食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

駒形どぜう

2009-06-22 08:05:02 | 日記
 初めて、お見合いした時のことは鮮明に覚えている。

 大学院に入って間もなく、ブレーメンの音楽隊のごとく、ねずみやねこや、さるの世話を深夜までしていた頃、事前通知もないまま、当日「駒形どぜうに来てね。有名だから、駅員さんに聞けばわかるから。」 懇意にしていただいたご夫婦に電話口で、そう言われた。

 浅草にある、創業から200年を経た老舗は、静かに僕と対峙していた。

 終始、緊張していた僕は、この空気に馴染めず、ビールばかり飲んでいたのを記憶している。

 
 一昔前まで、田んぼなどで手軽に獲れてたドジョウも、土壌、水質の悪化により
100%近くを養殖に頼っているのが現状である。
 イメージ的に、汚い水中に生息してそうな彼らだが、実は、きれいな水でないと育たないのだ。
 
 イワシ同様、ドジョウも高級魚になってしまった。


 {ドジョウ料理}

  柳川鍋。。。。。ネギ、ゴボウ、ドジョウを卵とじにする (日本橋の柳川という料理屋がはじめたので、その名前がついた。)

  地獄鍋。。。。。生きたドジョウを、豆腐と一緒に入れて、熱すると、熱さから逃れようとして、豆腐の中に入り込む。豆腐の中にドジョウが入ったまま加熱される。ドジョウ入りの豆腐鍋。


 ドジョウは、冬眠するため、冬、春はやせ細っており栄養価も乏しい。夏。夏が旬。栄養価も高い。


    この夏、駒形どぜう、で江戸情緒を一興されたい。