さいきんの流星光
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先日、忘年会をした。
とある雑居ビルの5階にあるその店は変わった作りの店であった。
入口のドアは鉄のフレームにガラス張り。
店内にはいると、会計所は無く、いきなり廊下が奥まで続いていて突き当り左がトイレ、右が小さな厨房。
長くつづく廊下の両側には個室がずらりと並ぶ、というスタイルだった。

個室にはそれぞれ引き戸がついていて締め切ることができる完全個室型。

ぼくらのグループが入った個室は入口からすぐの個室で、
なぜか定期的に天井の照明が消える仕組みになっていた。
急に消えるので、何かアトラクション的な仕掛けかと思っていたが、
店員が
「すみません、電球の調子がおかしくて」
と謝ってきていたのでただの故障なのであった。

ぼくは以前、同じグループの飲み会でその店を利用したことがあった。
たしか五年ほど前のことだ。

その時は、店名が違っていて、スタッフは全員タイとかミャンマーあたり出身っぽい外国人であった。

ぼくは飲みながら想像をふくらませた。
おそらくその店は、というかそのスペースは、
居酒屋を始めようという人が入れ替わり経営している店で、簡単に言うとレンタル店舗みたいなものなのではないか。

だから定期的に店名も変わるのだ。
「〇〇居酒屋 本店」
という店名にしても何か変だった。
本店と呼ぶにはあまりにも粗末な店舗。
本店も何も、おそらく一店舗しかないのだ。

だから何だという訳ではないけど、なるほどねと思った。

オーナーはそのビルの所有者なのか、あるいはそのフロアの所有者なのかはわからないが、家賃をとって貸し出すスタイルなのだろう。
店内の構造や厨房の狭さから、おのずと経営スタイルは決まってしまう。
そんな居酒屋のコンビニみたいな店であった。

生ビールは、旨かった。

居酒屋経営のビジネスモデルの一端を知った一日であった。

(了)



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ありがとうございました! <(_ _)>



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