山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

夏が来れば思い出すのは、キノコ!

2021年07月07日 | キノコ料理

 梅雨空の隙間から差し込む日差しが今までと違う。湿った地面は、あっという間に乾くし、光に触れた肌のジリジリ感が、日焼けを予告している。明らかに真夏の光だ。梅雨明けは、まだ遠いんだろうけど、こういう日差しを受けると本能が疼き出す。

「会いたい。会わせてくれよ!」

何に会いたくなるかというと、

        こういう美しい者達よりも

     こういう、『欲』を満たしてくれるもの

 「ああ~!キノコ採りたい!!」

本能のスイッチが入ってしまうんですね。

 『夏が来れば思い出す~、遙かな』と、ここまでは同じ。でも、この先は違ってきますね、マタギの場合。

 『トビタケの花が咲いている。夢見て咲いているブナの巨木』となります。そして、こう進行していくのです。

 『夢ばっか~りを見てないで~、食べてしまえ!あのキノコ。』

というわけで、

  ≪トビタケとナスの炒め煮≫

 トビタケの場合、収穫量が半端でないので、いつでも食べられるぐらい保存してある。今回は、急に思いついたので、即戦力用の冷凍トビタケを戻して料理することにしました。

 下ごしらえ⇒調理の部

 ・冷凍トビタケ(200g程)を薄い塩水で15分ほど戻してみました

       この「アク」に恐れをなして退いてはいけない

 ・柔らかい部分は繊維に沿って(手で)、硬い部分は繊維に逆らって(包丁で)切り分けていきます

       こんな感じ。色が変わってくけど気にしない

 ・ナス(300g)は乱切りにして水にさらしておきます

       これで200g。足りないので後から追加しました

 ・フライパンにゴマ油とサラダ油を、各大さじ1ぐらい入れて熱し、素材投入

 ※ここから油と熱がある程度回るまで炒めます

 ・酒醤油みりん各大さじ2とだし汁150mlを加えてよく和えます

 ※ナスが大きくて火の通りが悪いようなので、蓋をして3分ほど蒸し煮にしました

       なんだか、いい色

 ・水分が殆どなくなるまで炒めながら和えていき

       出来上がりです

 作ってるときからトビタケの良い香りが台所中に広がっていきました。こういう香りには、人一倍敏感な妻がやって来ます。

「なんでこんなにタイミングがいいの?」

と言いながら味見を勧めると、

「美味しい!」

と喜んでいました。その日の夜には出番がなかったんだけど、

   黄色い器に盛られてるのが『トビタケ』です(ちなみに青色がミズ)

翌日の朝食に添えてみました。

 やっぱり旨い!独特の香りと味と歯ごたえです。頭の中には、『遙かな尾瀬』じゃなくて、『遙かな朝日(連峰)』が浮かんできます。

 ああ、早く梅雨明けろ!早く会いに行きたいよう!

 これって溜飲が下がるんじゃなくて、呼び水ですね。

 こんな夢を見ながら、マタギは、ちょっと暇なこの季節を乗り越えていくのです。

 七夕の今日、マタギの願いもこの辺ですね。どうか願いがかないますように!