神代植物園の桔梗
茂みに咲く
桔梗は鉢植えとは違った強さがあります。
でも、桔梗はしっかりした活け方をしてあげないと
自分勝手な動きをする花のような気がします。
そんなこと感じませんか?
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今日の万葉集
今朝の朝明 雁が音寒く 聞きしなへ 野辺の浅茅ぞ 色づきにける
今朝の明け方、雁の声を寒々と聞いた時、ふと見れば野辺の浅茅もすっかり色づいていた。
このような解説がありました。万葉集に多い、気付かないうちに季節が変わってしまった。という歌ですね。いつのまにか、気付かぬ間にというのは、日常の些事に振りまわされているうちにという意味もあるでしょうし、感慨に浸っているうちにという意味もあるでしょう。二人で過ごした夜が明けという意味を背景にしたら深読みでしょうか。
それにしても明け方の景色や
思いは現代人が失ってしまったような気がしますね。
特に、河原や山里の朝
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今週の山頭火
うつむいて石ころばかり
もう何年歩き続けただろうか。
何年も
さらに何年も歩きつづけてきた。
安住の地を求めて歩き続けてきた。
でも、心やすらぐところは、どこにもありはしない。
地面を見つめて歩く。
うつむいて歩く。
そこには石ころがある。ごろごろ、ごろごろ
何と多くの石がころがっているのだろう。
考えてみると
わたしもこの石ころのようなものだ。
何の役にも立たない。
クズのような石ころそれでもこうして存在しているのだ。
(昭和7年の日記)
ちょっとした青年のような日記文ですね。
でも、ちょっとだけ山頭火について知りたいですね。
ぼちぼちと。
それがいい。
山頭火の孤独は複雑多様ですが
根っこにあるのは私たちに共有したもののように思えるのです。
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夕べの風
夕方になると
妙に「わすれたこと」が気になります。
たぶん、大部分は明日で間に合うことなのでしょうが
段取りのいい過ごし方をした日に限って
そんな「気の利いた」ことを気にするのです。
心配したり、気にしないと
落ち着かない。
現代人の不安定な兆候ですね。