2011年3月12日(土)、1,260年間一度も途切れることなく続けられてきた東大寺二月堂のお水取り・お松明の行事が、今年も奈良東大寺で今日最終日を迎えた。 国家の安泰と万民の禍や災難をとり除くことを祈願する法要であるが、何とその期間中の3月11日に、過去に例がないほどの巨大地震が東北地方の太平洋沖で発生し、大津波によって未曾有の大災害となった。 全容はわからないので犠牲者の数もどれくらいになるか、まだ見当もつかない状況である。
こんな時に奈良まで出かけるのはためらいがあったが、ずっと前から予約していた「奈良東大寺お水取りと京都名刹の未公開文化財見学会」だったので被災した方々には申し訳ないと思いつつも行くことにした。 修二会(しゅにえ)のお松明の行事が始まる前に、アナウンスで、「東北地方の大地震の犠牲者のご冥福を祈る」という追悼の言葉が加えられた。 この行事の開始時の3/1には、ニュージーランドの地震による犠牲者への追悼が行われたばかりだったらしい。 全く悲惨な禍が多い最近の世の中であるが、今回の災害はあまりにも深刻である。 戦争中も中止することなく続けられてきた1,260回の間には、きっといろいろなことがあったのだろう。 それを一度も途絶えさせることなく継続してきたというのはすごいことである。
〈すごい人で、立ち止まることができない一方通行の行列であった。〉
〈2時間以上前から並んでも入場制限にあって、11本のお松明のうち半分以下しか見れなかった。〉
〈翌日は京都の未公開文化財の見学会。国宝、知恩院の三門・楼上や光明寺、高台寺などの特別公開を見学する。〉