歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

若者はストレスにヨワい?

2012-07-17 11:16:01 | 日記
近年、職場におけるメンタルヘルス問題が急増しています。
私の事務所でも、こういった相談を受ける機会が増えています。

下記のデータを紹介します。

精神障害等による労災補償状況
・平成3年;請求2件(支給決定0件)
・平成22年;請求1181件(支給308件)
労働局に寄せられた「いじめ・嫌がらせ」相談件数
・平成14年度;約6600件
・平成22年度;約39400件

 上記の数字が物語っていること、それはこの問題の原因が個人の資質の問題ではないという証明でもあります。一昔前の人間のほうがストレスに強かったということなど考えにくいからです。
  40代、50代の方から「俺が若いころは月100時間の残業なんて当たり前だった。今の若いヤツは月100時間くらいで音をあげやがる」といった声を聞きます。しかし今から20、30年前と比べ、科学技術の進歩により時間や距離の感覚が全く違っているのです。例えば20、30年前は出張で札幌へ行くにも大変なだったはずです。交通機関・宿泊先の確保や移動時間など多くの日数が必要でした。しかし今はネットで予約し、日帰りで帰ってくることも可能なのです。また出張先からメールでやり取りすることも可能です。つまり交通機関や通信手段の発達が働く環境をより密度の濃い、ゆとりのないものに変えてしまっているのです。

 この問題の背景、それは個人の資質などではないのです。もちろん近年新型うつと言われる明らかに、本人に原因があると思われるものもあります。しかし基本的には社会構造の変化、これが働く人の問題を変えてしまっているのです。

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