あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

世の夏や湖水にうかぶ波の上  芭蕉

2009-06-09 17:30:20 | 日記
横浜のお気に入りの噴水

通りの一角に噴水があります。
その噴水の周辺にステンレスでできた
それぞれの形をした柱が立っています。
無機的な素材ですが
そのステンレスの表面に、周辺の景色がうつるのです。
ですから、写真では、景色が二重写しになるのです。
そこが面白いのです。
子どもが遊園地で凸面鏡などで遊んでいる。
あれと同じなのです。
自分を写したり、二重構造の被写体を写したり
けっこう遊べます。

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今日の芭蕉

世の夏や湖水にうかぶ波の上  芭蕉

世間では猛暑だというけれど
私は、湖に船を浮かべて涼んでいますよ。
極楽極楽
そんな感じなのでしょうか。
解説書にはあれこれ書いてありますが
そんなことはどうでもよく
ここはいいところですよ。
猛暑の中、働いているみなさん
御苦労さまということですね。
分かりましたよ。

このような句に出会うと
芭蕉の旅は、弟子たちに囲まれて
けっこう優雅な旅だったのではないと思うのです。
ちょっと洒落た暑中見舞いということでしょうか。

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夕べの風

万葉集をめくっていると
私の乏しい知識では、大部分が理解不能であり
鶯、郭公、時鳥しか鳥がいないのかと不思議だし
同じような趣向の作品を見まわしていると
ちょっと違うかなという感想なのです。
でも、ときに、あるページで
次々と面白い歌に出会うことがあるのですね。
これまで見逃していたり
興味を示さなかったところなのですねが

確かに街を歩いているとき
「あれ」と妙な感動をするような場所にぶち当たることがありますね。
あの感覚と同じです。
そして、そのぶち当たりは不思議と大伴家持なのですね。
私は大伴家持に興味を持っているわけでもなければ
知識もありませんでした。
でも、最近、めぐり合わせなのでしょうか。
大伴家持に出会います。
そして、当たり前になってしまうのです。
人の心は分からないものです。

山崎方代さんも鎌倉に出かけたとき
地元の書店がコーナーをもうけて並べてあったのを
旅の土産の気分で手に入れ
電車の中で読んだのがきっかけでした。

そんなことなのです。
これからもとんでもない出会いがあるかもしれませんね。

今日、仕事の帰りに大きな木が二本立っている道を歩きました。
葉がきらきらしていて、あたりには特別の雰囲気がありました。
きっと、この木の下を通り過ぎず
抱きしめたら、濁った血がさらさらになる
あるいは、悪い気を吸い取ってくれると思いました。
でも、実行するには、あまりに周囲に人がいて
交通量が多すぎました。
ですから、私には汚れた気が付着したままです。
帰ってきて、「思い込んだら実行しなくちゃ」と反省しました。

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今日の万葉集

野辺見れば なでしこの花 咲きにけり 我が待つ秋は近付くらしも

なでしこの花は秋の七種
秋はもののあわれを感じる素敵な季節ですね。
そんなことを言わないで、夏は夏で楽しもうではありませんか
そんなこえをかけたくなる歌ですね。
この作者には秋には特別のおも入れや懐かしい記憶はあるのでしょうね。
それはそれでいいじゃありませんか。