「やっぱり山の空気を吸うと元気になる!」
「いやあ、いい運動になった!」
「山の様子、分かってよかったねえ!」
「季節は間違いなく進んでいるねえ!」
嘘ではない。
嘘ではないんだけど、
本日の収穫物の全て
ハナイグチが3本だけ。
これが、その成果だとなると、ただの言い訳とか空(から)元気とか言われても仕方がない。
本気で収穫をめざしていったのに、その成果がこれだけなんだもんね。
ただですね、遅れ気味とは言え、ハナイグチが出始めたことは、嬉しい事実なんですよ。
だって、去年は全く採れなかったんだから。
しかも、よく見れば、食べ頃で美味しそうな状態じゃないの。
よおし、これを使って最高の料理に仕上げたろうじゃないか!
包丁人マタギの血が騒ぎ始めました。
ということで、準備開始です。
・むきエビと銀杏を人数分。鶏もも肉(100g強?)をそぎ切りにします
・沸騰したお湯で鶏ももを湯がいてアク抜き
・ハナイグチを薄切りにして
・・・何を作り始めたか分かります?
正解は、マツタケの土瓶蒸し。
但し、使うのは、カラ松茸ね。
ちょっと説明すると、ハナイグチは、カラ松林に生える優秀なキノコで、何よりも、おとぎ話に出てくるようなかわいらしい姿が一番の売りです。
そんでもって、カラ松の落葉を栄養に代えて成長するので、針葉樹独特の高貴な香りを纏っているんです。
この香りが生かせる料理と考えた結果、ここに辿りつきました。
名付ければ、からマツタケの土瓶蒸しです。
まあ、騙されたと思って食べてくださいませ。
・だし汁の割合は、水900mlに、ほんだしと醤油と塩を各6gにしてみました
※他の吸い物にも使えるいい味です
・沸騰したらハナイグチと鶏ももとムキエビと銀杏を入れて消火。蓋をして待ちます(土瓶代わり)
・盛り付けの時間に合わせて再加熱し、白髪ねぎを散らしてみました
よい薫りでっせ
今宵の夕食になります
これが、マツタケほどに強くはないんだけど、優しくツンとくる松林の香りどす。
柑橘系の調味料も使おうかと考えていたんですけど、不要ですね。これで完成です。
たった3本のハナイグチだったけど、連れ帰ってよかった。
今宵は、秋の香りを堪能させていただきました。
山の神様、おおきに、ありがと様。