ボクは仕事で郡部に行くことが多いけど、この時期、役場前の道ばたなんかで目に留まるものがある。
横断幕だ。
U-17日本サッカー代表
○○町出身 ○○△△君!
甲子園出場おめでとう!
△○町出身 ○○△△君!
インターハイ優勝おめでとう!
○△町出身 △△○○さん!
平成の大合併で「町」にはなっているけど、ド田舎であることが多い。
そしてボクは思った。幼少の頃は、山野や海で遊びまくっていたんだろうなぁって。
こないだリョー坊が生意気なこと言った。
「もし、○○保育園に行ってなかったら、ジンセイ違ったかもしれぇ~ん」
リョー坊は保育園を転園したことがある。
最初に通っていた保育園は、自宅から非常に近い、ちゃんとした保育園で、ちゃんとした芝生の園庭にちゃんとした鉄筋コンクリートの園舎があって、ちゃんとした教育があった。
だけど、その保育園で過ごしているリョー坊は、いつ見ても能面のように無表情だった。
ボクとカミさんはそのことでズイブン悩んだ。
そして、年中になるころ、転園させたのだった。
新しく通うことになった保育園は、ギター掻き鳴らし系年配オヤジが住職のお寺が経営するオンボロ保育園だった。
園庭は土。無造作に生えてるケヤキ、常時湧き出す井戸水が作り出す勝手な小川。園舎は築何年かわからない木造モルタル。なぜかチャボとヤギ。保育士の殆どは雌猿達で、ボクの感じた保育方針は「死ぬほど遊べ」だった。
リョー坊がスグに山猿化したのは言うまでもない。
雪の朝もサンダル通園。
アカギレ、ハナミズ当たり前。
打撲、すり傷なんのその。
落下、転倒自己責任。
だから、小学校に入学したときマッタク字が書けなかった。
ま、そんなことはどうでもいいんだけど、トニカク、リョー坊はその保育園に行かなかったら自分はこんな野球好きにはならなかっただろうと、そう言いたかったんだと思う。
そして、ボクはナニが言いたいかっていうと、小さい頃は外でびゃんびゃん遊ぶことがなんさま大事だと、そういうことなのだ。