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*2015年6月18日撮影
ノビルの花が咲いています。
ノビルという草はひょろっとした茎の先に固まったつぶつぶのようなものを付けている姿をよく見ます。
こんなふうに線香花火のように弾けて花が咲くのですね。
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*2015年6月18日撮影
ノビルの花はじつはあまり注目される存在ではなく、花が咲かない場合の方が多いのだそうです。
茎の先に着く茶色いつぶつぶはムカゴというもので、ムカゴは芽を出して地面に落ち、新しいノビルに育ちます。
この写真のノビルは花のほかに、ムカゴから芽が出て伸びているのがわかると思います。
ノビルは花が実をつける方法ではなく、ムカゴで増える方法を選んだようです。
それで、ノビルの花は結実することがなく、そもそも花自体があまり咲かないということのようです。
ムカゴは一般的に「零余子」と書きますが、零余子のうち葉が変形しているものを「珠芽」、茎が変形しているものを「肉芽」というそうです。
ノビルの場合は珠芽です。
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*2015年6月18日撮影
ノビルたちが思い思いに(?)伸びて、それぞれムカゴ(珠芽)を付けています。芽が出ているものもあります。
ノビルは素直にまっすぐ伸びたりはせず、不思議な曲線を描いて伸びていきます。
この、思わず笑ってしまうような、微妙なぐにゃぐにゃ感が大好きです。
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*2015年5月28日撮影
これは先月のノビルです。
まだ茎の先はつぼみで、つぼみは薄い皮につつまれ、その先端はぴゅっと尖っています。
このあと、次第に薄い皮が開いて中身が出てきますが、その中身はつぼみではなくムカゴができているというわけです。
ムカゴも初めはうすいピンクのきれいな色をしています。
花はムカゴの間から花芽を伸ばして先端に花をつけます。
なかなかおもしろい仕組みです。