昨日の夕食時、牛の話題になって・・・。あれ何で牛の話になったんだっけ
あ、そうだテレビに、美味しい牛肉を生産していると言う牛舎が映ったんだ
とても清潔で、牛もストレスなさそうだった。
そしたら娘が言った。
「いいなあ、こういう仕事。私もしたいなー。」
さすが、農家育ちである。
「私はダメだ。牛怖いもん」
私はそう言って、ク、クッと思い出し笑いをした。
娘・孫「ナニナニ」
私「あのねー、私が嫁に来た50年前にはね、ここにも牛がおったんよ。」
娘「田んぼ耕したりね、牛は大切な労働力だったんよ。」
娘が孫に説明する。
私「私は1月に嫁に来たんだけど、その年の4月にね、今日は誰もいないから
お昼になったら牛に干し草をやるように、と言われたんよォ」
娘・孫「ふんふん。」
私「お昼に牛小屋に行ったら、小屋の隅の大きな竹篭に干し草が入っててねー、
怖くて牛には近付けんから、干し草を掴んで牛に投げたんよねー。
ところが干し草は軽いから、ふわーっと落ちて牛に届かんのよ。
そうこうする内、牛がジタバタ騒ぎ出してさー、しょうがないから、
篭を抱えて恐る恐る牛に近づいたら、牛がガーッと竹篭に頭突っ込んでねえ、
角(ツノ)が篭に刺さって虚無僧みたいになったんよー」
娘・孫「えーっ」
私「もうビックリよォじいちゃんたちに見つかったら怒られると思ってねー、
必死でねー、篭を引き抜いたんよー」
私はお箸をおき、身振り手振りで熱演した。
私「この牛ねぇ、その年の秋に売られて行ったんよー。耕運機を買ったからねー。」
孫「あらら。『ドナドナ』みたいやね。」
私「ん?」
孫「仔牛が売られていく悲しい歌よ。」
ドナドナド~ナ~ド~ナ~悲しみをたたえ~ドナドナド~ナ~ド~ナ~儚い命~♪
娘がそっと歌い始めた。
孫「中学の時の校内合唱コンクールでね、これ歌ったクラスが優勝したんよ」
私「へえ~」
孫「他のクラスは明るい歌ばっかりだったのに、
このクラスは『ドナドナ』を悲しそうに歌ってね~、あははー」
連想ゲームじゃないけど、孫は孫で別の話を思い出したみたい。
そんなこんなで、食事中に賑やかなお喋り。
昔なら、お行儀悪いと叱られるとこだけど。。。