熊本地震で被災された皆様方へ、心よりお見舞い申し上げます。
また、一日も早い事態の終息をお祈りいたします。
スズメバチの展翅
4月も後半に入り、野外では多くの昆虫が姿を見せ始めました。
昨夜は、関東産スズメバチ3種5頭の展翅をしました。
標本といえば形を整える「展翅(足)」というのが付き物ですが
私はこれが下手で左右対称なんてことは過去に一度もありません。
展翅したスズメバチはヒメスズメバチ・モンスズメバチ・キイロスズメバチで
いずれも朽ち木の中から得られた女王のため、大型です。
展翅中は、針を刺すときに種類によって感じることが違います。
上記3種で最も体が(体表)硬く感じるのはヒメスズメバチです。
また、ヒメスズメバチは心なしか頭が上がりにくく感じます。
モンスズメバチは体に対して頭が大きく、太く力強さを感じます。
↓モンスズメバチ
そして、キイロスズメバチは結構毛深いですが、鮮やかで綺麗です。
↓キイロスズメバチ
ハチの腹部はよく収縮するためその時々で大きさや雰囲気が違って見えます。
私の場合は針(刺針)をピンセットで引っ張り出し、腹部が最長になるようにしています。
↓モンスズメバチ
↓ヒメスズメバチ
↓キイロスズメバチ
また、大あごはできるだけ開いた状態にしたいのですが
固く閉じた大あごを力で広げると外れたり
取れたりして収拾がつかなくなることもしばしばで展翅は私の天敵です。
コガタスズメバチの古巣
先月、草むらでコガタスズメバチの古巣を見つけました。
冬季~新緑前の草むらは見通しがよく、こういうのが見つけやすくなります。
↓大きさはソフトボールより一回りほど大きい
外壁には何層もの空室があり、内部の空調・保護をしています↓
↓外壁を崩ししてみる
↓結構古い巣のように感じます
日本産有剣ハチ類図鑑
こちらは今年の3月に発刊された図鑑で
産卵管を刺針に変化させたハチのうち515種が掲載されており
ハチの図鑑としては一番多くの種が載っています。
図鑑は、標本と解説・検索の2巻からなり、2名法で表記されています。
このことに関して図鑑の「本書の使い方」には
「亜種的存在を認めないと言うことではない」としながら
亜種は、「~連続的な変量で、亜種の基準は種とは異なり存在しない」ということや
「~動物命名規約上の亜種小名と種小名(種限定語)は実質同格」
「~命名規約上の不必要な混乱を避けたい」
「××種の××地域個体群と言った表記で十分共通認識が可能」
などといった理由が詳しく説明されています。
因みに 私のブログ記事ではヒメスズメバチを3種としていますが
この図鑑ではそうなっていません(そのことを当該記事に追記)
また、亜種設定についての考えは同じ昆虫でもクワガタムシの世界とは流れが異なり
膜翅目では亜種を記載しないのが主流のようです。
↓亜種が増えていく図鑑
「日本産有剣ハチ類図鑑」
高価なものなで購入には躊躇しましたが、ハチに興味のある方なら永く楽しめると思います。
参考・引用文献:
寺山守・須田博久 編著,2016.日本産有剣ハチ類図鑑,
発行:2016年3月30日 東海大学出版部,
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