キノコ山のカラマツ林で、ハナイグチがわずかしか採れなかったので、採り場の海抜を上げてみることにした。
今度出掛けたのは、月山に広がるカラマツ林。
海抜は、キノコ山よりも200mほど高い。
その分、秋の深まりも早いと考えたのだ。
出かける時は月夜
風も穏やかな月夜で、かなり寒い。
最上川周辺の低地は霧に包まれていたが、海抜を上げるにつれて、霧の世界から抜け出した。
紅葉はキノコ山よりも大分進んでいる
モミジも美しい
こちらのカラマツは黄葉が始まっている
もう少しすると、金色に山を染める美しい季節になるだろう。
カラマツ林の中に潜り込む
朝日を浴びて頭上は美しい
しかしだ、 まったく出ていないじゃないの!
こちらの方が、間違いなく季節は進んでいる。
それなのに、ハナイグチの気配が皆無なのだ。
季節が進み過ぎているのなら、老けたキノコを見ることができるはずなのに、それもない。
もしかしたら・・・。
先日のキノコ山でも、ちょっと感じたんだけど・・・。
ハナイグチというキノコ、カラマツの落ち葉に菌糸を伸ばして『シロ』を作るキノコだ。
このシロが、ある程度の低温刺激を受けるとキノコを発生させて胞子を飛ばすのだが、キノコを発生させるだけの勢いがなくなってしまったんじゃないのか?
去年、全く見られなかったのは異常気象のせい。
そのダメージを、まだ引きずっているのかもしれない。
特に、『シロ』が浅いハナイグチのようなキノコは、被害も大きいのかもしれない。
そう考えると、なんだか納得がいくのだ。
すっかり秋の空
確かにすっかり秋の気配だけど、生き物の種類によっては、例年のように季節を迎えることができないものもあるのかもしれないな。
そんなことを考えながら、鮮やかに色付いた秋の森を歩くだけの一日になってしまいました。
何年かかるか分からないけれど、元通りの自然が戻ることをお祈りします。