イオウマメクワガタが羽化を終えました(以下イオウマメ)。
*「カテゴリー」から入ると、飼育過程等に繋ります。
イオウマメの産卵セットを組んでから8か月近くになります。
無事に採れた幼虫は終齢期に親虫と隔離して
二つの容器に分けて管理してきました。
幼虫は、8月中~9月上旬にかけて羽化し、9月の下旬には姿こそ見えませんが
新成虫のものと思われる坑道も見えるようになりました。
いよいよ掘り出しです。
果たして新成虫はどのくらい出てくるのか?
肉食する種であるが故の不安を抱きながら掘り出しは始まりました。
↓ マットの硬い部分は穴だらけ
↓ 新成虫
↓ 坑道の先には新成虫
↓ 2~3頭が接近していることも(既にペアか?)
↓ 一つの容器から出てきた新成虫
↓ ↓ 2頭のみテネラル
↓ ほとんどの個体は蛹室から脱出していた
イオウマメの掘り出しは固まったマットを手でほぐしていきます。
出てくる新成虫は10mm前後でとても小さく
掘り出し後のマットからは数頭の見落としが出てきました。
一つ一つ数えて66頭。
掘り出し前の不安をよそに多くの新成虫が得られました。
↓ 幼虫からの羽化率88% (75頭→66頭羽化)
↓ 数頭ずつカップにて一時管理
雌雄判別
マメクワガタ類のように性差の少ないクワガタムシの雌雄判別は
蛹期の形態で行うのがより確実です。
成虫になってからの判別は難しいです。
↓ ⇩部 オスの交尾器
↓ こちらはメス
↓ メス
↓ オス
↓ オス
羽化までのまとめ
以下は、私が飼育下で見たイオウマメの実際を簡単にまとめたものです。
(環境が変われば別の結果も考えられます)
管理温度 :おおよそ22度前後
産卵セット :2020年2月16日
(親虫:2019年12中旬羽化確認6個体:累代品使用)
朽ち木は、腐食の進んだ水分多めの広葉樹
埋め込み用マットは「産卵一番」を使用
幼虫確認 :2020年4月上旬には卵や2齢幼虫を確認
テネラル期間:25日前後(羽化から蛹室脱出までの期間)
卵から羽化までの期間
:おおよそ5~6か月程度と思われた
↓ まだ若い蛹
↓ 蛹室内でテネラル期を過ごす
親虫の現状
前記事で書いたコロニーを出た親虫(?)3頭は9月中旬に死亡を確認しており
それらの寿命は約9か月でした。
また、コロニーに残っていた2頭の成虫は
新たにセットした朽ち木に入り込んでいるようで
今日現在、その生存は確認できていません。
↓ コロニーに残っていた成虫の穿孔痕 2020年9月19日撮影
最後に
イオウ島のマメクワガタは私の「飼育島」でたくさんの子孫を残しました。
今後もうまく繁殖すれば累代は一つ一つ進んでいくわけですが
本来、このマメクワガタは海流によってイオウ島に辿り着き
隔離された環境下で生存してきた種と思えるため
所謂、近親繁殖などもろともしないのかもしれません。
成虫がたくさん出てきました。
イオウマメの生態をもっと知ればこの先もずっと飼育できるような気がします。
他の幼虫の食べかすに埋めて放置した朽ち木を使い、
次の連休くらいに新成虫の産卵セットを組んでみます。
新成虫は管理できないほどいるので、また助けでほしいくらいです((´∀`))
「クワガタ~スズメバチ等の覚書」様のブログいつも参考にさせて頂いております。
今現在、私もイオウマメクワガタを飼育しております。
姿が見えないので生きているのかどうかわからないのですが、
エサは煮干しのみを与えているのでしょうか。
こちらは昆虫用ゼリーを与えていますが、すぐにカビが生えてしまいます。
なので頻繁に交換しているのですが、食べているのか全くわかりません。
もしよろしければお教え頂けないでしょうか?
宜しくお願い致します。
はじめまして
イオウマメの餌ですが、
やはりゼリーは食べたかどうかわからなかったため、今は与えていません。
スーパーで買った煮干しをそのままマットの上に置いていいたら確実に食べています。
与える量は、成虫5頭に対して3~5cm程度のものを1~2尾です。
頻度は1か月に1回程度ですがが、餌やりの実際は、はほとんど適当です。
食べきれない分は腐り、いつのまにか土化しているようです。
あとは死亡して時間のたたない他種の幼虫も与えたことがあります。
幼虫はほとんど液体なので効率的に食べた感じがしました。
また、ケースの中でコバエなどが湧いた場合、それらの幼虫や蛹なんかも捕食の対象ではないかと思いますので、
そういう条件下では案外餌にありついているような気がしています。
多分、マメクワは後食なしでもある程度産卵できるのではないかと思いますが、より蔵卵させるにはやはり煮干しなど食べたほうが有利かもしれません。
沢山産んで増えるといいですね。
エサの事ありがとうございます。とても参考になります。
明日早速煮干しを買いに行きます!
幼虫やハエもエサになるかもしれないとは、とても便利ですね。
地上に出てきてる形跡がわからないので、実際生きているのかわかりませんが、煮干しを置いて観察してみようと思います。
本当にありがとうございます!
地上に極小さな穴があればマットをかぶせて塞ぎ、それ以降に穴ができれば成虫は生存して出入りしていることになります。
もし朽ち木内等に終齢幼虫がいたら、親虫はコロニーを離れるため頻繁に地上に出てきていると思います。
4匹入れていたので実際何匹生存しているのかわかりませんが、とりあえず生きててくれてよかったです。あと煮干しも入れた時と少し位置が変わっていました!
後は雄雌もわからないですが、卵を産んでくれたらいいなと思います。
本当にご親切にお教えいただきありがとうございました!
こんばんは
生存確認と・摂食良かったですね!
私もうれしいです。
卵は朽ち木にもマットにも産みますが、かなり小さいので見つけにくいです。
親虫はある期間まで幼虫を養育するので、様子を見ながら放置するのがよいのかと思います。
沢山産んでくれるといいですね。