2022年6月16日
屋外軒下で管理しているオオチャイロハナムグリの容器ふたを開けると
新成虫がたくさん出てきていました(以下オオチャイロ)。
私のところでは飼育を開始したころは1年1化の個体は珍しくありませんでしたが
今ではほとんどが2年1化で羽化するようになりました。
↓ 3ケースで得られた新成虫は100頭以上 上翅の茶色い個体が多い
冬季のオオチャイロの幼虫は、容器底部周辺で接近した状態で越冬しており
集団で身を守るためなのか、単に一番過ごしやすい場所なのかはわかりませんが
カブトムシの場合、近づいた幼虫に発音で自分の存在を知らせ
それを感知した幼虫はしばらくの間フリーズするといった習性があるようです。
もしかしたら、オオチャイロの幼虫もカブトムシのように情報を発信し
それの繰り返しが、接近した状態につながるのかもしれません。
↓ 右端は前蛹(2018年11月4日撮影)
オオチャイロの飼育保管場所は物置の北側軒下で
自宅敷地内では日当たりが悪く、温度の比較的低い場所ですが
夏期は温度計計測で30度を超える日があります。
成虫にはゼリーを与える程度で
特別な世話はしませんが、毎年よく繫殖しています。
↓ 屋外物置軒下保管
↓ 今年は大型がちらほら クワガタ幼虫食べかすが良かったのか?
↓ 新成虫の選別ー最大・最小・最茶色
↓ 一番茶色かった個体(オス)
↓ 緑多めの大型オス
⇩ 腹面
↓ 最大個体と最小個体(どちらもオス)
↓ 卵も発見
↓ 繭玉内で待機する群が20ほど
掘出しでは卵〜新成虫まで出てきましたが、終齢幼虫は少なかったので
来年の新成虫も少なくなるかもしれません。
↓ 容器内には卵〜新成虫まで認められた
↓ 終齢幼虫は少なかった
オオチャイロは、ブナ帯の限られた環境下でのみ生存するイメージが強いのですが
平地の自然温度下で飼育してもよく繁殖し、代を重ねます。
また、コルリクワガタ等のように飛びまくり
遺伝子交流する部類とは思えないので、近親繁殖にも強いのかもしれません。
↓ 中央はメス
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