★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

紫金山第1彗星(62P/Tsuchinshan1)

2024-01-17 06:00:00 | 天体の記事
 紫金山第1彗星を見るため、夜空が暗い郊外まで遠征してきました。

 彗星のように拡散した星雲状天体は街明かりの影響を受けやすく、冬型気圧配置の札幌市近郊では天気が悪いことから、冬季の晴れが期待できる広尾町方面まで遠征したという訳です。

 雪が降り続ける札幌の自宅を出発したのは1月13日(土)の17時ごろ。苫小牧付近で雪が止み、新冠付近で星が見え始めました。天馬街道を通り、広尾町を通過し大樹町の郊外に到着したのは23時少し前。

 冬の天の川がはっきりと見える空の暗さです。SQM装置で夜空の暗さを測ってみると21.3でした。


 ミラーレスカメラに12mmF1.4レンズを装着し、F2.0に絞り露出15秒、感度ISO8000で22時50分に撮影した冬の天の川です。


 今度は対角魚眼レンズ7.5mmF2.8をF4に絞り、露出30秒感度ISO8000で23時03分に撮影。ソフトフィルターを使っています。

 この他の撮影適地を探すべく付近をロケーションしながらウロウロしてみましたが、街路灯が近くにあったり見晴らしが良くありません。大津海岸まで足を伸ばしジュエリーアイスができているか浜辺に行ってみましたが、全く見かけませんでした。

 日付が変わって1月14日(日)3時過ぎに広尾町に戻り望遠鏡を組み立てました。気温はマイナス11度。
 紫金山第1彗星は、しし座とおとめ座の境界線あたりを東へゆっくりと移動中で、撮影時の南中時刻は4時ごろです。


 口径18cm反射(ダール・カーカム式)にミラーレスカメラでコリメート撮影した紫金山第1彗星です。写野の直径は約1.0度で北を上にして掲載。写っている最微光星は15等級前半です。

 口径18cm53倍で目測したところ、光度約9等級と見積もりました。星雲状に広がったコマの大きさは角度の5分ほどでしょうか。この明るさと拡散形態だと夜空が明るい札幌の市街地では確認すら困難でしょうね。赤道儀の追尾が悪く星像が流れてしまいました。

 実は、遠征したこの日、望遠鏡の駆動モーター用バッテリーを忘れました。
 止むを得ず、自動車のシガレットから電源を供給。電源ケーブルが短いため、望遠鏡を自動車ドアにへばりつくよう組み立てて撮影。このほかにもマイナス30度対応の防寒着を忘れました。最近は忘れ物が多いので遠征時のチェックリストが必要かも。

 ところで往復の走行中、エゾシカさんを全く見かけなかったのは初体験でした。通った天馬街道はエゾシカさんの巣ともいうべき場所。新年の休暇でしょうか。(笑)
 途中で記録した最低気温はマイナス17度。


 帰る途中、新ひだか町静内という馬産地で日の出になったことから、お馬さんをシルエットにして7時7分に撮影。

 道の駅むかわ四季の館の駐車場で短時間の仮眠をし、途中で昼食を食べてから自宅に戻りました。

 自宅の前に相当積もっていた雪はご近所さんが除雪してくれていました。ありがとうございます。助かりました。

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