今日は、大ベテランさんからオオチャイロハナムグリをもらってきました。
貴重な種をありがとうございます。
↓ 兵庫県産飼育個体
オオチャイロハナムグリ
Osmoderma opicum Lewis, 1887
体長:26~36mm前後
分布:四国・九州・一部の県と島を除く本土・韓国など
(地理的変異が認められるとされ、特に屋久島の個体群は違うらしい)
発生期:おおよそ7~9月上旬
オオチャイロハナムグリは、独特の匂いを放つ国産最大ハナムグリで
山地の巨木・古木などの樹洞を主な生活場所としています。
稀にミズナラの樹液やイワガラミの花に集まることがあり
また、灯火への飛来例もあるようです。
そして、オオチャイロハナムグリは特殊な環境下で生活するせいか
個体数は多くないとされています。
このオオチャイロハナムグリを県下山地帯で何度か探したことがあります。
ブナの古木洞に溜まったフレーク内で
本種のものではないかと思われる大き目の糞(幼虫の)を見つけたことはありますが
それ以上確証の得られるものは出てきませんでした。
↓ オス:前胸背板中央に明瞭な溝
↓ メス:溝は浅く不明瞭
また、以前飼育したオオチャイロハナムグリは小型でぜんぜん大チャではなかったので
せめてそれから放つ匂いだけでも記憶できたらと思いましたが
それらしき匂いはわからないままでした。
今思えば、市場に流通する「外国種」だったのかもしれません。
しかしながら、今回はなるほど大茶色で漂う匂いも十分です。
↓ アカマダラとは全く異なる匂い
ブリードは、クワガタの廃マットを使い、ほぼ放置した状態との事でしたが
どれも大きく育っていました。
↓ 威嚇中
↓ これで手でも長ければ、今頃は採集禁止でしょう!
産卵セット
頂いた2ペアは一つの容器でまとま飼いされていたものです。
そして、自力で蛹室脱出した個体であるため既に交尾を済ませている可能性があります。
↓ まとめ飼いされていた
自宅に帰り、早速に産卵セットを作ります。
オオチャイロハナムグリは樹洞生活者であるため
産卵用にはマルバネ幼虫の食べたマットを利用しました。
水分は低めで、フカフカに近い感じです。
↓ 底部5cmほどは硬詰め
これで産んでくれるかどうかはわかりませんが
帰り際に幼虫用のマットももらったので準備だけは万端です。
スマホに写る4頭はどれも大きく、日当たりでは茶色と緑が渋く光りました。
参考文献:
岡島秀二・荒谷邦雄 監修,2012.日本産コガネムシ上科標準図鑑.
株式会社学研教育出版.
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