前記事「チャイロマルバネまさかの3オス」の続きです。
3オスは、大きな個体ばかりでそれはそれで嬉しかったのですが
10月18日の時点で、2頭は死んでしまいました。
最後に残ったのは羽化の一番遅かったと思われる個体です。
↓ 最後の野底産飼育オス
このオスも近いうちに死亡することが予想されため
繁殖は半ばあきらめていましたが
生存中に同産地飼育メスを確保することが出来
10月30日より産卵セットに投入していました。
↓ 野底産飼育個体 メス25mm
交尾
メスは、蛹室から自力脱出して4日経過していました。
オスは、動き始めて1か月近く経っていたため
符節麻痺や、動きの鈍さはありましたが余力はまだ残っていたようです。
↓ 2017.10.24
↓ 交尾終了
メスは、オスをすんなりと受け入れましたが
4日後の追い掛け時には多少抵抗する様子が見て取れました。
交尾時間は、15~20分ほどでした。
↓ 追い掛け(2017.10.28)
そして、交尾を終えたメスを準備していた産卵セットに移しました(10月30日)
↓ 20cmx30cmのケース
産卵セットに使用したマットは、同幼虫の食べかす約80%:シイの赤枯れ約20%です。
水分は強く握って僅かに水がにじむ程度でオキマルのそれより少ない感じにしました。
そして、底部5cmほどは硬めに詰め,その上に残りのマットを被せました。
管理温度は23度前後です。
これで産んでくれるかどうかはわかりませんが、とりあえず様子を見ることにしました。
↑↓ 林床に溶け込む色合い
産卵
セットから4日経過、メスはほぼ潜りっぱなしです。
ケース側面にはいくつかのトンネルが見えます。
少しだけマットを掘ってみるとトンネルの先には頭をこちらに向けたメスがいました。
メスを取出し周辺を入念に探しましたが卵はみつかりません。
「あ~やっぱり・・・」
半ばあきらめながら更に範囲を広げていくと一瞬白いものが見えました。
「オッ!」 慎重にスプンで取り出します。
卵、卵がありました。 やっと産んでくれました、4日で卵。
産卵場所は、底近くの硬めに詰めた部分でしたが
オキナワマルバネなどのような産座とは少し違うように感じました。
チャマルは、本来は潜らずお尻を刺して産卵するらしいので
そういった様子も見たいものです。
↓ 卵はプリンカップに移して観察開始
母虫は、自力脱出から10日ほどで産卵をしています。
マルバネは本来幼虫期にため込んだ栄養だけで産卵できる種です。
そういった種が昆虫ゼリーを食べることでどの程度栄養分を体内に取り込むことが出来
蔵卵や寿命に影響を与えるのかは判りませんが
オスに与えると間違いなくゼリーは減ってゆきます。
産卵スイッチの入ったメスのゼリーも減りました。
↓ 排泄あり
4年ぶりのチャイロマルバネは日増しに元気の薄れていくオスと
自信のない産卵セットで始りましたが今回は産んでくれました。
そして、母虫は再びマットに潜りました。
↓ 種オス (2017.11.1死亡)
↓ 2番目に大きかったオス(2017.10.17死亡)
↓ 棲息地風景(石垣在住A様提供)
チャマルは無事に産卵したようですね。
素晴らしいですね。色々と気を使うところが多いのもこの虫の魅力ですね。
ウチも安定してブリード出来るよう頑張ります^_^
こんばんは
なんとか産んでくれましたが
その後はマット上に出てくることが多くなってきました。
まさか打ち止めではないと思うのですが・・・
難しい種ですね。