たむたむの独り言

写真を中心にした情報です。

帰国当日の朝、パスポートの入ったA君のバックが盗まれる!

2011-06-23 17:23:59 | Weblog

2011619日(日)、いよいよ今日は帰国の日である。 このホテルは朝食付きだったので、食事後そのまま空港に行けるよう荷物と身支度を整えて食堂に向かった。 

 席はまだ十分空いていたが、私はジュースとコーヒーを入れたコップをまずテーブルに置いて場所を確保した。 すぐ後からA君とS君がやってきて、3人でパンをトーストに入れた。 焼き上がったトーストを皿に乗せてテーブルに戻ると、A君が「バックがない!」と叫んだ。 S君が「あっ!やられたな!」と言って入口の方へ走った。 S君は、不審な人物らしいのがいることに気づいて、一旦イスに置いた自分のバックを取りに戻ったという。 A君にバックの中身を聞くと、パスポートも航空チケットもカメラも現金とカードまで入っていたという。 ガ~ン まさか手で持ち歩くバックに大事なものを全て入れていたとは思わなかったので、我々も特に注意はしていなかった。

今まで困った時には周りの人たちがとても親切に対応してくれたので、つい用心を怠ってしまったこともある。 ここはアメリカなのだ! バックをイスに置いて席取りをするのは日本人の習慣のようになっている。 S君はパンの皿を持って振り返った時に、その不審者らしき人物が急ぎ足で立ち去るのを見たと言う。 ほんの数秒、一瞬の出来事だった。 完全に狙われていたのだ!

すぐ、ホテルの受付に話し、警察を呼んでもらう。 10分ほどでサンフランシスコ市警察のパトカーが来て、若い坊主頭の警官が1人降りてきた。 現場での説明や事情聴取を終えたところでその若い警官は、どこへ行ってきたのか?旅は楽しかったか?サンフランシスコの印象はどうだった?などと聞いてくる。

こんなことがあって印象がいい訳はないが、「Berry Good!」とお世辞を言ってしまう。 A君が、「パスポートのコピーをホテルからもらったが、これで帰れないか?」 と警官に尋ねると、「私の仕事はここまでだ。 この先は航空会社のカウンターに行って聞いてくれ。もし私のレポート(多分調書のこと)が必要なら、後でこれを持って警察署に来てくれれば渡すことができる。」と言って両手を上げて首をかしげる例のポーズで言う。 さらに「今日は日曜日なので今電話してみたが、サンフランシスコの日本領事館は休みで誰も出ない。したがってパスポートの再交付は明日以降でないと無理だ。」と言う。 再びガ~ンである。 さて困った、あと数時間でデルタ航空の成田行きは出発してしまう。 ここでこのままA君を1人残して行く訳にはいかない。 とにかく空港へ行ってデルタ航空のチェックインカウンターでどうすればよいか尋ねるしかない。

 若い警官は親指を立て「Good Luck」と言い残して帰って行った。

 

〈南サンフランシスコ市警の若い警官に状況を説明するA君とS君〉

 

 

【A君をサンフランシスコ国際空港にひとり残したまま、4人で帰国の途につく】

 

 

 空港でレンタカーを返し、タイヤ購入の保険請求の手続きをしてデルタ航空のチェックインカウンターに急ぐ。 デルタ航空のチェックインカウンターでも、日本領事館でパスポートの証明書をもらわないと日本に帰ることはできないと言われ、残された時間で何とか対策を考えようということになった。 A君がカードの差し止めをしようと日本に電話をしまくっている間に、私はダメもとで「地球の歩き方」の巻末にある、「困った時の連絡先」にあったサンフランシスコの日本領事館に電話してみた。 すると番号の指示に従ってプッシュボタンを押していくと、何回目かに日本人職員らしい女性につながった。 訳を話すと、彼女は、「明日の900に領事館が開きます。その時に必要なものがあるので、あらかじめ準備してきてくれれば手続きも早くできるので説明しておきます。」と言うので、本人に替わった。 

 その説明によれば、パスポート用の写真2枚と身分を証明するもの(免許証でも良いらしい)、警察の盗難証明の書類があれば良いということが分かった。

 デルタ航空では「チケットはなくてもコンピューターに記録されているので問題ない。 成田便は11本しかないので、とりあえず明日か明後日の便に予約変更すれば問題ない。」ということだった。 結局手続きの時間を考えてA君のチケットは明後日に変更してもらうことにした。

 領事館と話がつながったことで先が見えてきたため、A君も1人で大丈夫だと言うし、我々4人は彼を残して予定通り今日帰国することにした。 

 出発の時間まで、空港内の写真サービスを探したり、担当警官の所属の南サンフランシスコ市警察署の場所を地図で探したり、国際電話ができる携帯をN君が貸してやったりして、あとは1人でも何とかなりそうなところまでこぎつけた。

  私は25日からモンゴルの東ゴビ砂漠に行かなければならず、まだ何も準備ができていない。 多少後ろ髪を引かれる思いをしながらもA君を空港に1人残し、例の若い警察官がしたように親指を立てて、「Good Luck」と言って我々4人は空港ロビーをあとにした。

 

 

〈あと2時間ほどでようやく成田。 色々あったがA君が無事帰国できることを願いながら、この同級生グループでの4回目の海外逃亡の旅も終わろうとしている。〉


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