『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

経帷子(死装束)

2018年12月23日 | 雑感
母の衣類を整理していました。


当面、寒い冬用の下着や洋服は施設に持っていきましたので

来年春頃に着る洋服類を用意しておこうと思ったのです。

併せて、納戸にある母のものを確認していましたら

紫色の風呂敷に包まれた着物を見つけました。



開いてみると、

白い襦袢のようなものでした。

一緒に新しい足袋も入っていました。



「ああ・・・これ・・・」

昨年12月、母の具合が急激に悪くなり、

それなりの心の準備が必要か・・・・、と思う時があって

その時 姉に、

「経帷子があったはず・・・見つけておいて」と言われたのです。



母は、和裁の師範でもあって

呉服屋さんに頼まれて、多くの方の着物を縫っていました。

80歳を過ぎてからは、視力が衰えてきたので

頼まれた着物はもう縫いませんでしたが

娘の浴衣くらいは縫ってくれました。

そのころ、父のものと一緒に経帷子を用意してあったようなのでした。



それが、昨年12月には

いくら探しても見つかりませんでした。

当然、蔵にある箪笥の中だろうと

姉と二人して探してみたのですが、

やっぱり見つからず、

仕方がないので、ほかの長襦袢を

「まあ、これを代わりに使っておきましょう。」と

持ち出していました。



母は、やっぱり自分で用意してあったのでした。

でも、仕舞った場所を忘れちゃっては、困りますよね。

自分で縫って用意したことも忘れているのかもしれない。



それでも、これを使う日は

きっと、まだまだ、向こうのことでしょう。
コメント (2)
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