2011年11月28日(月)、魚沼市の仕事で、久しぶりに大湯温泉のある旧湯之谷村を訪れた。 約束した時間よりかなり早く着いたので、以前当社が設計した奥只見レク都市公園の大湯地域にある大湯公園に行ってみた。 公園の木々は全て葉を落とし、先週降った雪が薄っすらと残っていた。 園路を歩いていると靴底を通して足の裏にプツプツと何かを踏みつける感触が伝わってくる。 よく見るとブナの球果であった。 拾い上げて中を確認してみると、ほとんどがしいな種子で、未熟のまま落下したものばかりだった。 このブナは公園に人工的に植栽されたものだが、今年は山のブナも豊作年と思っていたが、健全種子の結実は少なかったようである。
この公園にはロックガーデンがあり、特殊な植生が見られるように計画した。 何年前のことだったかはもう忘れたが、今年亡くなったTさんと現地を調査し、一緒に設計したことを懐かしく思い出した。 今では岩は苔むして、昔からそこにあった石のように自然に溶け込んでいた。 公園全体に、Tさんの筋書き通りの公園になっているような気がした。
〈薄っすらと雪が残る大湯公園〉
〈園路はブナの落ち葉と球果で覆われていた。〉
〈園路に落ちた、ほとんどがしいな種子だったブナの球果〉
〈周囲の自然に溶け込んでいるロックだーデンの石組み〉