『腹巻き』の目的

PTA役員をやっていた頃の出来事なんだけど、ある低学年の子供が交通事故に遭って約半年入院するという大怪我をした。
その事故は放課の帰宅後に起こったことだったから、学校やPTAがとやかく言われることはなかったけど、ボクは保護者の代表として何度か彼を見舞ったことがある。

そのとき強く思ったことは、「交通事故はイカンです！」ってことだった。





こないだ、フロに入ろうとしたとき、リョー坊が「腹巻き」をしていることに気付いた。

「オマエ、なんで、ぎゃん暑かつに腹巻きなんかしとっとや」

「いや、ただね・・」

「ただね、て・・、なんや・・、ウンコが出らんとや、それとも下痢や・・、言ってん、恥ずかしくにゃぁけん」

「あんねぇ～、腰ば氷で冷やしとったとたい」

「なんで、腰ば冷やさないかんとや！？」

「あんねぇ～、・・・・家に帰ってきてかんねぇ～、走ったとたい、6周くらい」

「走ったてや？、どこばや？」

聞けば、スーパー、居酒屋、焼き肉屋、病院、ケーキ屋等が軒を並べる花立プラザをトレーニングのつもりで外周したらしいんだけど、あんまり体が熱くなったもんだから冷凍庫からキャンプ用の保冷剤を出して、それで足と腰をアイシングしたというのだ。

「オマエは～、ほんなこつは、アイシングのマネがしたくて走ったとじゃにゃぁとやぁ！」

「ちがっ、ちがっ、走ってから気がついたけん、それは違う」

「まぁ、どうでもええばってん、マジで車には気をつけてくれ！たのむばい」