代になると武士の間では
花が首からポトリと落ちる様を見て縁起が悪いと扱われた・・・と
時代によってこんなに扱いが変わってきた木も
少ないのではないでしょうか・・・
現代では 縁起が悪い花と考える人は少ないのではないか・・・と思われますが
私は元気に咲いている真赤な藪椿の花からパワーを頂ける気がします(^-^)