長くなって来ましたので、そろそろ終了させないと……
現地の手配は、ランドオペレーターに依頼すると言う事は、前記した通りです。
依頼をする時は、予め行程表を作成し、人数やT/Cの有無、ホテルのカテゴリーやランク・食事などの条件などを添えて依頼します。
すると、こんな見積書が送られて来ます。
あくまでも例です。
香港3日間
20名 +1TC
スタンダードクラス
フルペンション(全食事付き)
観光付き(土産店5軒条件付き)
お一人様 18.000円
ホテルに2泊して全食事付きで観光と日本語ガイドが付いています。
これに航空券や空港税、燃油サーチャージ、添乗経費を加え利益を載せてお客様に見積書を提出します。
もうお気づきかと思いますが、土産店の軒数が指定されています。
多い時は7軒なんて言う時もありましたかねぇ~?
今は、流石にお客様からのクレームの対象になりますから減っていると思いますが……
さて、この18.000円! 安いと思いますよね!?
実は、香港の会社が出した見積は、赤字なのです。
あの金額では、当然無理です。しかし競争が激しいランドオペレーターは、マイナスの価格を日本に送ります。
それでは、どこで利益を上げるのか? そうです!お土産のコミッションです。
現地のランドは、そこからのコミッションで赤字を補填するのです。
しかしお客様は、土産やを振り回されるのが嫌になります。当然でしょう、私だって嫌です。
だからと言って全く無いのも困ります。
ですから、3軒位で! と言えば、少し高くなりますが妥当な所で収まります。
海外に行ってショッピングをすると、日本の旅行会社が儲かると思っていませんでしたか?
実は、全くRは戻ってきません。
それは、現地のオペレーターのものです。
台湾は一部良心的な所は利益を配分してくれます。しかし添乗員が同行した時のみですがね。
しかしヨーロッパは出してくれる店舗はありますね~
その昔、先輩に聞いた話しですが、当時ヨーロッパ旅行をする人はお金持ちばかりで、スイスに行くと必ず時計屋さんに寄ります。
するとほとんどの人が時計を買ったそうです。そのRは20~30万円ほどにもなったそうです。全部使い切って帰ってきたそうですよ。
でも先程の例のように土産やは外せないのはどの国も一緒ですが、軒数を指定してくるのは、他にシンガポールや韓国も近いものがありますね。
変わったやり方を見たのは、韓国でした。
ご存知のように、海外旅行で一番安いのはこの国でしょう。
勿論、近いからではありますが、私が行った時、こんなことがありました。
観光に使用していたバスはお土産屋さんが手配したバスだったのです。
つまり、現地の旅行会社に貸切バスを無料で貸してあげるから、必ずうちの店に寄りなさいと言うことです。
そうすれば、日本に出す見積からバス代を引いて他社よりも安い見積りを出せます。
いろいろ考えるものですね~
ハード面、つまり同じ航空会社で同じホテルに泊まるのなら安ければ安いほどいいのです。
例えば、飛行機にノーマル航空券で乗っても格安チケットで乗っても、受けるサービスは全く同じです。
ホテルも同様に同じ客室タイプなら安い方がいいのに決まってます。
そんな訳で、薄利多売をし自分の首を自分で締めてるのは旅行会社自身と言うことですね。
私の現役時代でさえ、平均の粗利を10%にするのが大変でした。
足を引っ張るのがJRです。
JRのリベートは、3%~2%です。新幹線の仙台ー東京間を往復頼まれても、約2万円弱で2%の利益なら約400円になりますね。
そのチケットを配達するのに、往復1時間掛け、車で配達すれば大赤字です。
売れば売るほど赤字は増えると言う具合です。
団体旅行をもらっているところは、しかたありませんが、個札(JR券だけ)だけのところは、丁重にお断りして取引を止めたものです。
大手旅行会社が生き延びているのは、特約店という小さな旅行代理店が日本全国にあるからです。
その代理店の売り上げは、本体の売り上げを上回ります。
本体の大手代理店と契約するには100万円ほど、保証金として積みます。
それで無くとも、旅行会社の登録には、弁済業務保障制度なるものがあり、納めないと旅行業の登録ができません。
弁済限度額の最低額は、第一種旅行業で7.000万円、第二種旅行業で11.000万円、第三種旅行業で300万円です。これはお客様を守る為の法律ですね。
なにせ、旅行は形の無いものですからね。
最近のツアーの添乗員さんは女性が多いと思いませんか?
男性がいても若い男性です。
募集企画型(主催旅行)の添乗員は殆ど、派遣会社の添乗員です。
大手の場合は独自に子会社を持っていたりします。
つまり日当制なので、派遣会社に支払う金額は、例えばですが、添乗が一日15.000円、打ち合わせが3.000円というように決まっています。
しかし、添乗員にはランクが付けられていて、語学力や経験度で金額が変わります。
当然、上記の金額は派遣会社に払うもので、本人に支払われるのは、7.000円とか、8.000円とかA~D位までランクがありましたね~
彼女達が一月休まず働いても、8.000×30でも240.000ですね。
しかし、添乗から帰って精算する日と添乗を受ける前の打ち合わせがありますので、1本の仕事の前後1日ないし2日は取られてしまいます。
続けて仕事があっても、稼働できるのは25日が限度でしょう。
計算すればわかりますね!
ところがシーズンが終わるとパタっと仕事がなくなります。 冬は居酒屋でバイトをしたりしてしのぐ人もいます。
好きじゃないと出来ませんね。
いい点は3食付いているので、お金がかかりません。アパート暮らしでも、電気代も水道料も光熱費はわずかですむようです。
そんな事情で安定しない職業ですので、男性は諦める方が多いようです。
海外旅行でリゾート地に行くとOP(オプショナルツアー)がありますね、現地の小旅行です。
非常に人気のOPツアーは、現地で予約が間に合わないことがあります。
もしくは、手続きが難しい場所(例:板門店など)に行く時は、出発前の手続きが必要でしょう。
しかし、メジャーなリゾート地(ハワイやグアム・サイパン)ならツアーデスクが設けてあり、滞在中のお手伝いをしてくれます。
OPツアーは、現地通貨建です。 ですから日本円で出発前に支払うと通貨換算レートが悪いですので割高になります。
ですから、現地でドル建てで支払った方がお得ですね。
それに種類も多いし・・・・・
そうそうOPツアーで思い出しましたが、ミールクーポン(食事券)は割高ですし、ドリンクは別料金ですから、無駄になるケースが多いので、出来れば使わない方が良いでしょう。
なかなか利益の薄い旅行業界ですから、実際の価格からどれだけ安くなるかといったら、ほとんどならないのが実情でしょう。
掛かり付けの医者ならぬ、旅行会社を上手に使えば、美味しい話が転がることも・・・
集客が悪い海外のパッケージツアーやチャーター便のツアーなど投売りすることがあります。
立前は旅行会社の社員用に研修目的のような感じですかね、しかし社員の友人も可! とあります。 つまり誰でもいいわけです! しかし表に出せないし、出発間際ですから、声を掛けるのは限られた人達ですね。
タイ5日間観光付きで2万円とか・・・それを3万で売っても安いですからね。
パックツアーは観光時にショッピングに立ち寄りますが、こんな事情があるのでお付き合い下さい。
添乗員が居た場合、団体で行くDFS(免税店)ではTCに割引券を渡します。
店をウロウロしてたら捕まえて現金を渡して買ってもらいましょう。
これは、コソコソとして下さいね。 TCさんもOKしないと出来ませんので、親しくしておきましょう。
国内のAIR&HOTELは現在主流になっています。
出張などでも、利用されている方も多いですね。
航空券を買うよりもホテル付きで安いからです。
宿泊先が決まっていても、それで申し込み現地に着いたら、ホテルに電話し泊れなくなったと連絡すればOKです。
ホテルへ提出する確認書は後で旅行会社に返せば何の問題も無いはずです。
まぁ、厳密に言えば問題はありませんでした。ですね。
なんか、長くなりました。
このシリーズは、これで終了します。
面白い話は、思い出したら、小出しで書きたいと思います。
長々とありがとうございました。
下の写真は、ドライバー時代のお客さんからの感謝の手紙です。
この写真はドライバーの頃京都かなぁ修学旅行の添乗ですね、中学生に囲まれて・・船の中のようです。
現地の手配は、ランドオペレーターに依頼すると言う事は、前記した通りです。
依頼をする時は、予め行程表を作成し、人数やT/Cの有無、ホテルのカテゴリーやランク・食事などの条件などを添えて依頼します。
すると、こんな見積書が送られて来ます。
あくまでも例です。
香港3日間
20名 +1TC
スタンダードクラス
フルペンション(全食事付き)
観光付き(土産店5軒条件付き)
お一人様 18.000円
ホテルに2泊して全食事付きで観光と日本語ガイドが付いています。
これに航空券や空港税、燃油サーチャージ、添乗経費を加え利益を載せてお客様に見積書を提出します。
もうお気づきかと思いますが、土産店の軒数が指定されています。
多い時は7軒なんて言う時もありましたかねぇ~?
今は、流石にお客様からのクレームの対象になりますから減っていると思いますが……
さて、この18.000円! 安いと思いますよね!?
実は、香港の会社が出した見積は、赤字なのです。
あの金額では、当然無理です。しかし競争が激しいランドオペレーターは、マイナスの価格を日本に送ります。
それでは、どこで利益を上げるのか? そうです!お土産のコミッションです。
現地のランドは、そこからのコミッションで赤字を補填するのです。
しかしお客様は、土産やを振り回されるのが嫌になります。当然でしょう、私だって嫌です。
だからと言って全く無いのも困ります。
ですから、3軒位で! と言えば、少し高くなりますが妥当な所で収まります。
海外に行ってショッピングをすると、日本の旅行会社が儲かると思っていませんでしたか?
実は、全くRは戻ってきません。
それは、現地のオペレーターのものです。
台湾は一部良心的な所は利益を配分してくれます。しかし添乗員が同行した時のみですがね。
しかしヨーロッパは出してくれる店舗はありますね~
その昔、先輩に聞いた話しですが、当時ヨーロッパ旅行をする人はお金持ちばかりで、スイスに行くと必ず時計屋さんに寄ります。
するとほとんどの人が時計を買ったそうです。そのRは20~30万円ほどにもなったそうです。全部使い切って帰ってきたそうですよ。
でも先程の例のように土産やは外せないのはどの国も一緒ですが、軒数を指定してくるのは、他にシンガポールや韓国も近いものがありますね。
変わったやり方を見たのは、韓国でした。
ご存知のように、海外旅行で一番安いのはこの国でしょう。
勿論、近いからではありますが、私が行った時、こんなことがありました。
観光に使用していたバスはお土産屋さんが手配したバスだったのです。
つまり、現地の旅行会社に貸切バスを無料で貸してあげるから、必ずうちの店に寄りなさいと言うことです。
そうすれば、日本に出す見積からバス代を引いて他社よりも安い見積りを出せます。
いろいろ考えるものですね~
ハード面、つまり同じ航空会社で同じホテルに泊まるのなら安ければ安いほどいいのです。
例えば、飛行機にノーマル航空券で乗っても格安チケットで乗っても、受けるサービスは全く同じです。
ホテルも同様に同じ客室タイプなら安い方がいいのに決まってます。
そんな訳で、薄利多売をし自分の首を自分で締めてるのは旅行会社自身と言うことですね。
私の現役時代でさえ、平均の粗利を10%にするのが大変でした。
足を引っ張るのがJRです。
JRのリベートは、3%~2%です。新幹線の仙台ー東京間を往復頼まれても、約2万円弱で2%の利益なら約400円になりますね。
そのチケットを配達するのに、往復1時間掛け、車で配達すれば大赤字です。
売れば売るほど赤字は増えると言う具合です。
団体旅行をもらっているところは、しかたありませんが、個札(JR券だけ)だけのところは、丁重にお断りして取引を止めたものです。
大手旅行会社が生き延びているのは、特約店という小さな旅行代理店が日本全国にあるからです。
その代理店の売り上げは、本体の売り上げを上回ります。
本体の大手代理店と契約するには100万円ほど、保証金として積みます。
それで無くとも、旅行会社の登録には、弁済業務保障制度なるものがあり、納めないと旅行業の登録ができません。
弁済限度額の最低額は、第一種旅行業で7.000万円、第二種旅行業で11.000万円、第三種旅行業で300万円です。これはお客様を守る為の法律ですね。
なにせ、旅行は形の無いものですからね。
最近のツアーの添乗員さんは女性が多いと思いませんか?
男性がいても若い男性です。
募集企画型(主催旅行)の添乗員は殆ど、派遣会社の添乗員です。
大手の場合は独自に子会社を持っていたりします。
つまり日当制なので、派遣会社に支払う金額は、例えばですが、添乗が一日15.000円、打ち合わせが3.000円というように決まっています。
しかし、添乗員にはランクが付けられていて、語学力や経験度で金額が変わります。
当然、上記の金額は派遣会社に払うもので、本人に支払われるのは、7.000円とか、8.000円とかA~D位までランクがありましたね~
彼女達が一月休まず働いても、8.000×30でも240.000ですね。
しかし、添乗から帰って精算する日と添乗を受ける前の打ち合わせがありますので、1本の仕事の前後1日ないし2日は取られてしまいます。
続けて仕事があっても、稼働できるのは25日が限度でしょう。
計算すればわかりますね!
ところがシーズンが終わるとパタっと仕事がなくなります。 冬は居酒屋でバイトをしたりしてしのぐ人もいます。
好きじゃないと出来ませんね。
いい点は3食付いているので、お金がかかりません。アパート暮らしでも、電気代も水道料も光熱費はわずかですむようです。
そんな事情で安定しない職業ですので、男性は諦める方が多いようです。
海外旅行でリゾート地に行くとOP(オプショナルツアー)がありますね、現地の小旅行です。
非常に人気のOPツアーは、現地で予約が間に合わないことがあります。
もしくは、手続きが難しい場所(例:板門店など)に行く時は、出発前の手続きが必要でしょう。
しかし、メジャーなリゾート地(ハワイやグアム・サイパン)ならツアーデスクが設けてあり、滞在中のお手伝いをしてくれます。
OPツアーは、現地通貨建です。 ですから日本円で出発前に支払うと通貨換算レートが悪いですので割高になります。
ですから、現地でドル建てで支払った方がお得ですね。
それに種類も多いし・・・・・
そうそうOPツアーで思い出しましたが、ミールクーポン(食事券)は割高ですし、ドリンクは別料金ですから、無駄になるケースが多いので、出来れば使わない方が良いでしょう。
なかなか利益の薄い旅行業界ですから、実際の価格からどれだけ安くなるかといったら、ほとんどならないのが実情でしょう。
掛かり付けの医者ならぬ、旅行会社を上手に使えば、美味しい話が転がることも・・・
集客が悪い海外のパッケージツアーやチャーター便のツアーなど投売りすることがあります。
立前は旅行会社の社員用に研修目的のような感じですかね、しかし社員の友人も可! とあります。 つまり誰でもいいわけです! しかし表に出せないし、出発間際ですから、声を掛けるのは限られた人達ですね。
タイ5日間観光付きで2万円とか・・・それを3万で売っても安いですからね。
パックツアーは観光時にショッピングに立ち寄りますが、こんな事情があるのでお付き合い下さい。
添乗員が居た場合、団体で行くDFS(免税店)ではTCに割引券を渡します。
店をウロウロしてたら捕まえて現金を渡して買ってもらいましょう。
これは、コソコソとして下さいね。 TCさんもOKしないと出来ませんので、親しくしておきましょう。
国内のAIR&HOTELは現在主流になっています。
出張などでも、利用されている方も多いですね。
航空券を買うよりもホテル付きで安いからです。
宿泊先が決まっていても、それで申し込み現地に着いたら、ホテルに電話し泊れなくなったと連絡すればOKです。
ホテルへ提出する確認書は後で旅行会社に返せば何の問題も無いはずです。
まぁ、厳密に言えば問題はありませんでした。ですね。
なんか、長くなりました。
このシリーズは、これで終了します。
面白い話は、思い出したら、小出しで書きたいと思います。
長々とありがとうございました。
下の写真は、ドライバー時代のお客さんからの感謝の手紙です。
この写真はドライバーの頃京都かなぁ修学旅行の添乗ですね、中学生に囲まれて・・船の中のようです。
こんなに書こうと思っていなかったので、流れで書きましたので、まとまりが無くすみません。
ただの経験談になりました。
さぁ、いつものひーさんの記事に戻ります。
おもわず
見入ってしまいまし~た (^^♪
写真~す て き ! ! (^_-)-☆
格安バスツアー専門でしたが
年とともに ゆとりの時間が~
自ら計画を立てて動いてみると
見えてくるものが違います (^^)v
連れて行くのと
連れて行ってもらうのは大違い!
ドライバーもなさっていたとは
スゴイですね (^^)/
裏話 勉強になりました~
有難うございます m(__)m
なんかキリが無いので止めました。
長くなってすみません。
次回から、元に戻ります。
あちこち行きましたが、見学も出来ない状態で、お客さんが見学中は次の予約の再確認、夕食の時間や、宴会場の場所を聞いたり・・・打ち合わせ。
今になって見学が出来、驚きの連続です。
ひーさん 刺客に気を付けて!
拙の先輩が手を回すかも ww
確かに添乗員も、ガイドも女性が圧倒的。
主婦がアルバイト的にというパターンが多いようですね。
男性では、なかなか。
それにしても、ひーさん、中学生にモテてますね。
本当に好きじゃないと続けられない仕事ですよね。
昔は旅行会社がかむと高くなると思っていたものですが・・・
裏事情知って旅行会社もいいかもと思いました。
でも不況で、倒産した会社は山ほどいます。
業界の内部を知っている第一線で働いていた人は、皆どこにいったのかなぁ~